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JustKeepDrawing#035 過去に描いた絵をリメイクをしてみる

新年最初の投稿となります。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

正月は大体、おせちやお雑煮を食べて、箱根駅伝を見て、マンガ読んで、アニメを見て、ゲームしてといった感じでだらだら過ごすのが通例であります。

しかしこれはイカンと思い、とりあえず時間喰いのゲームをするのはやめようと決意した。
というわけで元日早々にスプラトゥーン3 サーモンランNWに別れを告げるべく、switchからソフトを消しました。(プレイ時間は935時間。歴代スプラの中でも最長で、結構やってんにぇ、という感想)

これでswitchはもうリングフィットアドベンチャー専用機と化してしまいました。(運動は大事なのでこれは消さない。)


本題

というわけで、改めて絵を頑張るぞいというのが今年の抱負になるでしょうか。

で、新年一発目に何を描こうかと考えたわけですが、これが全く思い浮かばない。
HappyNewYearな絵は1月5日投稿だと少し遅い気もするので、やめておこう。
巳(ヘビ)を絡めた絵でもよいが、うーん、ヘビかー。

とりあえず、「何を描けばよいのか分からない」で検索してみると、同じような状況になっている方や、その対処法を解説しているサイトなどがヒットします。

その中の一つに「過去の絵を見てみる」ということがありましたので、リメイクやってみようと思いました。

過去の絵といっても、10数~20年前に描いていた頃の絵は残っていないので、去年描いた34枚を見ることになります。
これまでに描いた絵は、全て同じフォルダで管理しているので、不定期に見返すこともあり、懐かしいという程のものではないです。

その中でどれにしようかなということで選ばれたのは、第10回で描いた以下の絵でした。

10週目に描いた女の子

記事を読み返すと、「この10週で描いてきた中では、一番自分の好みだと言える絵が描けました。」とか言っていますね。
それなりに自信があったようです。
今回は正月休みもあり、時間が十分ありますので、一つ一つの工程を丁寧にまとめながら進めていくことにしました。

よろしければお付き合いください。

まずは分析してみる

リメイクするにあたっては、とりあえず今の知識を持って、この絵を分析してみることにしました。

分析

当時はパースと寸法がかなり出鱈目ですね。
椅子の横幅を体のサイズから概算で割り出して計算したところ、身長が2mオーバーになってしまっています。
また、椅子の後ろの足がどこに来るのかが分からなかったのか、描いていませんね。

床のチェック柄を見る限りはなんとなくパースを意識している雰囲気は出していますが、椅子の足と床のパースがあっていないので、床が手前方向に傾いて見えますし、柄のサイズもちぐはぐです。

顔や服などは当時の感想通りによく描けていると思います。

構想~ラフ1

構想

サイズがバグったのは斜め座りにしたことが大きいと思います。
なのでまっすぐ座らせようかと考えて、とりえあずポージングをつけないものを最初に描きました。
身長は160㎝ぐらいで6頭身ぐらいにしておきます。女性を描くときは大体これぐらいのサイズを意識しています。

次はそこからラフを起こします。

ラフ1

リメイクということで、同じようなポーズにしようと思っていました。
足は組ますとして、手はどうしようかな。
頬杖させるために肘置きをちょうどよい高さに配置するのがなんとなく嫌な感じがしたので、肘置きをなくして、前で組ます形に(モナリザっぽいとか考えていた)。

この時点で背景は考えていませんでしたが、考えた方が良いですね。

ラフ2~線画

ラフ2

椅子は資料を参考にしながら、左右対称描画ツールを使って描いています。
ほぼ初めて使いましたが、非常に楽で仕上がりも綺麗になります。

線画

線をクリーンナップしました。
同時に床と背面も追加しています。この辺りで暗幕を背に座っていることにしようと思いました。

ライティング構想~着色~ディテール

ライティング構想

ライティングはオリジナルを尊重し、上方からスポットライトを浴びている感じです。
スポットライトが当たっている面とその影の部分をざっくりと2色で塗分けています。
影の色は環境光として、室内ですが少し月夜の青み掛かった光が差し込んでいるという設定で若干青が入ったグレーとしました。

ライトの位置はXZ軸は椅子の中央、Y軸は地面から2m40cmと設定して椅子の影の落ち方などはある程度計算して描いています。

そのライトの位置だと、人物に落ちる影はもう少し違った感じになるような気もしましたが、この辺りは少し嘘が混ざってもよいかなと思いそのまま進めました。

着色

オリジナルの絵を参考に、影の上に色をのせました。
いつもは、固有色をのせてから乗算レイヤーで影を描くというやり方をしていました。
今回はそうではなく、上の手順で描いた影の上に、オーバーレイレイヤーなどを使って色をのせるという順番になっており、この時点でいつもと色味が変わって見えます。

正直この時点でもアニメ塗りの見た目で、ほぼ完成にしてしまってもよい気はしますが、時間もあるので塗りこんでいくことにしました。

ディテール

服や肌の質感、オクルージョンシャドウ、反射光やハイライトなどを描きこむ。
なお、今回は着色した状態で線画と色のレイヤーを結合して、色を直接上にのせていくような感じで塗っています。
その関係で仕上がりとしては線画があまり目立たなくなっています。

床はグリッド上の大理石を敷き詰めたイメージにして、テクスチャには写真素材をパースに合わせて貼り付けています。
この際、明度によってテクスチャの見え方に差をつけることを意識しました。

後は、ネックレスや、爪、光の筋なども追加しています。

仕上げをして完成

完成!

背景を暗くし、人物にグロー効果を適用しコントラストを強くしています。
また、影の落ち込みが少し足りない気がしたため、服や肌の影の部分に対して直接描きこんでコントラストを上げています。

さらに全体的に青みをオーバーレイでのせつつ、最後にノイズを加えて情報量をあげるというやり方で仕上げました。

仕上げに関しては、まだまだ手探り状態で、やりすぎて逆効果になっているかもしれないと思ったりもしますが、これも経験ということで次に活かしていければよいと思ってます。

おわりに

最後に新旧を改めて並べてみましょう。

新旧比較

分析で挙げた問題点はすべてクリアできている・・・と思ったのですが、よく見ると、左足が乗っている部分に引いてあるラインがわずかにずれていて正方形グリッドのサイズが揃っていませんねぇ。
なんというケアレスミス。

とはいえ、今回は時間もあったことから全体的に丁寧に、そしてなぜそうするのかという理由まで含めて考えて最後まで描きあげることができました。

noteにその過程をまとめることもあわせて、今回の一枚で得た経験値は大きいものであったと思います。しかしかなり疲れました。

掛かった時間は、ドキュメント時間では12時間13分となっています(参考までに、旧絵は11時間6分)。
資料を探したり、あーでもないこーでもないと考えている時間を合わせるトータルで20時間ぐらいになっています。

さすがにここまで時間を掛けた作品は初めてで、新年一発目に飛ばし過ぎでこのまま持つのかとも思わなくもないですが、そこは未来の自分に何とかしてもらうことにしましょう。

それではお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
本年もよろしくお願いします。

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