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1-2. ワックスの調査

香料を調べながらもう一つ重要な要素であるワックス(ロウ)についても調べたり実際に制作したりして確認していきました。
順番に使ってみたワックスの感想や一般的な解説をまとめました。

ワックスの定義   「常温で固体、加熱すると液体となる有機物」

前回の精油について調べてみたはこちらから

1.パラフィンワックス 石油系

キャンドルで一番オーソドックスなワックスと私は思っていましたが
石油ワックスが用いられるようになったのは19世紀後半のことらしいです。

自分にとってキャンドル・・・というか蝋燭といえばお仏壇にある蝋燭ですし、子供の時は使うとしたら、仏壇に挨拶する時か停電した時ぐらいだったので...😅 時代背景的なものも大きいと思いますが。

ですから蝋燭といえば「白いロウに白い紐が出ている細長いもの」との表現になります。今表現するなら「パラフィンでできたテーパーキャンドル」という具合かな〜笑
表現の違いで、まるで別物ぐらい受けとるイメージが変わりますね🤣

パラフィンワックス
原油を精製する過程で産出される水素と炭素の化合物
キャンドル制作の最も基本的なワックスである
臭気が少なく、透明度が高いのが特徴

世の中的には他のワックスに比べススが出やすいという情報も多いですが、
国産のワックスで芯も綺麗なものを使って作れば私はススが気になったことはありません。

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<特徴>
・着色を比較的に思うように出せるのがメリット。
・収縮率が高いのでモールド制作は注ぎ足しが必要となり手間が増える。
・もっとも安価なワックスで市販に多く使用されている。
・保香性に優れているという特徴があるが、逆にいうと香りの違うものを隣り合わせで保管すると互いの香りを吸収することもある。
・近年ナチュラル思考の方が増えてくる中で石油系製品ということで人気が
 下がってきているように感じる。
・融点によっていくつか種類があり、作りたいキャンドルに合わせてパラフィンを用意すると良い。

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2.ソイワックス  植物系

植物由来のワックスとしてよく見聞きするワックス。
原料である穀物は半永久的に生産できることからエコロジカルなワックスと言われています。
作成当初はドライフラワーを使ったボタニカルキャンドルを作るのが好きで、当時パラフィンワックスで作るのが主流でしたが私はドライフラワーに合わせるのは植物由来のワックスしかないだろうと当初よりソイワックス で作っていました。

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ソイワックス
大豆(ソイ)から出来た植物性油(ワックス)が原料になっているキャンドルのことです。
パラフィン(石油由来)や蜜蝋と比べると融点が低く、火を灯すとキャンドル全体が溶けていき、燃焼時間が長いのが特徴です。 
固形では乳白色で溶けると透明になる。独特のほんのり甘い香りがする。

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ピラー用

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コンテナー用

<特徴>
・特に嫌な香りはせず、ほんのり優しい甘めの香りがする。
・香りをつけたアロマキャンドルで利用したいワックス。
・グラスへの密着率がパラフィンよりも高く、グラス用として使用することが多い。
・低温度で溶けることからマッサージキャンドルはソイワックス で作られることが多い。
・元々が乳白色のため、色の再現性が低い。
・パラフィンに比べると膨張率が低い。
・洗剤で洗うと取れるのでグラスも再利用がしやすい。

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3.ジェルワックス 石油系

キャンドルと言ったら光の輝きが好きな私です。
光が透けるジェルワックスの存在を知った時、こんなに良いものがあったのかと飛びつきました。

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ジェルワックス
ぷるぷるとしたゼリーのような質感でありながら、火を灯せるろうそく、ジェルキャンドル。その質感と、液体のような透明感が特徴で、温かみと清涼感を同時に感じる事ができるワックス。
石油系ワックス。

<特徴>
・透明感は高いものの粘性も高く、気泡が入りやすい。
・ガラスのパーツや貝殻などを入れてデザインするのが多い。
・融点が高いため香りづけには向いていない。
・火を灯すと独特の香りがする。最近では匂いが少ないものも出ている。
・飛び散ったワックスも固まるとペロッと簡単に取れるため後処理が楽である。
・グラスに入れるタイプだけでなく、自立型のジェルも出ていて氷のようなキャンドルをつくるなどアーティスティックな物作りが楽しめる。
・ジェルワックスもコンテナー用、ピラー用の種類がある。

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4.パームワックス 植物性

近年香りづけしたアロマキャンドルでの使用率が上がってきているのが植物由来のパームワックです。
羽のような模様や雪の決勝のような模様が浮かび上がるのが綺麗なワックスです。

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パームワックス
パーム(ヤシ)の葉を精製した植物性ワックス。炭素をほとんど含まないため、ススが出にくく、独特の模様が特徴です。
個体では白色、溶けると透明になる。

<特徴>
・サラサラとした粒状で手がべとつくこともなく取り扱いがしやすい。
・加熱すると少し独特の香りがあるよう。
・色を加えるとフェザーやクリスタルの柄が目立ち綺麗である。
・複雑な色でデザインしなくても1色でも様になる。
・完成品もベタつかず取り扱いがしやすい。
・コンテナー用、ピラー用とある。
・他のワックスに比べ発火点が低い気がする^^;

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5.ミツロウ 動物性

このミツロウとの最初の出会いはイヤーコーニングでした。
古代エジプト時代のシャーマニックな儀式の前にする浄化ですが、
これが木綿布をミツロウでディップして巻いたものに火を付けるというもの。このディップするミツロウを溶かしているとかなり香りがキツイので
キャンドルで使うの何年も躊躇っていました😅

ミツロウ
働きバチの体内にある脂腺より分泌され、体外に放出されたものが凝固したものを精製と脱色処理したワックス。特徴的な芳香が特徴で、粘着力も強い。精製する前は黄色いワックス、精製後は乳白色ワックとなり香りも軽減している。

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<特徴>
・製造会社により香りが異なる。製造時期にも産地によっても香りや色味が違うので取り寄せて確認してからキャンドルに使うと良い。
・ミツロウは化粧品にも使われる昔からある製品で医療グレードやコスメグレードなどあり値段も大幅に異なる。
・粘性が高いことを利用して、薔薇などの造作キャンドルに向いている。
・シート状のミツロウも売っているので気軽にキャンドルワークショップをすることも可能。
・香りがあるので食事中に灯すには向いていないと言われている。
・ワックスの粘性が高いことでこぼすと取れず、容器もそれ専用となり扱いがかなり煩わしい。
・精油で香りをつけてもミツロウの香りに負けることもあるので精油の量や種類を選ぶようにする。
・ミツロウ自体の入手経路としては養蜂家、精油会社、医薬品メーカーなど多岐に渡る。

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6.マイクロワックス 石油系

柔軟性と粘着力があるため単独で使用すると粘土のようにキャンドルに装飾することが出来るので細かな細工の時などに使用。また単独で使用するよりもパラフィンワックスに混ぜて使うことが多い。

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7.ステアリン酸ワックス 動物性

牛脂の飽和脂肪酸。
主にパラフィンワックスに添加して使用します。
主な効果として気泡を減らし、硬度が増し、型抜けが良くなるなどパラフィンのキャンドルを作る際に補助剤として使用する。
入れすぎると透明度が低下し白くなるなどもある。

以上簡単ではありますが個人的な感想を交えてまとめてみました。


まとめ

石油系  パラフィン、ジェル、マイクロ
植物系  ソイ、パーム
動物系  ミツロウ、ステアリン酸


次はキャンドルの種類についてです...


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