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自宅で緩和ケア

2024/12/27

今年最後の週末となりました。寒暖の波はありますが、土曜日は雪マークが出ていますね。体調に気を付けて元気に年を越しましょう。

さて、先日は緩和病棟からのご退院のお手伝いをさせていただきました。一時帰宅はよくありますが、ご退院はまれなケースですね。患者様であるご主人様の体調が落ち着いており、お正月で親せきも集まってくるので、帰ってきて家で過ごしてほしいという、奥様の想いからの決断とのことでした。

お迎えにあがると荷物もまとまっており、準備万端です。やや痛みはあるものの、ご自身で車椅子へ移られました。移動中は奥様が隣に乗られ、上記のいきさつを話してくださいました。ご主人様は少し揺れると「痛(いた)」「痛(いた)」と、ついつい口に出ます。奥様は「これが口癖なんですよ。」とおっしゃいますが、私としてはいたたまれず、細心の注意を払って段差の手前でグッと減速し最徐行します。後続車は多少イライラされたかもしれませんね。
自宅に到着すると、在宅看護介護に関する担当者会議のために続々とスタッフの皆様が集まっていらっしゃいました。自宅のベッドまでお送りし、「何かあったら呼んでくださいね。」とお声掛けしてお別れです。

5日後、ケアマネージャーさんから、やっぱり病院に戻るとのご連絡をいただき、お迎えに参りました。奥様は「何度もすみません」と恐縮しておっしゃいます。数日間は訪問看護さんをはじめ、たくさんのスタッフのバックアップもあり、「これなら(私一人でも)いけるかな。」と思っていたそうですが、その後、やはり夜は二人きりですし、何度か転倒もしてしまったりして、「やっぱり無理だ。」と、あきらめざるを得なかったとのことでした。

道中にて奥様が「病院では何でも看護師さんがしてくれるけん安心よ。」「よかったね。」と声をかけていらっしゃいました。「自分勝手に自宅に呼びよせてしまった」「本人にとっては病院のままのほうがよかったのではないか」と、介護しきれなかった自分が不甲斐ない気持ちとのことでしたが、やれることをやった上での結果ですから、試してみたことはよかったのではないかと私は思いました。

奥様は自宅でお独りになるので、寂しいこととは思いますが、緩和病棟に入ることで、お互いに安心して過ごしていただけることでしょう。
体調が落ち着いていれば、少しの間一時帰宅されるのも一つの方法ですね。
ありがとうございました。

写真は神在からの可也山です。

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