リラクゼーション業界のUber 「HOGUGU」の緻密な戦略とは?〜後編〜
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C2C Platform株式会社(以下、C2C社)は、様々な業界のパートナー(クライアント)様へビジネスインキュベーション&グロース支援/ダイレクトマッチングプラットフォームの開発/資金調達支援&エクイティ投資などを主軸に”経営者伴走者”として事業のグロースをサポートしています。
このマガジンでは伴走支援させていただいているパートナー様をゲストに招き、C2C社代表ソルとの対談を通じて「マッチングプラットフォームの今」を深掘りしていこうという内容になっております。今回のゲストは出張リラクゼーションセラピストと施術を受けたいユーザーをダイレクトにつなぐマッチングサービス「HOGUGU」を提供している株式会社HOGUGUテクノロジーズ(以下、HOGUGU社)の花岡代表です。
前半では「HOGUGU」のこれまでの軌跡や成長の要因などを伺いました。
前半はこちら:https://note.com/ctoc/n/n0e4b7f92fb20
この記事は後半として、これまでの苦悩やそこから打破した要因、今後の展望などをお伺いしていきます。
このnoteを読むことで、レガシー業界の新しい旋風を巻き起こすHOGUGU社の戦略や、弊社の伴走支援サポート内容などを知ることができます。
・レガシー業界で会社を経営されている方
・業界の商習慣に違和感を感じられている方
・自分の会社の◯◯と◯◯を繋げたら面白いのではないか?とお考えの方
・何か新しい施策がないかと模索中の経営者の方
上記の方々必見の内容です。ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
良いものを作れば自然に人が集まると思っていた
ソル: ありがとうございます。今のようなお話を伺うと、最初からすごく伸びて立ち上がりが順調だったんだなと思われがちだと思うのですが、サービスの立ち上げ当初だったり、途中コロナを挟んだ時期があったり、ここは難しかったというポイントってありますか?
花岡: もともとアプリ開発であったりとかこういったアプリの展開っていうところに対してノウハウがなかったので、良いアプリや良いサービスを作れば自然とユーザーもセラピストも使ってくれるだろうと思っていたんですね。
ただ実際作ってみると、知ってもらうためのマーケティングにも非常にコストが掛かるんだなという所は感じましたね。
ソル: ご自身で店舗を持たれていた時と、開発でアプリ作んなきゃいけない、マーケティングしなきゃいけない、お金がかかるんで資金調達もしなきゃいけない、と成長のために色々とやらなければいけない今では勝手が違いますか?
花岡: 全然違いますね。店舗をやってる時はface to faceではないんですけれども直接ユーザーと電話でお話をしながらニーズを聞いたりとかっていうことができたんですけれども、アプリなので弊社はユーザーとセラピストの間に入ることができないんですね。
一度使ってもらったけれども、2回目3回目と使っていただけないお客様がいる中で、まずどうすればリピートしてくれるのかなどを調べるためにデータ分析をかけました。
その後にユーザーをセグメント分けして、それぞれに対してどうアクションをとるべきかの戦略を立てては実行をしてということをやってから徐々に、本当にコツコツやることによってCVRであったりとかLTVが上がってきた状況ですね。
ソル: ありがとうございます。今一番使われてるお客さんだと通算何百回の世界じゃないですか?
花岡: ちょっと最新のデータは把握はしてないんですけど一番最後に見たのは200回ぐらい使ってる方もいらっしゃいましたね。
ソル: 週3ぐらいをもう1年くらいやってるみたいなことですね。
花岡: すごく昔からというよりは1年ぐらい前に登録されて200回ぐらい使っていたりとかという方も実際にいらっしゃいます。
ソル: すごいですね!
C2C社と二人三脚で苦難を乗り越える
ソル: 実際さまざまなことを単独でやられていた場合と今我々と色々な施策を一緒に行った場合で一緒にパートナーとしてやってて良かったなって思ったことありますか?
花岡: それはいくつかというかすごく沢山あるんですけれども、強いて言うなら開発だけではないその先のグロースを一緒に伴走してくださっているところですかね。
先ほど申したデータ分析やCVRであったりとかLTVを上げるためにどういった施策をしたらいいのかみたいな所もC2C社の担当者がミーティングなどを通して一緒に伴走してくださって、結局それがあったからこそ伸びてきたというのが今考えればあるなと思ってます。
ソル: ありがとうございます。直近でいうと、また追加の資金調達も終えられて1億2千万円でしたっけ?
