いとうさんへ　2020/10/25

季節が駆け足で進んでいますね。
東京の方はいかがですか。
宮崎でも朝夕はめっきり寒くなり、今日の土曜日はお天気も良かったので衣替えをしました。冬の準備は嫌いではありません。実際に寒くなるのは嫌なんですが、準備の段階はどんな時でもなぜか楽しいです。

さて、今日はタイから「Cheer up to the world」スタートの準備が整ったとの連絡が入りました。
これは、タイと日本のキャラクターが協力し、新型コロナウイルス感染拡大と戦っている世界中のすべての人たちを応援しようというプロジェクトです。まず最初にタイと日本のキャラクターを紹介するデータベースができるようです。

日本では「キャラクター図鑑」のようなものがすでにありますが、タイ主導でこのようなキャラクターのデータベースが構築されるのははじめてです。いわゆる「ゆるキャラ」と呼ばれる自治体のキャラクターだけではなく、これには企業や団体所属のキャラクターも参加します。
私もこれから、たくさんのキャラクターたちにお声掛けをしようと思います。日本のキャラクターが海を越えて、タイのみならず世界中の多くの人たちとつながっていけるチャンスだと思います。

以前は、それぞれのキャラクターの行動範囲はずっと狭かったように思います。それがどんどん広がって今やキャラクター同士で交流したり、コラボレーションしたりと人間と同じようにコミュニティーを形成するようになりました。その範囲が今や海を越えて広がってきています。日本から学んだものも少なくない、と特にアジアのみなさんは言いますが、各国で少しずつキャラクターの世界の色は違いますね。
違っているから楽しい。これからどんな色の世界が広がっていくのか楽しみです。

タイと言えば、私が経営するKIGURUMI.BIZ（株）で今年の１月にタイの国技であるムエタイのキャラクターの着ぐるみを製作しました。見ての通りサンドバックがモチーフです。タイはムエタイをパリ大会からオリンピック種目に採用するように要請したようです。

着ぐるみがタイに到着して間も無く新型コロナウイルス感染が世界中で拡大しました。もう少し遅かったらタイに行き着くこともできなかったかもしれません。予定されていたイベントも中止になってしまったそうです。同様のことが世界中で起こっています。

とはいえ、じっとしている訳にはいかないのだと、タイの友人達がタイ政府に「Cheer up to the world」の企画を持ち込み、半年かけて実現できるところまできました。

私自身とタイの関係はまだ新しくKIGURUMI.BIZ からタイへのはじめての輸出は2017年のことだったのですがそれを機にタイからの依頼が増えてきました。
一番最初にタイに渡っていたのがBarBQPlazaのキャラクター”GON"ちゃんです。タイの人なら誰でも知っている全国にチェーン店を展開するレストランです。

タイの皆さんも「GONちゃん」とちゃん付けで呼んでいたのが印象的でした。納品は宮崎市の工場でのEXW（工場渡し）で、タイから撮影クルーを含め１０名ほどのチームで迎えに来られました。その時に撮影した動画がyoutubeにあがっています。

その後しばらくして、実はある方との運命的な出会いがありタイとの繋がりは強くなっていきました。彼の名前はNapat。Napatが広い日本の中から私を見つけて会いにきてくれたのです。これはこれで素敵な話なのでいつか聞いてくださいね。

そして、2019年の夏にはタイ政府からお声掛けをいただき、クリエイティブ業界に携わる起業家を支援する国際交流イベント・セミナー(主催：タイ中小企業振興庁(OSMEP))に出席しました。日本とタイのクリエイティブ業界で活躍する６団体が調印式に出席し、ローカルキャラクターの推進を目指すタイ中小企業振興庁(OSMEP)と交流協定を結びました。

タイも訪れてみれば近い国。私はタイの言葉はわかりませんが、英語でなんとかコミュニケーションもとれています。今はたくさんの友人も信頼できるパートナーもできました。あとはコロナの収束を待つのみ、です。

とりとめもない話になりましたが、今年も残すところ２ヶ月と少しですね。
お互い走り回る季節ですね。お忙しい毎日とは思いますが、お体ご自愛くださいね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かのうひろみ