If I must die
『If I must die』
If I must die,
you must live
to tell my story
to sell my things
to buy a piece of cloth
and some strings,
(make it white with a long tail)
so that a child, somewhere in Gaza
while looking heaven in the eye
awaiting his dad who left in a blaze--
and bid no one farewell
not even to his flesh
not even to himself--
sees the kite, my kite you made,
flying up above
and thinks for a moment an angel is there
bringing back love
If I must die
let it bring hope
let it be a tale
『もし、私が死ななければならないなら』
もし、私が死ななければならないなら
あなたは生き続けなければならない
私の物語を語り継ぐために
私のものを売るために
一切れの布と数本の糸を買うために
(白く長い尾のあるものを)
そうすれば、ガザのどこかにいる子どもが
天を見つめるなかで
炎に焼かれて去った父を待ちながら—
誰にも別れの言葉を告げないまま
肉体にも
自分自身にさえも—
あなたが作ってくれたその凧が
あなたが作ってくれたその私の凧が
空高く舞い上がり
ほんの一瞬、天使がそこに現れて
愛を取り戻してくれるから
もし私が死ななければならないなら
それが希望をもたらすものでありますように
それが語り継がれる物語になりますように
『If I must die(もし、私が死ななければならないなら)』 / リフアト・アライール
2023年12月、パレスチナ人の権利を訴え続けたリフアト・アライール(Refaat Alareer)氏がイスラエル軍の空爆により亡くなった。
彼はガザ・イスラム大学の教授で詩人だった。
昨日のNHKの番組でこの詩にまつわる
特集がありました。
彼は無力でペンしか持っていないと語っていた。
日々の空爆で
家を失い
どんどん人が殺されていく
いつも自分にも死がつきまとう
そんななかでも
怨みではなく希望の物語を繋いでいって欲しい
と切望した詩でした。
彼も空爆にたおれ
愛娘も空爆で亡くなりました。
でもこの詩が今世界中を駆け巡っています。
なぜ殺し合わなくてはいけないのか
馬鹿げたことだと誰もが思うこの事実を
もっと真剣に向き合わなけれなりません。
怨みや憎しみや報復の恐怖
長い歴史からの因縁もあるかもしれない
奪い合い 独占したい想いからかもしれない
でもこの丸い地球のなかで
憎しみや哀しみの想いで埋め尽くすために
私たちは生まれてきたのでしょうか?
私は哀しみの連鎖を止めるために皆生まれてきたと思います。
この詩が世界を変えていくかもしれません。
私は物語を受取りました。