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School Hunting: vol.2 留学活動

TOEFL:さて、大学院留学の意思が固まるといよいよ準備へと取り掛かります。留学をする上で、まず最初の関門が英語です。留学をする場合、ほとんどの学校がTOEFL(Test Of English as Foreign Language)のスコアを要求してきます。現在は*CBTと呼ばれるコンピューターベースのテストで行われているので、自分の都合に合わせていつでも受験することが可能です。しかし、月一回しか受験できません。 このテストは「Listening」「Structure」「Reading」「Writing」の4セクションで構成されていて、点数は300点満点です。(*2005年当時。現在はiBTで行われている。)

このうち多くの場合、大学学部レベルなら173点、大学院レベルなら213点というスコアが求められます。また人気の「MBA」と呼ばれるビジネススクールを希望する場合、250点という高得点が求められます。

僕の場合、最低213点というラインを目指してのスタートとなりました。この勉強を開始したのが、出願の1年ほど前になる2003年11月頃だったと思います。時間もあったので、特別な学校などには通わずひたすら独学で頑張りました。だいたい部活もやっていたので、大学以外に学校に通う余裕などはありませんでしたが・・・。CBTは$130と受験料が非常に高いため、最初の受験にはちょっとためらい、とりあえず大学で行われていた定期模試を受けてみました。これはペーパーベース(PBT)なので採点方法がCBTとは多少異なり、677点満点です。CBTの213点にあたる得点はPBTでは550点ということになります。しかし2003年12月に受験した最初の模試での得点は490点と振るいませんでした。「500点くらいは取れるかな」と思っていたので、ちょっとショックでした。

そして年が明け、2004年3月に再び模試を受けたのですが、なんとスコアが上がるどころか、若干下がってしまいました。これには相当焦りましたが、5月には教育実習を控えていたため、それまでにTOEFLスコアは出しておきたいと思っていました。そしていよいよ4月にCBTで本試験を受けることに・・・。

初回のテストでは、コンピューターベースに不慣れなこと、リスニング力の無さを露呈する結果となりました。結果は170点。学部レベルにも到達していないレベルでありました。英語英文学科とは名ばかりで、実力の伴っていない自分に情けなさすら感じました。その後教育実習などがあり、少しTOEFLから遠ざかってしまいました。本格的に勉強を再開したのは夏休みに入ってからだったでしょうか。

この時期になると、いよいよ焦りの度合いも大きくなってきます。正直213点も取れる気がしませんでした。しかし勉強の成果あってか、9月に受けた試験では、突然210点というところまでスコアが伸びました。「もう大丈夫だな」と少し油断したのが失敗でした。このあとまたスコアが頭打ちになり、結局出願時期の年明けまでテストを受けるハメになってしまいました・・・。

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志望校選定:一般には志望校が決まっていて、その大学を目指して勉強していくと思うのですが、僕の場合、とりあえずどのような学校があるのかも全く見当もつかないままに留学を決意したので、TOEFLの勉強と平行して志望校選定を行いました。

そこでまず利用したのは、インターネットです。某検索サイトで「スポーツマネジメント」と検索してヒットしたものを当たっていきました。その中でスポーツマネジメント留学を志望されている方々の掲示板のようなものを発見し、そこでまずOhio University(OU)やUniversity of Massachusetts, Amherst(UMass)のプログラムが有名だということを知りました。更にNASSM(北米スポーツマネジメント学会)のサイトに出会いました。なんでもこのサイトに掲載されている大学のプログラムは、全て同学会において推奨されているものだというのです。ここから本格的な学校選びが始まりました。

やはり最初に調べたのはOUやUMassのプログラムです。評判通り充実したプログラムでカリキュラムを読んでいるだけでもワクワクしてきます。両校ともMBAとのDual-Degreeが可能で、卒業時にはスポーツマネジメント修士とMBAがもらえるというものです。非常に魅力的なプログラムですが、やはり有名校であるため競争率が激しい学校でもあります。そのためTOEFLの要求スコアも250点です。とりあえず、2003年12月頃にはこの2校で頭が一杯でした。更に年明けに書店で「スポーツ経営学ガイドBOOK」なる本を発見し、即買いしました。この本の著者がまさにUMassのOBでこの学校のプログラムを逐一紹介しているので、ますます胸が高鳴ってきてしまいます。スポーツマネジメント留学を志す人は、是非この本を読んでほしいと思います。

学校選びという作業は、TOEFLの勉強と比べ非常に楽しく、一日中PCの前で没頭することもありました。そうしているうちに、ある程度自分の中での志望校の枠組みが出来上がっていきます。

志望校を選ぶ基準としては、まず自分の将来を考えた時どのような知識が必要であるか。これは非常に重要なことです。自分のキャリアアップのために高いお金を払って留学をするわけですから、自分の必要とする能力を身に付けられるカリキュラムを探すのが最重要でしょう。そして学費もポイントです。奨学金などで充足される場合は別ですが、学校によって学費も様々です。一般的に州立大学のほうが私立大学よりも安いという傾向にはありますが、州によっても学費はバラバラです。やはり生活費と同様、田舎に比べ都市部のほうが学費も高いような感じです。そして上に書いたように費用の面でもそうですが、特にこの分野での留学ではロケーションも重要な選定基準です。僕の調べた限りでは、ほとんどの大学院では卒業必修単位としてインターンを実施しています。そのため、スポーツの盛んな地域のほうが、インターンを獲得するチャンスは大きいと思われます。

さて、そんなこんなで僕の志望校は夏までにとうとう5校程度まで絞られました。基本的にはNASSMのサイトでの調査で良さそうなカリキュラムを持つ学校をピックアップしていったのです。その中でもUniversity of Texas, Austin(UT)への思いが、とても強くなりました。やはり水泳というスポーツをやっていたこともあり、出来れば将来的にも水泳選手のサポートをしていきたいと思っていますから、水泳強豪校への憧れがあります。そして見つけたのがUTだったのです。この大学はアメリカンフットボールやバスケットボールでも名の通ったスポーツ強豪校です。水泳ではアテネ五輪に所属選手がなんと7名も選出され、ヘッドコーチのEddie Reese氏は米国男子五輪代表チームのヘッドを務めたという全米屈指の強豪です。そして、スポーツマネジメントのプログラムも非常に充実しており、僕にとっては「ここしかない!」という思いすら出てくる学校だったのです。こうして僕の中の志望校は決定しました。

(注:これは2005年留学当時の記録です)

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