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日本企業の新卒獲得は”韓国”にあり?!〜前編〜
この記事の読了時間は6分です。
C2C Platform株式会社(以下、C2C社)は、様々な業界のパートナー(クライアント)様へビジネスインキュベーション&グロース支援/ダイレクトマッチングプラットフォームの開発/資金調達支援&エクイティ投資などを主軸に”経営者伴走者”として事業のグロースをサポートしています。
このマガジンでは伴走支援させていただいているパートナー様をゲストに招き、C2C社代表ソルとの対談を通じて「マッチングプラットフォームの今」を深掘りしていこうという内容になっております。今回のゲストは新卒韓国人学生と日本企業をダイレクトにつなぐマッチングサービス「KOREC」を提供している株式会社ビーウェルインターナショナルの大亀代表です。
Youtube動画はこちら:https://youtu.be/V4Xl3Cawt04
このnoteを読むことで、レッドオーシャン市場への勝ち筋の見出し方やグローバル人材と日本企業の繋ぎ方、弊社の伴走支援サポート内容などを知ることができます。
・レッドオーシャン市場で事業を行われている方
・業界の商習慣に違和感を感じられている方
・グローバル人材の活用をお考えの方
・自分の会社の◯◯と◯◯を繋げたら面白いのではないか?とお考えの方
・何か新しい施策がないかと模索中の経営者の方
上記の方々必見の内容です。ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
初めに(登場人物)
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ソル:今回のゲストは「KOREC」をサービスとして展開されているビーウェルインターナショナルの大亀代表です。それでは大亀さん、自己紹介をよろしくお願いします。
大亀:株式会社ビーウェルインターナショナルの大亀と申します。
弊社は韓国のソウルと釜山で日本就職スクールを経営しておりまして、日本に就職したい韓国人の求職者の方が約1万人登録している「KOREC」というプラットフォームを運営しております。
本日はどうぞよろしくお願いします。
ソル:よろしくお願いします。
実は以前もゲストに来ていただいておりまして、一度目は「KOREC」が立ち上がった背景や少しサービスが成長してきた段階でインタビューさせていただきました。
過去の対談動画:https://www.youtube.com/watch?v=zbV3Yjdt1Vg
最近だと日本企業向けの新卒韓国人学生の採用もトップレベルとも言われているまでに成長してきていると思うので、ぜひこの2年間の軌跡を深掘りできたらなと思います。
日本国内人材業界のレッドオーシャン市場を抜け出し「KOREC」立ち上げに至るまで
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ソル:新卒韓国人学生の日本企業就職に特化した「KOREC」を立ち上げた背景を教えてください。
大亀:実は弊社は、日本人の大学生を対象とした新卒採用支援事業を行っていました。ただ、私自身ビジネスをしていながら、昨今よく叫ばれている人材不足、少子高齢化で若手の人材の採用が困難になってきているこの現状を肌で感じ、人材業界のレッドオーシャン化にもすごく危機感を感じていました。
そこを打破するべく、グローバル人材に目をつけました。
当時、グローバル人材といっても特定技能実習生やブルーカラー人材の採用支援などはあったのですが、高度人材の採用支援というのはまだまだ成長の過渡期でした。
グローバル人材の中でも、日本語が上手なマーケットはどの国かと模索していた時に「韓国」というマーケットを見つけ、日本語の上達の速さや上手さ、韓国の就職率の低さなどを目の当たりにした時にここだ!と思いました。
韓国人人材は幼少期からキャリアについて考えている?!
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ソル:一概には日本人人材と比べられないと思うのですが、クライアントさんや見聞きされた情報や大亀さんご本人から見て韓国人の強みはなんだと思いますか?
大亀:仕事に対する考え方が幼少期から違うなと思ってます。
韓国という国について皆さんもご存知かもしれませんが、受験戦争が厳しかったり、兵役があったりなど競争力が養われる環境の中で生活しているんですね。
また、韓国はいわゆるジョブ型の働き方で、スキルを習得しないと仕事に就けないという本当に厳しい背景があるので、日本のように大学を出てとりあえず就職活動を始めればどこか決まるんじゃないかっていう発想ではないんですね。
自分が何の仕事に就きたくて、そのためには何のスキルを身につけなければならないかというのを幼少期から考えながら、大学選びや学部選び、過ごし方を考えてきているので、仕事に対してのストイックさや前向きさをいつも強く感じますね。
「KOREC」成功の秘訣は韓国人人材の心を掴んだこと
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ソル:大手企業もグローバル人材には目をつけて色々と参入をしてきていますが、「KOREC」がその中でもシェアをとれてきているというのはどのような要因によるものと分析していますか?
