見出し画像

LHRのグラフィックボードでマイニングする方法と想定収益まとめ 2021年8月版 後編~LHRマイニング~

前回書いた記事が長くなったので分割した後編です。前編はこちら。

今回、LHRについて言及していますが、LHRモデルを私は所有していないため、他社のソースを元に記載しています。記載内容の真否に責任は持てないため予めご了承下さい。

LHRでのマイニングを3分類

Lite Hash Rateなグラフィックボードでマイニングするには大きく分けて3つの種類があります。
1. イーサリアムを無理やり100%効率でマイニングする
2. イーサリアムを50-70%の効率でマイニングする
3. イーサリアム以外のコインをマイニングする

イーサリアムを無理やり100%効率でマイニングする

対象: NVIDIA RTX 3060のみ(LHR強化版は不可)

これは現状、前回紹介したグラフィックボード一覧の中で、NVIDIA RTX 3060のみ(LHR強化版は不可)が出来るものです。3060のLHR強化版並びにその他のLHRでは出来ません。

開発者用のβ版ドライバのバージョンは470.05を用いる必要があります。この手段は広く知られているため、3060(初期ロット)は値段が高騰し、またすでに生産が終了しているため、正直3060(初期ロット)を買うメリットは殆ど有りません。

ドライバに加えてダミープラグが必要です。

470.05の開発者用のβ版ドライバは検索しているとネット上に落ちているので検索してみて下さい。ただしウイルスを混入しているケースも多いためウイルス対策等は入念に。ただ、グラボ自体が売ってない、見分けがつかないので、全くお勧めしません。

また、HiveOSを使ったLHR突破方法もあります。HiveOSの使い方に熟知していないと難しい、また、HiveOSの使い方を熟知している人であれば英語は読めると思うので、テクニックを見つけた方の投稿のリンクを貼る形での紹介に留めます。

2-1. イーサリアムを50%効率でマイニングする

LHRモデルのグラフィックボード類はイーサリアムのマイニング性能が半分にカットされています。逆に言うと、半分の性能ではマイニングすることが出来ます。例えば、3070LHRであれば120Wで62MHs出せるところが、120Wで31MHsが出るようになっています。

50%の効率でのマイニングでは正直、RTX 3070 LHRの価格に対して得られるハッシュパワーがあっていないのですが、たとえば3070 LHRが6万円で売っていたとしたら、1660Superを6万円で買うよりも、リセールは良いでしょう。消費電力は上ですが。そしてゲーム性能も上です。そういう時に買うメリットは有ると思います。

各グラフィックボードの50%でのマイニングパフォーマンスは下記のとおりです。

3060(LHR-V1) 140W 23MHs => 100%では50MHs
3060(LHR-V2) 140W 23MHs => 100%では50MHs
3060ti LHR 120W 31MHs => 100%では62MHs
3070 LHR 120W 31MHs => 100%では62MHs
3070ti 225W 40MHs => 100%では80MHs
3080 LHR 224W 48.88MHs => 100%では100MHs
3080ti LHR 224W 58.68MHs => 100%では118MHs

情報元: https://minerstat.com/hardware/gpus?algo=Ethash&lang=ja

Minerstatの値は少々保守的だったり当てにならない部分はありますが、概ねは外れていないので参考値としては良いでしょう。

2-2. イーサリアムを51%以上の効率でマイニングする

NVIDIAのグラフィックボードでよく使われるマイニングソフトは以下の6つです。

T-Rex Miner
NBMiner
GMiner
lolMiner
ethminer
nanominer

このうち、LHR対策を打ち出しているマイニングソフトを紹介します。
これらはNVIDIAがLHRとして実装しているイーサリアムのマイニングを検出してパフォーマンスを下げる「イーサリアムのマイニングを検知するプログラム」を誤魔化すように作られています。

NBMiner <LHRに一押し>

NBMiner自体がそこそこ優れていて人気のソフトウェアです。それに最近LHR対応のモードが追加されました。最大でフルパフォーマンスの70%のハッシュレートを出すことが出来ます。

使い方も簡単で、HiveOSであれば「-lhr <value>」という値をマイナーの設定オプションに追加するだけです。例えば `-lhr 68` などです。

これは2日前の2021年8月15日にリリースされたばかりです。70%はあくまで最大値であり、おそらく70と指定するとイーサリアムのマイニングアルゴリズム検知に引っかかる可能性が高いです。そのため、68から上げる、下げる、などして都度様子を見ていく必要がありますが、概ね68%のパフォーマンスが出ると考えれば良いと思います。

lolMiner

これはまだ期待はずれですが、今後に注目しましょう。おそらく一番最初にRTX 3060(LHR-V1, 初期ロット)のマイニングのパフォーマンス向上機能を出したマイニングソフトです。

特定のバージョンのドライバを使うことによって、通常、3060は50MHsの半分程度である23MHsにハッシュレートが制限されますが、lolMinerの3060 Booster機能を使うと35MHsのハッシュレートになります。

ただしこれはフルパワーの50MHsには劣っており、一方で、3060の価格は1660Superよりも格段に高いにも関わらず、消費電力が上で、ハッシュレートが大して大きくないので、この手法は美味しくはないでしょう。苦肉の策です。

また、初期ロットのRTX 3060にしか現時点では対応していません。

その他

その他のマイニングソフトは現状では対応していません。しかし、NBMinerが対応した以上、ライバル視しているT-Rex, G-Minerが続く可能性があります。また、元々LHR対応を最初に出していたlolminerも追従するかもしれません。

どこまでNVIDIAのイーサリアム検知プログラムをごまかせるかというハッキング的な戦いで、おそらく100%の突破は難しいですが、68%は突破できる、と考えて良いかもしれません。

3. イーサリアム以外のコインをマイニングする

以下はWhatomineからの引用です。

スクリーンショット 2021-08-17 9.27.18

KawPowアルゴリズムのRVN、AutolykosアルゴリズムのERGが上位に入っています。この2アルゴリズムは割と上位に入っている事が多いので、この2つを対応しているマイニングソフトを用いてマイニングし、NiceHashにパワーを売る(NiceHashと接続する)のが安定する、楽なためお勧めです。

LHR時代のお勧めの立ち回り・グラボ

あくまで個人的な感想、読みです。私はすでにNonLHRのグラフィックボードで固めてしまっていてまだ手が出ないのですが、もし私がLHRを含めて購入を検討するとしたら、という考えで書いてみます。

グラボの高騰を防ぐために有料セクションにします。すみません。
また、無断転載もご遠慮下さい。(NoteからTwitter等にコピペしたり、自身のブログに転載したりする方がおられるため)

ここから先は

4,997字 / 5画像

¥ 500

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

時間を掛けて調べたり写真を撮ったりして記事を書いています。「良かった」と思ったらサポートしてもらえると嬉しいです。 有料エリアを設けることもありますが、どちらか片方だけお願いできれば助かります。 サポート頂ければもっと多く頑張って書きます!