
自分の心に素直になるとき、自分らしさが立ち現れる
目をつぶって飛び込むようにリーダーシッププログラムに参加したというサマーこと安木千夏さん。これまでもそうやって突き進んできた生き方や、これからの自分と家族の未来について漠然とした不安も持ちながら参加した結果、今までの生き方が素直に好きだと思えて、自分らしさで未来を創っていくことを選択し行動していくストーリーです。
Co-Active Story vol.18 安木千夏さん(ニックネーム:サマー)
Profile:カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)を卒業後、日本とアメリカを行ったり来たりしながら映像制作、翻訳→アナハイムディズニーランドエンターテイメント部所属→専業主婦→プロコーチ→起業→CTI公開コースファカルティ
夫、子供3人、ゴールデンレトリーバー1匹と共に葉山在住
好きな事は旅、美味しいもの巡り、ハイキング、ダンス
Illumination Laboratory代表:人がそれぞれ内に持っている多様な色を再発見、エクスペリメントしながら最大限に活かしていく。彩り豊かにキャンバスいっぱい、いや、はみ出る程に自身の人生を創造していく姿を応援したい、そんな想いで活動しています。最近はアジア人の為のリーダーシップの文脈でも活動を広げています。
マタニティリープ合同会社共同代表:自身の経験を通し、育児とは自分を育てる時間でもある事を実感。と同時に大きな変化を経験しながらもサバイバル的に過ぎてしまいがちな時期でもある。カオスはリープ(飛躍)への種。安心して悩む事で選択肢と可能性を開く、を合言葉にママ、パパ、そしてその2人を支援する方達がイキイキと自分らしく人生を歩んでいく事を応援しています。
―今日はよろしくお願いします。サマーはコーチングよりリーダーシップを先に学び始めたんだよね。きっかけは?
2017年にアメリカのプログラムに参加しました。私の夫(アメリカ人)のお母さんが1997年かな、にコーアクティブに出会っているんですけど紹介されて。
―CTIの初期の初期に参加された人だね。
そうそう。ちょうどその時は、私たち夫婦で何をしていきたいのかを考えていた時期で。その時にお母さんが「20年近く前に受けたコースなんだけどすごく良くて、今でも日々そこからの智慧が生きている」というようなことを言ったんです。
私は出会った時からお母さんをとっても尊敬していて大好きで。言葉にはできていなかったんだけど、「この人は何を持っているんだろう?」って思うようなものを感じていて。
だからそこまで言わせるものはなんなんだろうとすごく興味が湧いたんです。でも、すぐに決められたわけじゃなくて。その時、私は夫の仕事の関係でアメリカにいて専業主婦をやっていたので、リーダーシップっていう言葉が全然ピンとこなくて「えー」とか言っていたんだけど、それから2年くらい経っても気になっていて。
―そうなんだ。2年前に言われたことが気になっていた?
そうそう。今のお母さんを創っているぐらいの感じで話していたので、「それってなんだろう」ってすごく思っていて。何かのきっかけでまた話が出た時に、「なんで迷っているの?」というようなことを聞かれたから、私は「リーダーシップって言葉は企業の上の方っていうイメージで自分にはピンとこない」って言ったら「自分の人生のリーダーになるってことよ」って。
―じゃあ、その言葉で「それなら自分にも」みたいな感じで?
うん、そうそうそう。その言葉がとってもパワフルで今でもすごく残ってる。一気に好奇心が湧いてきて!まだ怖さはあったんだけど、「行くぞ〜!」って目をつぶって飛び込むみたいな感じで参加することにして。直前まで「途中で帰ってきちゃったらどうしよう」ぐらいに思ってたけど。はははは。
―はははは。そうなんだ。
そうなんですよ。だって、一応アメリカに住んでいたとは言え、普段ビジネスで英語を使っているとかではないし、いきなり合宿へ行って、知らない人とリーダーシップについて学ぶなんてこっわ〜(笑)。
―確かに。
そうなの。ギリギリまでかなりドキドキしながら行ったんですよね。
―へぇ。そのときお子さんは?
