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おすすめ電源ユニット+その他消費電力を抑える方法3選。電源ユニットをPlatinum認証電源に変えるよりも「電圧」を見直そう

マイニングは24時間365日パソコン?マイニングリグ?を起動しっぱなしです。そのため消費電力がいかに少ないか、というのは重要な項目です。

消費電力を抑えるための方法は大きく3つあります。
1. ワッパのいいグラボを使う
2. 変換効率の高い電源ユニットを使う
3. 電圧を上げる(下げない)
4. おまけ(家への電圧を上げる!?)

1. ワッパのいいグラボを使う

くわしくはこちらをどうぞ。

2. 変換効率の高い電源ユニットを使う

一番はワッパのいいグラボを使うことですが、電源ユニットも大事です。最低限、ゴールド電源にしましょう。

以下はRM850という電源ユニットの電源変換効率カーブです。
出力の5−6割を100Vで使ってる場合には90%程度の変換効率があります。

変換効率はそのまま電気代と直結します。80PLUS認証というので変換効率がある程度保証されているのですが、80%の効率だと2割の電気・電気代はただ熱に変わります。RM850だとそのロスが1割ですみます。

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RM850とRM850xの2種類がコルセア製の850W電源だと売っているのですが、性能は基本同じで、保証も10年と大変長いため、新品で買うのをお勧めします。だいたい1.3万円しないぐらいで、Amazonアウトレットなどなら1万円で未開封品が売ってたりします。(アウトレットは保証を受けられるかはかなり際どいので長期で使う予定なら新品推奨)

私がよく愛用しているのは上記の2つを複数個繋ぐことですが、設置性の問題やたまたま安く売っていたみたいなケースではSuperFlower 1000wプラチナを使うことも多いです。RM850よりケーブルの本数が多いので使い勝手が良いです。

ただ見ていただければ分かる通り、RM850よりも150W多く使えるだけなのに8000円は高いです。コスパならRM850に分があるでしょう。私はヤフーショッピングのポイント還元率が高いときなんかに実質1.6万ぐらいで買えるときだけ買ってます。

変換効率については以下のドスパラさんの記事が参考になります。

https://www.dospara.co.jp/monotech/monolabo/4950.html

ゴールドだと90%、プラチナだと92%なのですが、あくまで負荷率が5割かつ実は「電圧が200Vのとき」の効率だったりすることもある、電源ユニットによるので、一概にプラチナだとゴールドより良い、とはいい切れません。

8割負荷時、私の家での計測では、コルセア RM850(ゴールド認証)の方がCooler Master V1200(プラチナ認証)よりも変換効率が高く、90%を維持してくれています。

要約すると、「プラチナに拘る必要はほとんどなく、コスパはあまりよくないので、ゴールド認証の電源ユニットがおすすめ」です。

100V時の効率カーブを書いてくれているメーカーが少ないのですが、ぶっちゃけ、カタログ上の2%の差が実効値で出るのは少ない気がします。(RM850との比較の場合)

なおコスパだけで言えばサーマルテイクがずば抜けている印象です。
GRABD RGBというシリーズはRGBをボタンで切り替える廉価版なので安いです。(同じ値段ならコルセアの方を絶対お勧めします。実効値での変換効率的に)

リンクが貼りやすいのでとりあえずAmazonで貼ってますが、価格コムで最安値見てみてくださいね。ちなみに「かさばってもいい!」という方には玄人志向の750W電源が一番マイニング用ではコスパが良いです。750W電源ですが、PCIEのピンの数が多く、8ピンが5つ、6ピン(珍しい)が1つあるので、ライザーカードへの給電等に便利です。

個人的なおすすめはRM850を複数電源です。(750Wを複数個はかさばるので)RTX 3090を使う場合はサーマルテイクの1200Wに2−3台か1000Wに2台ですね。

RTX 3080なら私は1000Wのサーマルテイクを使っています。(やはりサーマルテイクは安いので)

3070主体はRM850がSuperFlower 1050wです。

3. 電圧を上げる(下げない)

電源変換効率を前述しましたが、それよりももっとコスパのいい方法は電圧を見直すことです。パソコン用の電源ユニットは基本的に200Vで最良の動作をするように設計されています。(日本向けに出来てません)

そもそも100Vの国というのは多くない(100Vを安定して供給できる日本という国はすごい)ので、ざっくり200Vな国ばかりなので、電源ユニットも200Vが基準なのです。そんな電源ユニットですから、100Vを下回ると変換効率も下回ります。

「電圧降下」はマイニングの最大の敵、消費電力の無駄遣いです。

マイニングにあたって主に何から電圧降下が起こるかというとざっくりには次の5つでしょう。
1. PCの電源ユニットのケーブルがそもそも細い
2. 電源タップを使っている(かつ細い)
3. 壁の中(コンセントの中)の線が細い
4. 1つのコンセントから電源を取りすぎている
5. 電源タップのコードが長い

ひとまずは皆さん電圧を測るところから始めましょう。簡単・お手軽な図り方はSwitchbotプラグを差し込むことです。

いつ見てもひどい電圧ですが、アプリから次のように電圧を見ることが出来ます。(消費電力とその記録も見えるよ)

