それ、誰が歌ってるんですか?
感動したい屋さん
レッスン中
生徒さんの声の表現に痺れちゃうと
「ハァーーーーーン!!!!!!」
「素晴らしい〜!!!」
「良い声ーーーーー!!!!!!」
と、ブラボーーー!!!
みたいな興奮状態になり
感動して泣いちゃったり。してます。
それを生徒さんからは
「先生は褒め上手なんだから〜」
とか言われたりします。
ま、それもそうかもなのですが
でも、突き詰めて考えれば
そのリアクションって…………
自分で自分の歌に対しての
リアクションもそれなんですよね。
自分で自分の歌に、いつも
そんな調子です。
というか無理に褒めてたりはしない。
自分の良いところ、できているところ
それを掴まえないで
「悪いところ」「直すべきところ」
そればっかり探すことが
美徳とされているけれど
それ、どうなの?って。
良い、と思ったら良い!!!って
喜ぶし感動する。
「うわ!!!今の!!!最高!!!」とか
自分に感動したりね。
ちょっと恥ずかしいですけどね。
こんなこと赤裸々に言うと。
でも、そうなんだもん。
しょうがない。
まずわたしにとって
自分が歌った歌、というのも
すごい違和感なんですけどね。
歌なんか自分で歌っていない。
カッコつけすぎかもですが。
でも、自分で歌った歌は恥ずかしい。
でも、もっと、湧いてくるものに
身を任せて歌ってもらうっていうのが
それこそ歌なんじゃないの
それが歌でしょって。
ていうかそれ以外、
歌の格好を運動しているという行為
なんじゃないでしょうか。
自分で歌い始めるけど流れに入ったら
「うわぁ〜こんなの出てきた〜」
って、もうひとりの自分が
聴きながら歌いながら
感動したりしていて。
うちのレッスンに来ている人なら
「そうそう。それそれ。」
って思っているはず。これ読めば。
歌う前に状態のチェックとかして
不安なこと、箇所などを聴かせていただくと
「サビ前の高くなるところが不安で…」
と言っていたのに
「あ、入ったな」(ゾーンに)
って思いながら聴いていると
不安な箇所を平気でポンと歌いだしちゃってて。
歌い終わってから
全然出るじゃん〜〜なんて言うと
「えっ?出てました?!」
「夢中で気づかなかった!!」
これなんですよね。
出ちゃうの。
出そう出そう、じゃないの。
出ちゃってたの。
それ、大事ですよね。
それだけが大事ですよね。
褒め上手ではないんです
でも無理に褒めているわけでは
決してないんです。
自分にも人にも。
歌ってみて良くなかったら
「っっあああああ!!!!!」
「もっとこうしたかったあああ!!!」
と、悔しがります。
要するにめっちゃ感じて
めっちゃ味わっているんですが
自分が歌ってる時も
生徒さんが歌ってる時も
おんなじなんです。
多分、わたしという人は
感動したくて
たまらない性分なのかもしれません。
可能性さがし。
というか…
そもそも、自分の歌を褒めたり
褒められたりして
恥ずかしいとか照れるっていうのは…
すべてに当てはまるわけではないけれど
「自分で頑張って歌っている」
その実感があるから、です。
褒め、称えたときに
「えっ?!そうなの?!」
「嬉しい………!!」
「頑張ってないのに」
「ただ歌っただけなのに」
こっちですよね。
歌に身を任せていたときの結果って。
へぇ!そうなんだ!って。
自分で、一生懸命がんばって歌う
自分で、自分で、自分が、自分の
って歌っているときは
力んじゃってるから。
そういう歌もいいんですけどね。
いい、っていうのは
自分でそれを望んでやっているとき、の場合。
それを望んだ覚えもないのに
やっていた場合、それ、誰?って。
誰が歌っていたの?って。
メロディが高いところになると
肩が上がって喉が締まって
足の指が浮いてきちゃって…
それ、自分で表現したくてしたの?って。
誰がそうやりたかったの?って。
ちょっと厳しい意見っぽいかな
でも、そうだよね。
だって自分の身体なのに
勝手に動かされちゃってるんだもん。
何にハッキングされてる?
何にうごかされてる?
でもね!!!
いいんですよ。いいんです◎
意図してやっているのなら。
甲本ヒロトさんとか、Coccoさんとか
肩をすくめて、緊張させて
目を見開いて、震えたり
あのようにして、感じて、
歌いたい表現ならばそれをやったらいいんです。
だいすきだもん。
天才。狂気。最高。
わたし、好き。
素晴らしいもん。良いものは良い。
身体いっぱいに表現している純粋さ。
でも、そのような表現を
自らでやろうとしたんじゃなくて…
自分で望んだものが
たおやかで、しなやかで
伸びやかで、なめらかに……って
そんな表現をしたかったのに
上記のような身体表現になっているとしたら???
「アイラブユー」っていう歌詞を
自分の精一杯の気持ちをこめて
柔らかく表現したかったのに
自分にとっての最大級の
「ヘイトユー」に相応しい
質感、タッチ、アクセントに
なっていたとしたら…????