えっとね。何歳だったんだろう?下の娘が、まだ卒乳もしていなかったので…私と言うより多分夫が大変だったと思います。すごく泣いたんじゃないかと思われるから。そう、だから初めて子どもたちから離れるということでもあったし。
―じゃあ、参加するってことはサマー自身はもちろん、家族にとってもチャレンジがあったんだね。
ありました、ありました。

―そして、「大丈夫かな」と思いながら参加した印象はどんな感じだったの?
ひと言で言ったら「衝撃」なんだけど。そうね、「なんだこれ〜!こんな世界があったんだ」っていう驚きがあって。すごくビックリした感じがあったんですよね。ビジネスの世界の人だけが知っているとしたらずるい!とも。笑
―こんな世界っていうのは、日常とは全然違うみたいな?
そうそう、そうね。「これに衝撃を受けた」と言うよりは、一番しっくり来るのはその場の空気感だったり、たった5日間なのに帰る時にはみんな変わってるじゃない?イキイキ感が増しているというか。
今それを言葉にすると人が本来の力を取り戻す、というような場面をすごく見たし、自分も体験したなってところに、なんだこれはと思ったんだと思うんですよね。でも、その時はきっとそういう言葉というよりは、体で感じる「これは何?」っていうものの方が大きかったと思う。
で、帰った後、夫に私の中にあった火が強まった感じがするって言われたんです。だから、自分でも感じていたけど、身近な人にも伝わる変化なんだなって思った。あとはプログラム全体を通して、「人とこんなつながり方ができるんだ」って。その深さっていうのがすごく新鮮だったなぁ。
―日常で創られる関係性とはちょっと違う。
そうそうそう。そうだね。

―改めて、そこにサマーが参加する動機はなんだったんだろう?リーダーシップが必要だと思って行ったわけでもないし、お母さんに勧められたというのはあったけど、サマーの中にあったものは何だったの?
その時、一番下の子がもうすぐ幼稚園っていう時だったから、これから自分をどう使っていきたいかとか、時間が空く時に何をしたいのかっていうところでモヤモヤしていたのもあるし。あとは、そうね。あの時は、アメリカに戻ったばかりの時で、新しい環境の中で話せる人はいるけど、友達もまだそんなにいない時っていうのもあったし。自信もなくしていた時期だったんだよね。でも、リーダーシップ・プログラムで自分のやりたいことを見つけようとかいう感じではなかったことは確かで。なんだろうね、ほんと今思うと、やっぱりお母さんのあり方にすごく惹かれて、何があるんだろうってやっぱりそれなんですよね。
―お母さんのえも言われぬ魅力の元がそこにあるんじゃないかって、それくらい魅力的な人に見えたんだね。
そう。それで私が迷っている間に夫のお姉ちゃんがリーダーシップ・プログラムに先に行ったんですよね。で、「すごくいい」っていうのも聞いていたし。
それで、私と夫も行くことにして、トライブ(注:プログラムを共に学び続ける仲間)は別で私がリトリート1へ行って、その後夫がリトリート1へ行って、と交互に行った感じですね。
―で、リトリート1へ行った後に、基礎コースに参加したんだね。
そうですね。行った理由としては「リーダーシップ・プログラムへ行く前に基礎コースは受けておいた方がいいよ」ってどこかに書いてあった気がしていて、コーチングしたいとかそういう気はなかったんだけど、じゃあ、行ってみようかなって。
そしたら、やっぱりそこでもリーダー達のあり方にすごく惹かれたんですよね。今振り返っても、「基礎コースで何を学んだっけ?」って言われるとあんまり思い出せないんだけど(笑)なんかすごくその二人に惹かれて、すごく楽しい場だったなっていうのは覚えていて。
―へぇ。すごく楽しかったんだ。
そうですね。すごく引き込まれた。エンターテイメント見ているぐらいに。
―飽きさせない。
そうそう。心をグッと掴むものがあったなと思って。今振り返るとリーダー達がとっても自分らしくいたっていう事なんだと思う。
―そうか。そうやってリーダーシップ・プログラム、そして基礎コースでコーアクティブを体験することでサマーにどんな変化や進化があったの?