花岡: デットでも今回5千万円ほどしましたので、合わせて1.7億円ぐらいしたんですけど、その際もC2C社からの直接のご紹介やC2C社のパートナーでもある「スタコネ」さんに所属しているサポーターの方から出資していただいたり、そのほかにもさまざまなサポートをしていただいたりなど非常に助かりました。
さらに使いやすいサービスにするためには?
ソル: 今サービスが伸びててもう流通総額で1億円ぐらいになってきて現状のままでも十分伸びている中で、あえてさらに資金調達をしてその先を目指していると思うのですが、是非今後の展望をお聞かせください。
花岡: まだまだ満足できる結果ではないので、今後さらにアクセルを踏みながら圧倒的にまずは市場のシェアを取っていくというのが直近の目標です。
その後でいうと戦略は色々と考えているのですが、一つは「HOGUGU NOW(仮)」というサービスの展開を考えています。 「HOGUGU NOW」は今から来れるセラピストの中で一番最短のセラピストとマッチングする機能です。
現状「HOGUGU」上では100%セラピストの指名予約なんですね。
しかし通常の店舗では、電話で予約したら今から来れるセラピストさんが出向くということがあるように、一番近くにいるセラピストさんをお客様の所にお連れするニーズがありますので、こちらの機能を拡充していきたいなと考えています。
ソル: 今だと 予約できるのは大体最短1時間先でしょうか?
花岡: アプリ上ではやはりセラピストさんの移動などがあるので最短でも1時間後からの予約しかできないのが現状です。
ソル: 「HOGUGU NOW」だと、例えばたまたま10分圏内で予約したら20分とか15分後にはセラピストさんが来てくれる可能性も生まれてくるっていうことですよね?
花岡: そこを目指していますね。
ソル: 確かにそうするとユーザー側からすると1時間先の予約だと施術受けたいけど次の予定が合わない...となるところを20分で来てくれるなら、1時間受けられるなどようなニーズも拾えてきますね。
花岡: 特に夜間であったりとか、お仕事とお仕事の合間でリラクゼーションをちょっと受けたいなっていう方からすると、1時間先っていう所はなかなか頼みづらいと思うんですね。20〜30分で来てくれたらいいな...というニーズに対して挑戦していきたいなと思っています。
ソル: そういう意味で言うと我々も開発面でさらにそこの部分を実現するために色々な事をやっていかなきゃいけないかなって感じがしますね。
花岡: ぜひ一緒にやっていただければと思ってます。
セラピスト達のモチベーションを上げる施策とは?
ソル: 一方で、セラピストさんに話をうつすと、X(Tsitter)を覗いてると「HOGUGU」のセラピストの方が自己発信で今日何時空いてますとか「HOGUGU」でレビュー500件来ましたとか、書いてらっしゃる方を見てすごい満足度高いんだなと感じているんですね。
そこをさらに加速させるためにセラピスト側で新たな施策でやっていこうってことあったりしますでしょうか?
花岡: サービスをローンチして約4年程が経とうとしている中で、初期からずっと「HOGUGU」を使ってやられている方たちもいらっしゃいますので、そういう方に対して別のオプション、例えばテイクレートが少しずつ下がっていくなどして長期的に「HOGUGU」を利用していけるような環境づくりを整えたいと思っています。
ソル: ランク制みたいな事でしょうか?
花岡: まさにセラピストさんたちの「HOGUGU」内でのステップアップを見える化するような、セラピストさんにも「HOGUGU」でやっている目標というものを設定できるような仕組みを考えていければ良いなと思っています。
ソル: 積み上がってる人はいいけども、じゃあどうやって(ステップを)積み上げるんだよみたいな時に、先ほどの「HOGUGU NOW」などをうまく利用していただいて実績をためてもらうということですね。
花岡: まさにそうですね。
ソル: 今おっしゃっている話を実現していくと、出張リラクゼーション業界の中においてのデファクトスタンダードというか「HOGUGU」のアプリを立ち上げてピッて呼ぶのというが当たり前みたいなそんな世界は遠くないかなという感じですね!
花岡: そうですね。徐々に見えてきたなっていう感じがしています。
私が創業した当時の理念というか目標が自然と社員に対しても、使っていただいているセラピストさんに対しても共有できてきたなというのを日々感じます。
ソル: 今は24都道府県ということで対応エリアもどんどん広げていく予定ですか?
