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EU、ホールセールCBDCの計画策定は数週間以内:フランス中銀総裁

フランス中央銀行のフランソワ・ヴィルロワ・ド・ガロー(François Villeroy de Galhau)総裁は3日、金融機関が証券や外国為替取引を決済する方法の革新を目指し、ユーロ圏の中央銀行はホールセール中央銀行デジタル通貨(CBDC)の計画を今後数週間以内に策定すると発表した。

ホールセール向けのこの計画は、より物議を醸している一般市民向けのデジタルユーロの計画よりも早く進んでいるように見える。デジタルユーロの計画では、プライバシーや商業銀行への影響について議員らが多くの懸念を表明している。

数週間以内に計画公表、来年に実験を実施へ

ヴィルロワ・ド・ガロー総裁はパリでのイベントで、「ユーロシステムは、トークン化されたCBDCの最初のタイプの発行を含め、中央銀行の資金の決済のための新技術の検討を開始した」とし、「適格性基準と関心の呼びかけは今後数週間以内に公表され、実際の取引でのテストを含む実験は来年中に展開される予定だ」と明らかにした。

同総裁は、スマートコントラクトと連動するパーミッション型ネットワークにより、一部の中央銀行当局者らがインフレと金融の安定性を管理する任務の中心とみなしている通貨供給の管理を、中央銀行が引き続き行うことが可能になると述べた。

また、同総裁は、中央銀行は独自の「証券決済システム用分散台帳(DL3S)」だけでなく「代替のプロトコルとブロックチェーン」についても検討するだろうと述べた。

従来型金融のロビイストによる最近の研究では、分散型台帳技術を活用した金融市場では、担保の解除とバックオフィスプロセスの自動化により、年間1000億ドル(約15兆円、1ドル150円換算)を削減できる可能性があることが示されている。

EU議員、リテールCBDCで延期求める

ホールセールCBDCの計画は、欧州中央銀行(ECB)が今年これまでに開催した一連の業界会議ですでに浮上しており、大きな政治的反対を受けている法案が現在検討されているリテール向けの構想よりも早く進んでいるように見える。

CoinDeskが確認した最近の書簡の中で、超党派のEU議員のグループはECBに対し、新たな法的制約に合意できるまでリテールCBDCに関する決定を延期するよう求めた。

9月26日に送付されたこの書簡の署名者には、オランダのミヒール・ホーグヴィーン(Michiel Hoogeveen)議員、元ベルギー財務大臣のヨハン・ヴァン・オーバーヴェルト(Johan Van Overtveldt)議員、EU最大の中道右派政治団体である欧州人民党の経済担当報道官を務めるマルクス・ファーバー(Markus Ferber)議員が含まれる。

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