そうね。元々直感的に「これやりたい」と思ったものには突き進むタイプでした。
高校時代は英語がめちゃめちゃ苦手だったんです。でもある日、留学で得られる無限の可能性について語っているDMが届いたんです。熱く夢が語られていました。「Keep on dreaming」って書いてあったのかな。それでこれだっ!と思って、突然留学を宣言するみたいな。先生にも心配されましたよ〜。そのあとも子供の頃から好きだったディズニーランドで働いたりとかね。ただその時その時は楽しかったんだけど、その分その場その場でやってきた感があって私は何をやりたいんだ?って思う事もあって。そういう意味ではコーチングを通して、私はすごく自分のやりたいことに素直に従ってきたんだなって捉え方ができるになった。専業主婦としての期間が長くなって自信を失っていた時期だったけど、それだって自分が子供達と一緒に居たくて選んだんだよね。そしてその期間は私にとっては人生の宝で。だからカオスもたっぷりだけどすごくやりたいことやってきた人生だなって。
―これまでの自分のストーリーを書き換えられるような。
そうだね。そう、うんうん。いつも説明はできないけどやりたいぞって突っ走ってきたんだけど。それが自分だなってすごく思ったし、そんな生き方が私は好きだなって思えている今もある。と同時に、全然違うことをやってきたんだけど、今は心からやりたいものを見つけて。このコーアクティブを自分でも体現していきたいし、伝えていきたいっていう所に今いるんだけど。コーアクティブはアメリカから来ているって意味で留学した時の英語が役に立っているし、元々エンターテイメントの方達が創った感じもあるじゃない。なんかつながった感じもあって。あとは夢っていうキーワードも今までの分岐点でよく出てきていたし、そこを問い続けるコーアクティブだから、やっと出会えたー!っていう、ね。
―今までいろいろ直感で動いてやってきたものは、今思うとちゃんとつながっているんだって、そういう風に思えている。
そうそうそう。
―そうか。面白いね。これまで直感で動いてやってきたのは、行き当たりばったりというふうにも見ていたんだけど、こういう生き方が自分は好きだなと思えるようになったとか、よくよく見てみるとひとつひとつが今につながっているなと思えるようになったのは大きい変化だよね。
そうですね。とっても肯定的に捉えられているし、これからもこれだと思ったことは理由づけせずにやっていくのが自分だなっていうふうに思えている感じがあって。それはやっぱり大きいなって思います。

―これが自分のやり方なんだ、生き方なんだってところの後押しになっているんだね。
うん、うん。そうですね。
―学んでいく中で、「コーチになりたい」って思って、応用コースや上級コースへ進んで行ったの?
リーダーシップ・プログラムが終わった時にフルフィルメントコースへ行こうと思った理由も、やっぱりリーダーシップ・プログラムのリーダーのあり方だったんですよね。
トライブ仲間の人生に対しての見方が大きく変わる瞬間だとかに居合わせることが何回も起きていくと、「この場を創っている二人は何者?」っていう問いがすごい出てきて。リトリート4くらいの時には確信的に「こんな素晴らしい仕事はないんじゃないか」「こんな場を創るってすごいな」って思って。リーダーに詰め寄る感じで「こんな素晴らしい仕事ないでしょ?」って聞いたら、しばらく考えて「そうだね」って答えが返ってきて。
「だよね」って思ったんですよね。それで、コーチになりたいとかいうわけではなかったけど、でも、この二人に共通しているのはコーチということなので、学んでみようと。で、上級コースに入って自分で実際にコーチングを100時間やっていくじゃないですか。その時にやっと純粋にコーチになりたいって思った笑
―はは。そこで、やっと笑
そう。クライアントさんの変化とか見せてもらった時に、やっと「これやりたい」って心から思ったんですよね。コーチングすごいって笑
―そうなんだ。今は資格を取ってコーチとして活動してみてどうですか?
