米不足に政府は冷静さを求める
何百万人もの日本人にとって主食である米だが、全国の商店やスーパーマーケットで米を探している買い物客は、棚が空っぽであることにしか気づいていない。また、米が手に入る場所でも、多くの店では客が購入できる量に制限を設けている
この時期の米の在庫は通常少ないが、現在の日本の米不足は異例で、原因はいくつかある
昨年の暑く乾燥した夏は、過去25年間で最小の収穫量となった。
そして今年の初夏、日本の気象庁は巨大地震の危険性が高まると警告し、台風シーズンの到来とともに多くの消費者が米を備蓄するようになった。
今年は日本を訪れる外国人観光客の数が過去最高を記録したことも、米の供給を圧迫したと考えられている。
消費者の不安を受け、日本の坂本哲志農相は、冷静になり、必要な分だけ米を買い、パニック買いをやめるよう国民に呼びかけた。
坂本農相は8月27日の記者会見で、今年の米は順調に生育しており、地域によっては例年より早く収穫と輸送が始まると述べた。新米はすぐに入手できるようになるはずで、米の供給は徐々に回復するはずだと坂本氏は述べた。
しかし、新米が出回ったとしても、米価はまだ高い。共同通信によると、7月の米価は需要の増加により18%も跳ね上がった。
日本の長期的な農業政策にも懸念がある。気候変動が進み、夏が暑くなるにつれて、日本は高温に耐えられる米の品種を開発する必要があるという意見もある。
また、米価を安定させるために米の栽培面積を減らすという政府の政策を批判する声もある。
毎日新聞の取材に応じた元農水省官僚の山下一仁氏は、これは「ひどい政策」であり、日本はもっと米を生産し、さらには輸出すべきだ、と述べた。