【おしゃれは生き方である】
こんばんは。
ようこそ ~シークレットベースへ~。
ファッションは自由でいい
性別なんて越えて行け
本能を否定しないおしゃれを楽しんでいい
昨日、自分はそう書きました。
で ちょっと思い出したことがあるんです。
ある夕方、ご来店されたお客様がいらっしゃいます。
彼女さんと腕を組んで入ってこられた彼は
スーツ姿で少し夜の匂いがしました。
仲睦まじく寄り添いながら店内を物色しています。
「今日は風強いですねー。」と何気に彼女さんの方に話しかけると、彼と目が合いました。
一見わからないのですが、
彼は 女性でした。
「彼に似合いそうなスーツありますかぁ?」
と、彼女さんが甘ったるい声。
話していくと、どうやら彼は
おなべバーのNo1らしく源氏名は確かジュリさん。
キレイなお顔だちで本体は女性とわかりますが
男を感じさせるには充分な魅力を作っていらっしゃいました。
自分はそこには一切触れずに男性として接客しましたが、スーツを何着か決めた後くらいに
彼がカフスを選びながら、ぼそっと言うんです。
「女らしくない。っていうことにずっと苦しめられてきたんです。」
「親やまわりに、正しくはこうでしょ。そうあるべきでしょ?
って言われて ずっと存在否定と戦ってきた。」と。
どちらにせよその正義が確実に間違っているとも感じなかったので、もう真っ向から自分で向き合うしか方法がなかったそうです。
「じゃあ あんたらの言う、その○○らしくないを越えてやる と思ってやってきました。」
そして、彼は今の世界でNo1にまで登りつめた。
もう夜になった頃、
新調したネクタイをしめる顔つきはとっくに、性別を越えていました。
まわりから頼んでもいない正義を振りかざされ、
味方のような顔をして手招きをする。
その正義は敵か? 味方か?
彼がここまで来るには決して楽な道ではなかったでしょう。
だけど、彼は自分の価値を自力でこじ開けた。
おしゃれする、着たい服を着ることが、人生で自分を肯定することに繋がることもあるんですよね。
彼が浴びせられた正義は
どしゃぶりの雨の中で足掻いている自分に向かって
止まない雨はないんだよ と、傘をさしながら言われてきたようなものなんでしょうね。
心を込めて もう1度言わせてください。
ファッションは自由でいい!
性別なんて越えて行け!
本能を否定しないおしゃれを楽しんでいい!
その壁をぶち破れ!!
私もそうでありたいです。
と、同時に傘をかざしてあげられるスタイリストでありたいと思います。
では、今日はこのへんで。
本日もシークレットベースにご来店
ありがとうございました。
またこの場所で お会いできることを
楽しみにしております。
SEN
SEN