![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/116362937/rectangle_large_type_2_f788cf826e4fa75bf380d6b82ab417c9.jpeg?width=1200)
#WDPDTW読書会 1983 Week36:
Tudahlさんの本を1週間分ずつ読む#WDPDTW読書会で聞いたこのメモと感想です。2023/09/09配信分。読書範囲(Sunday, September 4, 1983–Saturday, September 10, 1983)
Baby I'm A Starの逆回転セリフ
確かに声は聞こえていましたが、英語じゃない別のヨーロッパ語か何かだと思っていました。リサの声の逆回転とのこと。イントロと終わりの方に入っていてかっこいい声で好きです。曲の歌詞とはあまり関係なさそうなことを喋ってるようです。
Baby I'm A Starのコーラス
ジルとリサがコーラスを入れていたときに、笑いが止まらなくなって逃げ出して、最後の方はプリンスが代わりに歌ってるらしいです。
楽しそうな録音現場のエピソードです。
完全主義者か?
今回の読書範囲では、プリンスがどんなふうに仕事をしたか、複数人の証言がたくさん載っていました。この9月初めの辺りのページは、プリンスの労働倫理を読み解くシリーズとなっています。午後1時から始めて午前1時に終わったら早い! プリンスにしてはね、という尋常ではない量の仕事が続いているので、働き方がテーマになったのでしょう。
いろいろあったなかでTerry Lewisの言葉が気になりました。
[Prince] taught us perfection is in spontaneity. You just do it, and whatever it is, it's perfect! Create, and don't ponder what you created.
--Terry Lewis
「perfection は spontaneity にあるということをプリンスは教えてくれた。なんであれ、ともかくやれば、それは perfect なんだ! 作り出せ、そして、作ったもののことは後から考え込むな」
ルー方式なジャパニーズで書きました。
spontaneityは辞書で引くと「自発性」とか出てきますが、分かりにくいです。
前にEric Leedsがインタビューの中でもプリンスはspontaneousだと言っていました。その時はジャズの即興性との比較で語られましたが、ジャズについてはよく分からないので、ちょっと置いておきます。
辞書を見たりしてみて、spontaneous/spontaneity は、自分の中から自然に湧き出るよことと理解しました。プリンスの頭の中にある音楽が出口を求めてどんどんあふれ出す感じと思います。
最初に書いた労働倫理以外にも音楽の作り方、取り組み方を読める回となっていました。整理できていませんが、本に書いてあったりなかったりする諸々をメモしておきます。
・頭の中から湧き出る音楽をどんどん録る
・シンセサイザーはプリセットの音を使う。不要なところにこだわらない。
・一般的に「正しい」とされるやり方にはこだわらない。自分の目的が達成されればOK
・コミットメント
・集中力
・どんな音が欲しいかはっきり分かっている
・コントロールフリーク
・演奏の練習は鬼のようにする
・子ども時代のこと
・エンジニアさんの扱いひどい(本当は1人で録音したいんだよね)
マッドハウス(8?)やパレードの録音のとき、まずプリンスはドラムから始めて最初の4曲をドラムで一気に通して録ったという話があります。ドラムを録ったら、次々に他の楽器やボーカルを録ります。頭の中に出来上がった曲があるんですね。
そうやって録っていくので、何か機械トラブルがあったりして技術的なところで待たされると怒るというか、イライラが表にでるようで、エンジニアはもう大変です
一方で、Computer BlueやBaby I'm a Starは何日も粘って作業しています。夜中に集中してスタジオ作業をする姿には、妥協を許さない側面もあります。spontaneousityとは違うフェーズの作業なのでしょう。プリンス自身が決めた合格点に達するまでは職人のように音楽を磨き上げているのかな、と想像します。速い作業とじっくり作業と振れ幅が大きい気がします。
プリンス自身が目指したperfectionがなんだったのかは、曲を聴くしかありません。
頭の中の音楽が恵みでもあって呪いでもあるっていう話もあります。何か繋がるものがあるかももしれません。
I Am Five
映画のための曲を怒涛のスタジオワークで作っているかと思えば、ひらめきがあったらしく、急に1曲作りました。
どうでもいいのですが、この頃は誰かとデートはしていたのでしょうか。仕事も恋もではありませんが、どんなに時間がなくてもプリンスにはロマンスが欠かせないのじゃないかと妄想しました。普通の人間ならへとへとでしょうが、プリンスなら両立していそうで怖いです。
今週のオープニング
読書会で流してくれたLP Musicからの1曲、15 Minutes Of Shameのライブ版。
今週の読書会の動画
今週の読書会のプレイリスト
読書会のサイト
Duane Tudahlさんのサイト