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想定外の発生について
「想定外」は簡単に実現できることでしょうか?
答えは「簡単ではありません」。
それでも、「想定内」を幅広く詳細に考えれば、
「想定外」はほとんどの場合、特定の条件に
限定されることがあります。
そのため、「想定外」の多くは単なる「空想」です。
それは起こるべきではないこと
それは起こり得ないこと
それは起きて欲しくないこと
「想定内」の中にも、時には空想が含まれることがありますが、
それは実際に「起きている」ことも多いし、先人が
すでに「経験済み」であることも珍しくありません。
では、なぜ「想定外」なことが発生するのでしょうか。
それは、空想の範囲が狭いためです。
自転車レースのメカニックをしていると、
この「想定外の発生を考えるトレーニング」が
役立つことがあります。
「壊れないはずのパーツ」が驚くほど簡単に壊れることが
あるのです。
もちろん、それは欠陥品ではありません。
しかし、壊れた事実は変わりません。
そんな時、上記の三つを思い出し、短く表現します。
〜は壊れるはずがない
〜は壊れない
〜は壊れて欲しくない
これらの言葉を考えると、想定外の事象は
ほとんどが「願望」に過ぎないことがわかります。
ほとんどの出来事は実際に発生します。
特に「絶対」という言葉をよく使う人ほどです。
私はこのような願望から発生する「想定外」を
最小限に抑えるよう努力します。
しかし、抑えるべき部分もあります。
想定外にはさまざまなレベルが存在します。
「起きにくい想定外」と
「起きやすい想定外」が
あります。
どちらに重点を置くべきか、
詳細に検討する必要があります