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人生は誰かがそっと背中を教えてくれるかも

ある人からの何気ない一言で人生が急展開。
もう少し福岡でのお店がゆっくり続くはずがなのに。
人生が突然、曲がり角をガクンと曲がったのです。
33歳にして仕事で渡米。
急に決めたからハンドル操作もままならない感じ。
あの頃は希望が輝いてたから足元の暗さには
気づかなかった。
何もしないのではなく何をしたいいかわからない。
これ意外にジワジワ怖い

レースメカニックになれるワクワクとドキドキで隠してたけど
やっぱり不安ってなくならない。
ロサンゼルス空港から乗り継いだのは人生初めてのプロペラ機。
飛行機が小さいから乗客も少ない。
案内が始まるとどうしていいかわからずアメリカ人の
後ろビビりながら乗り込む。

セスナみたいなやつだから揺れまくる。
隣のアメリカ人はまるでサーフィンを楽しむように
声を上げてる。
こっちは恐ろしくて声とか出ないのに。
そしてカルフォルニアの小さな空港に着陸。
預けた荷物は出てこない・・・

マシで。
実はロストバゲージはこの時が人生初めて。
あれ以来預けた荷物が無くなったことすらないけど
ビビりに洗礼なのかな。
出迎えてくれたマネージャーに事情を話し後で送って
もらう手筈を整えてくれた。

レースシーズンに更なる恐怖
ライダー達は全米のエリートだけ集めたチーム。
そこに英語はまともに喋れない日本人一人。
彼ら、彼女らは高校生。
だから遠慮なく話しかけてくる。
あれ?日本で学んだはずの英語のようなものが
全く理解できない。
喋れないことはライダー達もすぐにわかり距離を
保ち接してくれた。
メカニックとして渡米だから専門用語くらいわかる。
ウエスにプラスドライバー、モンキーレンチ。
全て伝わらない・・・

ずいぶん後にこれらか和製英語と知った。
喋れないよりも何も喋れないじゃないか。
幸いにライダーは自転車の調子が悪くなると
Give me a favor」と言い出す。
それ日本では習ってないけど。
そっか。
メンテナンスをお願いされてんだと気づく。
夜になると持ってきた「アメリカ人が使う英語」で
コソ練。
やがて見つかりライダー爆笑。

アメリカ人はこんな言い方しない。
絶対に。
うそ。
これでも日本で買ってきたんだぞ。
何か通じてくれ。

それでも毎日冷や汗かきながら暮らしていると
変なことが起こる。
ニュースでアナウンサーが繰り返し使う言葉から
喋るスピードに慣れた。
たった三ヶ月。

半年したら衝撃の事件。
なんと「英語だけで夢」を見た。
登場人物は私を含めて誰も日本語を
喋らない。
起きて叫んだ。
真面目に日本語忘れるのか。
またしても逆恐怖。
あの頃は恐怖に包まれて生活してたけど
やはり脳が切り替わるまでに時間がかかるんだな.
よく日本人は英語が喋れないって言われるけど
これだけ生活で英語を必要としないのはある意味
すごい。
喋れないのは使わないからだけだしね。

人生は自分で変えるなんて思っていても
毎日誰かの影響受けて生きてる。
時々誰かの何気ない言葉に乗っかるのアリです

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