OKExでBitcoin先物と現物のアービトラージを行う方法(レバレッジなし)
OKExのBitcoin先物のアービトラージ。最も簡単な手法について説明しています。
定義
先物契約
満期日に買い手/売り手に、ロング/ショートの経済的効果を与えるもの
OKExの場合、今週・来週・今四半期・来四半期、の4種類の先物があるのが特徴。
現物
(現物は現物ですが)即座にビットコインが手に入る価格
ベーシス
先物の価格 - 現物の価格
※この記事では、「BTCUSD0710」を用いる
Contract Value
Bitcoinの100米ドル分の価値(OKExの定義)
※BitMEXと比べると100倍です。
Bitcoin Contract Value
100 米ドル / Bitcoin価格 × 先物の保有数
インデックスの計算
この記事(2020/07/12)時点では、以下の通り。
Bitstamp BTC/USD 20%
OKCoin BTC/USD 20%
Gemini BTC/USD 20%
Kraken BTC/USD 20%
Coinbase BTC/USD 20%
満期日
2020/07/10 16:00
※OKExのwebを見ると、「08:00 UTC of every Friday」となっています。HKT(香港時間)表記になっているようです。
Step1:現物を買い、先物を売る(簡易)
※USDJPYのリスクはヘッジしない方法。私もこの方法でやっています。
現在、BTCUSD0710の価格が$12,000、現物価格が$10,000とする。そうすると、ベーシスは$2,000。
USDJPYレートが107円だとすると、現物価格は¥1,070,000円。
最初に、日本のどこかの取引所で1 Bitcoin購入する。
現在、1 Bitcoinを保有(=ロング)し、$10,000米ドル(=¥1,070,000円)ショートしていることになる。
その後、1 Bitcoin をOKExに送る。
BTCUSD0710をショートすべき量は、
現在の保有:$10,000分のロング
利益:ベーシス × 購入したBitcoinの数
ヘッジすべき米ドル = $10,000 + ($2,000 × 1 Bitcoin) = $12,000(=¥1,284,000円)
BTCUSD0710は100米ドル分という定義なので、BTCUSD0710を120ショートする。
※XBTZ16はレバレッジをかけられるので、全てのBitcoinをOKExに送る必要はない。ただ、レバレッジは10倍以下にした方が無難だろう。
Step2:収益計算
Bitcoinを$10,000で売り、先物を$12,000で売った。満期になればベーシスの$2,000を稼ぐことができる。
BTCUSD0710損益は、仮に満期日のBitcoinが$10,000だとすると、
Bitcoinの利益= (100 USD / $10,000 – 100 USD / $12,000) × 120
= 0.2 Bitcoin
満期日に現物価格が$10,000の時、0.2 Bitcoinは$2,000だ。$2,000を稼げた。
(=¥214,000円)
まとめ
国内取引所はあまり先物取引に前向きではありません。海外の取引所だと先物の取引は活発です。現在もある程度ベーシスが確保できるので、安定的な収益源となるでしょう。
また、レバレッジをかける戦略もありますが、それはまた別の記事にします。
(おまけ)Step1:現物を買い、先物を売る(厳密)
※インデックスのルールから厳密にやる場合。日本人居住者には現実的でないかもしれません。
現在、BTCUSD0710の価格が$12,000、現物価格が$10,000とする。そうすると、ベーシスは$2,000。
USDJPYレートが107円だとすると、現物価格は¥1,070,000円。
最初に、Bitstamp, OKCoin, Gemini, Kraken, Coinbaseでそれぞれ0.2 Bitcoin購入する。
現在、1 Bitcoinを保有(=ロング)し、$10,000米ドル(=¥1,070,000円)ショートしていることになる。
その後、1 Bitcoin をOKExに送る。
BTCUSD0710をショートすべき量は、
現在の保有:$10,000分のロング
利益:ベーシス × 購入したBitcoinの数
ヘッジすべき米ドル = $10,000 + ($2,000 × 1 Bitcoin) = $12,000(=¥1,284,000円)
BTCUSD0710は100米ドル分という定義なので、BTCUSD0710を120ショートする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?