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バイナンス、ジャオCEOの保有会社に120億ドル送金:SEC

暗号資産取引所バイナンス(Binance)のチャンポン・ジャオCEOと同社幹部のグアンイン・チェン(Guangying Chen)氏は、その持ち株会社を通じて数十億ドルの顧客資金を受け取ったと米証券取引委員会(SEC)は新たな裁判資料で主張した。

SECによると、資金はKey Vision Development Limitedという中間持ち株会社を通じて、ジャオCEOが保有する企業に送られたという。

これらの容疑の証拠は、SECの会計士サチン・ヴェルマ(Sachin Verma)氏の証言によるもので、バイナンスUSの資産凍結のための一時的な差し止め命令に署名するよう裁判所に求めたSECの主張の一部として使用される。

「SECは、ジャオCEOの個人資金を使ってバイナンスUSで取引していたとされる同CEOが保有する事業体が、バイナンス・プラットフォームズ(Binance Platforms)の顧客の数十億ドルの資金の『通過』口座として機能した理由を特定することができなかった」と裁判所提出書類には書かれている。

SECは、バイナンスとジャオCEOの関連会社の銀行取引明細書をベルマ氏が分析した結果、120億ドルがジャオCEOに、1億6200万ドルがグアンイン・チェン氏が保有するシンガポールの会社に送られたと主張している。

ジャオCEOとチェン氏は、バイナンスとの関係が明らかではない多数の会社を2人の名前で管理していたことが明らかになっている。SECによると、ジャオCEOとチェン氏に送られた資金の大部分は現在「オフショア」の口座にあるという。

チェン氏は、バイナンスの総務・財務マネージャーで、最近の報道では、バイナンスUSの口座を管理していたとされており、バイナンスUSの独立性と矛盾している。

バイナンスは顧客預金と会社資金の混同を公に否定しており、ジャオCEOが保有するMerit Peak(メリット・ピーク)は同CEOが「自ら稼いで得た資産」を取引するための手段と述べている。

SECは少なくとも2020年からバイナンスUSを調査しており、規制当局や一般ユーザーに対して、個別の事業体であると伝えていたにもかかわらず、バイナンスが2022年12月までバイナンスUSの資産を管理・保管していたと主張している。

裁判所は、バイナンスUSの資産の一時的差し止め命令に関して、6月13日に審理が行う予定。

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