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強くてニューゲームにはならない
記憶を残したまま生まれ変わる夢を見た。
同じ母から生まれたけれど、元の自分はその時すでに死んでいた。
「人生2周目ならイージーモードだろう」と思っていたのに、小学校の教育があまりに退屈で、ずっと泣いていた。
前世で関わりのあった人たちに「前世の記憶がある」と話すと、みんな泣いてくれた。
誰も自分を狂人扱いせず、真剣に耳を傾けてくれたことに感謝した。
転生後の世界で何度も寝たり覚めたりしているうちに、元の世界に戻れないことに気づいて絶望した。
しかし、何かの拍子で目が覚め、現世に帰ってきた。こんなに安心感に満ちた起床は、これまでにも、これからもないだろう。
最近、ネガティブな気持ちが強くなり、「すべてをリセットしたい」「人生をやり直したい」と思っていた。
けれど、実際にリセットを経験してみると、それは今よりもはるかに辛いものだった。
リセットしたい現状は何一つ変わっていないのに、リセットしたいという欲望は完全に消え失せていた。
これは荒療治かもしれないが、「もう少し今世で抗おう」と決意し、5時30分のアラームを止めた。