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↑1万ワット使っている家のコンセント。壁内の電線が長く電圧が効果
↓60A使えるワンルームアパートのコンセント。一般的な電圧

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なお、Switchボットプラグは多少誤差があるので、電圧計を持っておくことをお勧めします。コンセントにプスッと刺すのなれないと怖いですけどね。

今回の記事では触れませんが、直流電源と交流電源をクランプ式で計測出来るので、実際にライザーカードに流してる電流は何Aか調べることが出来るため、安全なマイニングのためにご家庭に1つは必需品です。

1. PCの電源ユニットのケーブルがそもそも細い

パソコンの電源ユニットに書いてある「アンペア数」を見てみましょう。7Aと書いてありませんか?最大で7A流せるケーブルなので、7A近くを流すと電圧降下がおき、電力が無駄に消費されます(ケーブルが熱くなります)

触ってみて熱くなければまぁ良いと思いますが、温度を感じるようなら15Aのケーブルに買い替えてみましょう。

https://www.yodobashi.com/product/100000001005603360/

2. 電源タップを使っている(かつ細い)

マイニングに普通の電源タップを使ってはいけません。電源タップに「電子レンジや熱ヒーターでは使わないで下さい」と書いてあると思いますが、マイニングリグは電子レンジ並みの消費電力を使います。さらに悪いことに、電子レンジと違って24時間休むこと無く電気が流れ続けます。安全性という意味でも電源タップを使うことは危険です。

上記の記事は電源タップを比較してくれていて、分解もしているので良いなと思いました。

パナソニックのスイッチなしのタイプのタップは線の太さもありますし、悪くないと思うのですが、メーカーとしては大電流を流すのは非推奨とされているので、自己責任で。

とくに「パイロットランプ付き」の節電モデルのタップはマイニングには絶対使わないで!!まじで火災に繋がりやすいのでお気をつけて。

電圧降下にもつながるので、買い替えたほうが消費電力の観点からもお得かつ安全です。よく「タップが燃えた!」という話をマイニングしている人から聞くことがありますが、ほとんどが

・古い、細い電源タップ
・パイロットランプ付き節電モデル
・コンセントの根本が曲げられるタイプ(先のPanasoniのやつもそうですが)

のいずれかです。抵抗が増えてしまって電圧が下がる、発熱が起こるので、安全性がさがり、かつ、消費電力が上がるので、お勧めしません。

私は少々値が張るので本当はもっと安いのを買いたいところですが、愛三電機のものを使っています。とにかくケーブルがぶっといので理論上電圧降下が一番起こりづらいです。

3. 壁の中(コンセントの中)の線が細い

分電盤(ブレーカー)から各部屋のコンセントまでは、1.6mmと2mmの電源ケーブル(VVF)のどちらかでコンセントは配線されています。途中で分岐していない、専用・独立回路の場合は2mmで配線されていることが多いです。

1.6mmの場合、許容電流は18Aが最大です。
2mmの場合、20A流しても電圧降下が1.6mmに比べて起きづらいです。

もし部屋にコンセントが複数あるなら、2mm配線のコンセントから電気を取ると効率がいいかもしれません。

「マイニングは200V電源が良い」とは言いますし、もちろんそのとおりなのですが、200Vに後から切り替えるのは難しいことも多く、費用がかかるため、ひとまず2mm線の15Aコンセントが部屋にあるならそれを使うようにしましょう。(でもたぶんないです)

4. 1つのコンセントから電源を取りすぎている

先述の通り、コンセントには最大18Aの線が来ています。ブレーカーは20Aでしか発動しないのですが、15A以上を流すことは大変危険ですし、発熱し、電圧降下が起き、発熱分の消費電力増加(壁の中が暖かくなります)と、ソレに加えてPCの電源ユニットの変換効率も落ちます。

つまるところ1つのコンセントから電気を取りすぎるとかなり消費電力が上がる、マイニングにおける原価たる電気代が高くなってしまうのです。

15Aまでにするのはもちろんですが、もし系統(ブレーカー)が分かれているコンセントがたくさんあるなら、なるべくそれぞれの負荷を高くなりすぎないようにしてあげましょう。

5. 電源タップのコードが長い

パソコンのACコードもそうですが、当然ながら電源タップも。とにかく全部短く出来るなら短いほうが良いです。ながければ長いほど電圧降下が起き、無駄に消費電力が上がり、また、パソコンの電源ユニットの変換効率が落ちて消費電力が上がります。

正直、パソコンの電源ユニットをPlatinumやTitaniumにするよりも、電源タップを見直したほうが良いです。見直しましょう!その電源タップ!

4. おまけ(家への電圧を上げる!?)

もし電圧計やSwitchボットプラグなどで電圧を調べたときに、90Vとかになっているようであれば、地元の電気を管轄しているところに相談をしてみましょう。東京だと東京電力パワーグリッドです。

(ここから下はただのおまけエリアなので有料で買う必要はありません。ご愛読ありがとうございます)

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