すごくその人の人生の大事なところに一緒にいさせてもらう感じがありますね。その人の今を最前列で思いっきり応援させて貰えるんですよ?一緒に笑って泣いて、本当に豊かですよね。
私は子供が3人いるので周りには素晴らしいママたちがたくさんいて、その人の素晴らしさは外からはすごく見えるんだけど、本人が一番信じられていないっていうところも見てきたなと思って。自分もそこにいたことがあるし。
だから、そういう人たちの役に立てることをしたいなっていうのがコーチングを始めた時にポッと出てきて。なので、そこを一緒に探していけて、クライアントさんが「ここにあった」っていうところにいられるのはすごく喜びだと思っています。と同時に最近はね、男性へのコーチングにも熱いです。笑
先日コーチングを完了する時に、「今までの中で一番今の自分が好き」っていう言葉がクライアントさんから出てきて。「あぁ、これがやっていきたいんだな」って改めて思ったり。味わい深いですねー、コーチングって!
―なんか本当に「面白いな」と思ってやっているのが伝わってきますよ。
うん、そうですね。なんかこう、周りにも誰にも言えないことを話してくれることもあるわけじゃないですか。そんな相手になれることもすごく、なんだろう、自分の人生にとっても彩りが鮮やかになる感じもあるし、やっぱりクライアントさんが自分の力に気づいて表情とかが変わっていく瞬間はたまらない感じがありますね。ふっふふふ。

―いや、なんかとっても本当に心から楽しんでやっているんだって、伝わってきますよ。
そうですね。はい。
―最初に旦那さんのお母さんが持つえも言われぬ魅力の正体は、学んでみた分かった?
コーチングのクラスに行った時に、謎解きじゃないんだけど、なんでお母さんの在り方にそんなに惹かれていたのかがわかる瞬間があったって言うか。
―へぇ。
例えば、普段から気づいたら自然と人を認知する人なんですよね。だから、初めて会った時にすごくびっくりしたのは「You are so graceful.」かなんか言われて。なんか特にこれしたからとかじゃなくて、急に「あなたとっても優雅な感じ」って言われて、どう返していいかわからないと思ったんだけど、こういうことだったのねと思ったり。
あと他の例で言えばお母さんは両親の介護で大変な時でも何で私だけ?とならないで、自分が選んでやりたいからやっているっていうのがすごくあったし、だからこそ自分が選ばないものは手放すというか、人に頼むとか。それがとても上手。それは自分が大事にしたい事が何なのか分かっているからだな、と思うし、まさに自分の人生のリーダーでいるって事をしていたな、と。
他にも常にこう夢を持っている感じもあるし、いろんなところで「あぁ、ここかな」「ここだな」みたいなのがあって、それが嬉しかったのもある。そういう意味でお母さん、そしてリーダーシップ・プログラム、コーチングと、すごく人のあり方に惹かれてここまで来たなって思っていて。
なので、私は日本に戻ってきた時コーアクティブの知り合いはいなかったけど、ファカルティのオーディションへ行った時にその場にいたファカルティや参加者の方達を見て、あぁやっぱり私が求めているものがここにあるなって確信したんですよね〜。
―確信したんだね。あと家族への関わりには変化があった?
夫もコーアクティブを学んでいるし、そういう意味では子どもも3歳くらいの時から認知がすごく上手なんですよ。お誕生日の日はその人に向けて認知を投げるっていうのを毎年やっているんだけど、自分の誕生日でこっちが頼んでもいないのに「ありがとう」ってみんなに認知をし返す3歳児みたいなこともある。それはなんか、私もビックリした。「子どもの頃からやっているとこうなるのね」みたいな。
あと、こないだ初めてやったのは、「リーダーデー」っていうのを設けて。今日は長男がリーダーの日ねってやって。リーダーの人がここへ行って、これを食べてとか1日のプランを全部決める。そうすると1回目って自分がリーダーだから全部自分でやらなきゃって勝手に背負い込んで、疲れちゃうんだけど、助けを求めていいんだよってリーダーシップで学んだことを少しずつ使っていくみたいな場を現在進行形で家族でやっている感じはあります。
―へえ、すごい!今日はありがとうございました。