そんなつもりはなかったのに、って。
それ、誰の何を込めて歌った歌なのかな?って。
というか歌ではないシーンでも
それをやっちゃっているとしたら…?
愛する人に話しかける言葉
親しい友人とする握手
そんなつもりではない
身体表現に動かされているとしたら…?
あの言葉を言おうとすると
ブレーキをかける身体
あのメロディを歌おうとすると
緊張していく身体
その身体を操作している自分。
でもその自分はそんなもの望んだつもりはない。
じゃあ、それ、何なんでしょう…?
何でそうなってしまったんでしょう?
って。
辛辣ですか?
誰のことも何も否定していません。
本当に本当です!!
それだって、いいじゃないですか!って。
ただ「どーっちだ!」
って握られた両手の拳の中
「いや、明らかに右手の膨らみ大きいし…」
みたいな状態についてを
語っているだけのことです。
わかりにくいかな……。
それ、本当に?って
ちょっとツッコミたくなるだけ、です。
お節介です。
勿体無いーーって。
関西の人が、なんでやねんって
つっこみたくてウズウズしてしまう、
それです。
人間らしさ。
自分で自分を不自由にして、自由を求める、
それこそ人間らしくていいと思うんです。
いい、っていうのは
人間らしく生きたいのならば。
それで、いい。
だって、人間だもの。
でも、そこじゃない。
そこから次の次元を望んでいるのなら
いっちゃおうよ、いけるから
っていう話です。
そんな、身を縛るようなものに
身を任せて歌う不自由の中で
気持ちを込めて歌うなんて
ムリゲーすぎますって。
歌が勝手に歌ってくれる
歌が自分を奏でてくれる
動かしてくれる
動いちゃってた
湧いてきちゃった
歌っちゃった
そういうものに身を任せようよ、って。
ね?わかりますよね。
伝わってるよね。きっと。
眠ったまま歌うのか
目を覚まして歌うのか
自分で選べるんです。
音とひとつになりたい
歌ってる最中、自分の歌の評価
分析なんて考えてたら
その瞬間の歌はどこにいっちゃうの?
そんなこと寂しい。
演奏はどんどん進んでいくのに。
自分不在のままで。
調和、ひとつ、一体だと信じていたのに。
歌と、演奏と。
歌っている人が
音のひとつひとつ全部を
愛でていなかったら
その瞬間の歌の命は、
生きてないでしょ、って。
想いが、意識が満ちていない歌は
その瞬間に死んじゃうでしょ、って。
ちょっと尖りすぎました、話が…。
でも、伝わりますよね。
触れて、感じて、音とひとつに
なりたいーーーって
欲求に動かされてほしい。
浮かんできた思考が味方じゃないなら
話を戻すと、
意識や思考は細部に巡らせて、
使ってはいるけれど
歌を邪魔するような思考はスルー。
スルースルースルー。
追いかけませんです。
だって要らないから。
その上で
よく見て。聴いて。感じて。なんです。
もっと身体を信頼して身を任せたら、
勝手に動いてくれるから。
この時、身体が動いていること
つまり自己表現がゴールであって
自分の思い通りになるかどうかは
度外視。
思い通りになっていなかったときに
反省しだすから。
その瞬間、もう意識切れてるから。
叶えたいゴール、結果があって
動き始めるけれど
動き始めたらジャッジしない。
結果に向かって無我夢中になる。
これで十分です!!!
で、歌い終わったら
いろいろ好きなだけ分析したらいい。
ああでもない、こうでもない
考えたいだけ考えていい。
そして「じゃあこんな風にやってみたい!」
と、湧いてきたもの
それを試してみたらいい。
それを繰り返していけば
絶対上達していくから。
思ってるだけ?…いや、祈って!
本当に良く聴きたいと思ってても
本当に聴きたいと「思ってる」だけ。
そして、
他のことめっちゃ考えてる。
失敗したらどうしよう、って
思考の防御と攻撃が
頭の中を占めちゃって
それに反応した身体が緊張、
硬直し始めちゃって
「音をよく聴きたい」
と、思ってるだけ。
身体と一致してない。
動きと思いが一致していない、
ということなんです。
歌は祈りにも似て。
ただ思ってるだけじゃなくて
祈ってほしい。
邪魔する思考に気付いていなす。
表現したいことを表現する。
そのお手伝いをボーカルレッスンで
やらせていただいています。
そして、それに付随したコンテンツも
これからオンラインでやっていきたいと
構築しているところです。
だいすきなジャーナリングについての
活用法を学んだりもしていて。
うまいこと歌と内観と自己表現を
存分に味わえるコンテンツを作りたくて。
これからオンラインレッスンや
セッション等を提供できたら
すごい面白いと思って
ワックワクしてます!!
自分の思考に気づく。
自分ともうひとりの自分との交換日記。
もしくは代弁者による日記。
そんな感じのものを
誰でもおうちで、ZOOMでできちゃうの。
リアルが良ければうちのスタジオに来てもらう。
そんなことやりたいな〜!!と。
ではでは、今日も良い一日◎