花岡: 現状としては無作為に広げるつもりはないです。
ただ、やはりニーズのあるエリアというのが全国津々浦々にありますので、将来的には全国47都道府県での展開というのをできるように今頑張ってます。
ソル: あとはやっぱり店舗で施術を受けたいお客様も一定数いらっしゃったりとか、自分の家でも会社でもホテルでもないサードプレイスで施術をしてもらうためにスペースシェアリングサービスと連動してたりなど新たな取り組みも始まっていると思います。
呼ぶだけじゃなくて顧客が行ける場所を作っていくみたいな領域も、中長期的にはやっていく予定でしょうか?
花岡:まさにおっしゃるとおりで、やはり家庭の事情であったりとかご家族がいたりとかでなかなか自宅には呼べないお客様も一定数いらっしゃいます。
なのでそういったお客様に対応するために「HOGUGU」のシェアサロンを全国的に作りたいと思っています。
そこでは単に自分の今いる場所に呼ぶのではなく、「HOGUGU」でマッチングしたセラピストさんとサードプレイスで会って施術を受けることができるサービスも今後は着手していく予定です。
ソル: 例えばユーザー側からすると、自分が今渋谷にいて施術を受けたいな、と言うときに「HOGUGU」のアプリを立ち上げると、今渋谷店にいる「HOGUGU」のセラピスト一覧が出てきて、30分後だったらこの人の予約が空いてるんだなみたいなことがわかるので、施術予約が入れられるという世界でしょうか?
花岡: その通りです。
セラピスト側からするとUber Eatsのドライバーさんがマクドナルドの前にいてお客さんからのオーダーを待っているイメージですね。
千葉とか埼玉とか神奈川から都心のお客様から予約が入って東京に来られたセラピストさんが、次の「HOGUGU」の予約までファミリーレストランなどで時間潰しされている方たちもいらっしゃるので、その方達が「HOGUGU」のシェアサロンで待機して、そこでもお客さんの対応ができる、そんな場づくりもできれば良いなという風に思っています。
ソル: カフェで時間潰すんだったら「HOGUGU」シェアサロンに来てくれたら予約で呼ばれるかもしれないし、一見のお客様が来るかもしれないですし、施術のチャンスが2倍になるということですね。
そうなったら本当にリラクゼーション業界全体でいったらマーケットで1千億円以上ある産業ですよね。
花岡: きちんとしたデータはないんですけれども数千億円の市場規模があるというデータは出てますね。
「HOGUGU」が目指す世界
ソル: 「HOGUGU」の長期戦略としてはリラクゼーション以外の周辺業界なども一部手がけていく可能性はあるのですか?
花岡: 横展開に関しましては、今はリラクゼーションというボディーケアやもみほぐしの領域でサービスを提供しているのですが、今店舗数を伸ばしているヘッドスパやストレッチなどの業界にも横展開ができれば良いなと思っております。
ソル: トータルボディーケアに広がっていくということで、ますます楽しみだなという風に思うのですが、例えば この3年後とかをひとつの目標だとするとどれぐらいまでは行ってたいなみたいな感じとかあるんですか?
花岡: 現状、前年対比で おかげさまで200%ぐらい2倍ぐらいですね、成長をしていますのでこれをずっと継続していくという所が直近の3年間ぐらいの目標です。
ソル: (初年度と比べて)8倍になるという事ですもんね。それぐらいは市場規模を考えれば十分可能かなと思っています。
「HOGUGU」ユーザーの新しい当たり前を創生しているというか、概念や生活の仕方にも影響が出るレベルになってきていますよね。
そして、セラピストさんからすると「HOGUGU」での働き方自体が業界に一石を投じる、そういう存在になってくるかなという感じですね。
花岡: 本当にそうですね。店舗で働くセラピストさんがどんどん「HOGUGU」のようなサービスで稼いでいく世の中になっていくのではないかなと思っています。
ソル: 是非C2C社もその世界を実現するために、今後もパートナーシップを大事にしながら一緒に成長していきたいなと思っております。
本日はお忙しいところお越しいただきましてありがとうございました。
花岡: こちらこそ ありがとうございました。
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会社名 :C2C Platform株式会社
設立 :2021年1月(前身となる現子会社C2C PTE. LTD.は2017年9月設立)
代表者 :薛 悠司(ソル ユサ)
所在地 :東京都千代田区九段南4-3-4 Polar九段 2階
事業内容 :ダイレクトマッチング事業に特化したシステム開発および事業支援
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