大亀:一番の違いは「韓国という国」の理解、「韓国人材」の気持ちを僕らは完全に理解ができている点だと思っています。
多くの人材業界の採用マッチングビジネスというのは、求職者と企業の母数が集まれば勝手にマッチングされるというモデルなのですが、それは同じ国民同士で文化も分かっていて、歴史も知っていて、働き方も一緒で…という前提条件があるので可能なことなんですね。
一方で、グローバル人材となると、歴史も違うし、仕事に対しての価値観も違うし、仕事に対しての捉え方や就職活動の仕方とかも全然違うのが当たり前です。
この前提条件の違いを、新卒韓国人学生、日本企業の人事の方双方に理解していただきながらマッチングするといういわば我々が文化/慣習理解の架け橋になる役目を担うのがポイントだということに気づきました。
大手はなかなかそこまでの工数が掛けられないのが実状だと思いますので、あまり上手くいかなかったのだろうなと僕らの中では分析しています。
オンライン/オフラインの二刀流で新卒韓国人学生の日本就職をサポート
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ソル:架け橋になるための手法として、まず「KOREC」でオンラインでエントリーから採用支援までが完結し、同時にオフラインで単発のイベントではない定時拠点としての「KORECカフェ」がソウルや釜山にあって新卒韓国人学生のみなさんをサポートできるという二刀流が功を奏しているという事でしょうか?
大亀:それはすごくポイントだと僕らも思っています。
やはり拠点があることで新卒韓国人学生の皆さんの「安心」と「安全」を勝ち得ていると感じます。
ソウルと釜山にオフライン拠点があることで、同じく日本就職を目指す仲間にいつでも会いに行けたり、一緒に学ぶことで安心感を得ていただいて、それが我々を選んでくれる一つのきっかけになっているのだと思います。
企業専任コンシェルジュサービスで韓国人採用をサポート
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ソル:ありがとうございます。
企業に対する施策として他社と差別化できる点はなんでしょうか?
大亀:日本企業の人事の方は当たり前ですが、日本人の採用に慣れているのでそのやり方を韓国人材の採用にも当てはめていらっしゃるのでなかなか進んでいなかったんです。
そこで弊社では、企業ごとにコンシェルジュを必ず1名つけて、韓国の方の見抜き方のアドバイスですとか、書類選考の仕方などを手厚くサポートさせていただいております。
見抜き方が上手になっている企業様はどんどん韓国人採用の知見が蓄積して成功事例がたくさん出ています。ここに我々は勝ちパターンを見つけました。
ソル:例えば大学名とかでも、日本だと大学名をパッって言われるとこれぐらいの学力か、とかこの学部優秀だよね、とか人事の方も色々なストックがあると思うんですけど、韓国で例えば私立の偏差値60ぐらいの大学って言われてもパッと出てこないですもんね。
大亀:そうなんですよね。大学名もそうですし、履歴書で言うと兵役情報とか入ってたりとか、資格、インターン歴が載っているとが多いのですが、例えばインターンと一言で言っても日本のそれとは意味合いが違って、自分のスキルを確認しに行く場所なんですね。
自分が学びたい分野のインターンに行って自分が足りないものを見つけて、またインターンから帰ってきて勉強するので、履歴書とか職務経歴書のインターン情報を見るとこの子はどういうことを学びたいのかということが一目でわかるんです。そういうところも違いますよね。そのような韓国人ならではの慣習だったりも企業側にはアドバイスさせていただいてます。
「KOREC」に登録している韓国人の日本語習熟度は??
ソル:「KOREC」に登録している新卒韓国人学生の言語力はどうでしょうか?
大亀:今現在登録は約1万人を超えてきまして、よく言われる一つの基準値として日本語能力検定があると思うのですが、「N1」を持ってる方が約6割、「N2」を持っている方が約2.5割ぐらいなので「N1」「N2」を持っている人を合わせると大体8割くらいがビジネスレベルの日本語能力を保有していると言えますね。
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これだけの高い言語力を持ったグローバル人材がいるというのは異常とよく言われます。笑
ただ、「読み」「書き」「聞く」など、勉強レベルではかなりできる子たちは多いんですが、「話す」ことは やはり日本に留学してたりとか日本人とどれだけ話した経験があるかによってだいぶ違ってきますね。
ソル:そういう意味でもオフライン拠点である「KOREC」カフェの介在価値は大きいのではないでしょうか?
大亀:おっしゃる通りです。我々も定期的に「おしゃべりモイム」というイベントを開催して日本語だけで話したり、面接練習をしたりなど会話スキルを上げる施策を行っています。
そこで「N1」持っているけどやりたい職種がこんな職種なのであればもう少し会話の練習をしてネイティブに近づかないとね、などとフィードバックを行っています。
また、実際に登録している新卒韓国人学生とコミュニケーションをとることで、我々も履歴書や職務経歴書では読み取れない定性的な部分を把握できるので、そちらも日本企業の方にフィードバックしています。
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後半ではC2C社への評価、ビーウェルインターナショナル社の今後の展望を深掘りしていきます。
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日本企業の新卒獲得は”韓国”にあり?!〜後編〜
会社名 :C2C Platform株式会社
設立 :2021年1月(前身となる現子会社C2C PTE. LTD.は2017年9月設立)
代表者 :薛 悠司(ソル ユサ)
所在地 :東京都千代田区九段南4-3-4 Polar九段 2階
事業内容 :ダイレクトマッチング事業に特化したシステム開発および事業支援
URL :https://bit.ly/4azUWKT
お問合せ :https://bit.ly/3U30iXX
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