2023年度AMED成果集にcSIMVaの粘膜ワクチン研究の成果が掲載されました。「カチオン化ナノゲルRSウイルス経鼻ワクチン実用化へ向けての第一歩」
https://www.amed.go.jp/content/000132621.pdf
【研究の目的】RSウイルスは、特に小児と高齢者における呼吸器感染症の主な原因であり、重症化リスクが高く、肺炎、入院、死亡などの重篤な症状につながる可能性があります。本研究では、ウイルスが侵入する入口である粘膜面でのRSウイルス感染阻止を目指した経鼻ワクチンの研究開発を行いました。
【研究の成果】マウスとコットンラットの粘膜面と全身免疫の両方で特異的防御免疫を誘導することを実証しました。カチオン化ナノゲルRSウイルス経鼻ワクチンは、気道粘膜においてRSウイルスに対して効率よく感染阻止に繋がる免疫応答を誘導する「ウイルスの感染を防ぐワクチン候補」として期待されます。
参考文献:Cationic-nanogel nasal vaccine containing the ectodomain of RSV-small hydrophobic protein induces protective immunity in rodents. Umemoto S, et al. NPJ Vaccines. 2023 Jul 24;8(1):106. doi: 10.1038/s41541-023-00700-3. PMID: 37488116