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Just Good Friends

音楽界の重鎮であるプロデューサー・ミュージシャンのクインシー・ジョーンズが11月3日夜、ロサンゼルスの自宅で家族に囲まれながら息を引き取りました。

偉大な音楽家が、またひとりいなくなってしまったわけだが、そのクインシーがプロデュースした「BAD」は、マイケル・ジャクソンが一番好きな自分のアルバムだそうだ。その「BAD」からのヒット曲にまつわる話を。

1988年の「BAD」のコンサートツアーでイギリスを訪れた時、マイケル・ジャクソンは、ダイアナ妃に気を遣って「ダーティー・ダイアナ(DIRTY DIANA)」をセットリストから外していた。ビルボードチャートだけでなく、UKチャートでもトップ40にランクインしていた時期であった。

“Michael Jackson meets princess Diana”

7月16日、ウェンブリー・スタジアムでのコンサート三日目、公演前にチャールズ皇太子とダイアナ妃の訪問を受けた際、『“ダーティー・ダイアナ”は演らないの?あの曲大好きよ!』とダイアナ妃の方からリクエストされ、セットリストに復活させた。ダイアナ妃はマイケルの大ファンで、アルバムもよく聴いており、コンサート中はノリノリだったそうだ。

マイケルはこの時、ダイアナ妃の設立した慈善団体に15万ポンドの寄付、ロンドン市内の小児病院にも多額の寄付をしている。

慈善団体に150,000ポンド 小児病院に100,000ポンドの寄付

ダイアナ妃とチャールズ皇太子の関係はすでに冷え切っていて、ダイアナ妃は深い心の傷を負っていた。
世界中から注目されつづける同じような境遇、スーパースターしかわからない孤独感を抱えたふたりの友情はその後もつづいたが、直接の面会は、この時が最初で最後になってしまった。

その後、マイケルとダイアナ妃は手紙や電話でやりとりしていたという。離れていながらも心の交流で苦悩を分かち合い、ほんの少しでも癒されていたのかもしれないと思うと救われる。そしてこの曲を聴くたびにこのエピソードを思い出す。

♪DIRTY DIANA | MICHAEL JACKSON

マイケル、ダイアナ妃だけでなく、クインシーも帰らぬ人となってしまったが、クインシー・ジョーンズの追悼声明を、マイケル・ジャクソン・エステートも出している。

「世界はクインシー・ジョーンズの死を悼み、その生涯を称えています。クインシーは、世代やジャンルを超えて音楽界に貢献した伝説的な才能の持ち主でした。マイケルと彼が10年以上にわたって築き上げた功績は比類のないものであり、『Off the Wall』、『Bad』、そしてもちろん、史上最高の売り上げを誇るアルバム『Thriller』を生み出しました。さらに、マイケル、ライオネル・リッチー、クインシーは多数のスーパー・スターとコラボレーションし、チャリティー・シングル“We Are The World”を制作しました。この曲は、アフリカの飢餓と戦うために6000万ドル以上の募金を集めました。クインシーにとって最も重要な役割だったのは父親としての役割でした。彼の子供たちに哀悼の意を表します。安らかに眠ってください、Q。あなたがいないのは寂しいです」

マイケル・ジャクソン・エステート コメントより

他にもポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、オバマ元大統領など多数の追悼メッセージが寄せられています。
RIP Quincy.



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