Ripple vs SEC 訴訟、Coinbaseよりも長期化の可能性
Rippleと米証券取引委員会（SEC）の訴訟は、Coinbaseのケースよりも解決に時間がかかる可能性があると、法律専門家が指摘しています。
訴訟が長期化する要因
RippleのSEC訴訟が長期化する理由として、以下の点が挙げられます。
1.罰金判決とクロス・アピール（相互控訴）
Rippleはすでに125百万ドル（約187億円）の罰金を支払う判決を受けています。Ripple側が罰金の減額を求める場合、SECと合意する必要があり、交渉が長引く可能性があります。また、SECも控訴を行う可能性があり、クロス・アピールの影響で訴訟の進行がさらに遅れることが考えられます。
2.控訴裁判所（Appellate Court）の関与
Rippleの訴訟は控訴裁判所が関与する可能性があり、これにより審理が長期化することが予想されます。一般的に、控訴裁判所の審理は地方裁判所よりも時間を要し、3人の裁判官が審査するため、判断までのプロセスが複雑になります。
3.期限と交渉の余地
Rippleの控訴の期限は2025年4月16日とされており、それまでの間にRippleとSECが交渉を進める可能性があります。これにより、最終的な判決や和解が遅れる可能性が指摘されています。法律専門家のビル・モーガン氏は、「Rippleの次回の提出期限は2025年4月であり、両者が交渉する時間がある」と述べています。
Coinbaseのケースとの違い
一方で、CoinbaseのSEC訴訟は比較的早く決着がつく可能性があります。これは、Coinbaseのケースでは控訴裁判所の関与がないことや、すでにSECが訴訟の一部を取り下げる意向を示しているためです。
FOXの記者エレノア・テレット氏によると、「SECはRippleとの合意を地方裁判所のレベルで模索する可能性がある」と述べています。ただし、地方裁判所の判事であるトーレス判事が2025年8月まで管轄権を持っており、判決の変更には彼女の承認が必要となります。
今後の見通し
RippleとSECの訴訟は、複雑な法的手続きや交渉の過程を経るため、短期間での決着は難しいと考えられています。法律専門家のジェレミー・ホーガン氏も、「この訴訟は単純な和解や棄却とは異なる」と述べており、長期化が避けられない可能性が高いです。
今後、Ripple側がどのような対応を取るのか、またSECがどのような方針を打ち出すのかが注目されます。
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