住居用と商業用物件の違い
弊社では住居用物件だけでなく、商業用物件、つまり貸テナントの賃貸や売買も手掛けています。これら2種類の物件の間にはいくつか違いがあります。
まず、貸テナントは賃貸住宅と比較して流通している物件の数が大幅に少なく、主要な道路のそばの路面店など条件が優れているところはさらに限られます。賃貸住宅のように、ネットで検索すると膨大な数の物件が表示されるということはありません。
賃貸住宅が誰のものなのか、一般的には契約するまでわかりません。貸テナントの場合、誰が所有しているのか、建物に記されていることもあれば、ビルの名前にオーナー名が含まれていることもあります。このため、借りる側は業者などを介さずに、直接オーナーに連絡して、賃貸を申し込むことが容易です。
すでに店を営んでいる人が、新しい店を出したいと考えた時には、既存店のオーナーを通じて出店に適した物件を探し、短期間のうちに出店先が決まることもあります。
こうした状況があるために、オーナーの知名度が高いほど、人脈が広いほど早期に成約しやすくなります。人的な要素に影響されやすいため、表向きテナント募集が行われていない物件について、オーナーが「貸すつもりはなく、しばらくは空室のままでもいいと考えていたが、〇〇さんが店を出したいなら貸そう」と契約に応じることも少なくありません。
前述のように、貸テナントは絶対量が少ないために、条件の優れた物件は「回転が速い」のが特徴です。店が撤退したとしても、改装工事を経て新しい店がすぐオープンすることもあります。
一方で、主要な道路に面している1階の貸店舗が、長期間にわたりシャッターを下ろしていることもあります。状況はさまざまですが、オーナーが貸したいと考えているのにテナントが決まらないとすれば、賃料の設定が高すぎるのかもしれません。
旭川市内での新規出店の場合、現在の経済状況を考えれば、賃料は月8~10万円が一つの目安となります。創業時に10万円以上を出せるお店は少数です。
オーナーが積極的にテナント探しを行っていない空き物件もあります。当社に「あの店がしばらく空いたままになっている。借りることが可能なのか調べて欲しい」といったご依頼が寄せられ、その後、オーナーとの交渉を経て賃貸が実現したケースもあります。
店を出したいと考えている人は、商圏の状況や競合店の有無を調べるために現地に足を運ぶものです。
「ここに店を開きたい」と感じた物件が空き家になっていたら、当社までご連絡ください。