週1回、山荘をサテライトオフィスにして分かったこと
新型コロナウィルスで外出自粛となった4月以降、山梨県で働く私達も今後の働き方がどう変わっていくか、ディスカッションをしました。
※ディスカッションボード
「手作りする人が増える」「ペット飼う人が増える」「壁にプロジェクターで海を写す」など、色々出てました。
その中で、安宅和人さんが提唱されている「風の谷」のような、森・山の中のオフィスに今後需要が産まれるのではないか?というアイディアが産まれました。
確かに、私達のようなIT系の仕事はネットとPCさえあればなんとかなるものです。打ち合わせがリモートで出来るようになった今、密を避けて自然あふれる開放的な場所で生産性を高めてみようじゃありませんか。ということで開発チームは4~6月の間、週1日、知り合いの山荘を借りて仕事をしてみることにしました。
オサレです。
実際に山で働いてみて分かったこと
今回は実際に3ヶ月山荘で働いてみて分かったことをシェアします。
・山は虫が多い。
まぁ、分かってたことではあるんですけども。虫がすげえ多い。故にハーフパンツとかでいかないほうがいいですね。それは僕がアホだっただけですが。いわゆる山登りスタイルでいくべきした。
・BBQは飽きる。
最初は「BBQしようぜー!」とか言ってテンションあげていました。
しかし毎週のこととなるとなんというか、BBQは苦痛です。ランチでBBQするにも、「セッティング」「火をおこす」「片付け」など、様々なタスクが発生し、全然休んだ気持ちになれません。むしろ疲れます。
・テイクアウトが超便利。
ですので早い段階でBBQはやらなくなり、テイクアウトを持っていくようになりました。これが超便利。折しも新型コロナウィルスの影響もあり、多くのお店でテイクアウトを始めてくれましたので山の中でも美味しいランチがいただけるのでした。やっぱり、人が作ってくれたご飯が美味しいよね。
※地元名店のお店をテイクアウトして山でランチ。
・散歩でリフレッシュできる。
6月にもなると山も結構暑いのですが、川の近くや森林の中は結構涼しくて、散歩するにはとても良かったです。ランチ後の散歩はリフレッシュできて良いですね。
※木々が日差しを遮ってくれるので意外と涼しい。
良い河原を見つけたので、
仕事してみたが、姿勢が辛かったので5分で辞めた。
・集中するのに山荘は相当良い。
生産性の方は…というと、シンプルな開発作業という観点では変化なしか、若干下がったかなと思います。ただそれはデュアルディスプレイとか椅子とか、ファシシティが開発に適していなかったからだと思います。それは変えれば解決することですね。
※山で開発に勤しむエンジニアたち
一方で「思考」や「ディスカッション」については個人的にも非常に良かったです。転地効果もあるのか、自然の中だとおおらかになれますし、集中できました。
環境を変えると無意識インプットが変わる
視覚、聴覚、嗅覚など、人間の五感は無意識的に多様なインプットをもたらします。都会にいれば様々な人工物を無意識に見るし、聞きます。私達は街の風景の中で五感に刺激を与えられたものに対して欲望したり、思考したり、行動したりします。そして、街の風景は誰かがなにかの目的で創った人工物の集合体です。
一方で人工物が限りなく少ない自然の中にいると、インプットが限られます。誰かがなにかの目的で創ったものがないからです。
※森しか目に入ってこない。
街と自然を往復する暮らし方
街に暮らしていると、あらゆる最新の情報が飛び交い欲望を無意識に刺激されます。何かをするとき、「それは自分が好きなのか、好きになるように仕向けられただけのか」、自分のことがよくわからなくなることもあります。
だから、時々街から離れて人工物の無意識インプットを少し遮断してみるのも良いかもしれません。一方で山でだけ暮らしていては世の中のことはインプットできません。それでは人の心はわかりませんよね。
街と自然を行き来するような働き方が一番良いなと思いました。