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「豚の屠殺詐欺」への注意喚起とマネロン手段となるオンライン市場の危険性を指摘

詐欺師たちは、ますます巧妙に暗号資産(仮想通貨)を盗もうとしていると、ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)は新しいレポートで警告している。

29日に公開されたレポートによると、今年の数十億ドル規模の暗号資産犯罪のうち、詐欺はその大部分を占めている。だが金額は大きいものの、暗号資産全体からみればまだ比較的小規模で、違法行為に関連しているのはチェーン上の価値の1%未満とチェイナリシスのリサーチリード、エリック・ジャーディナース(Eric Jardiners)氏は述べている。

他の不正行為も増加傾向にあり、児童虐待コンテンツやサイバー犯罪の道具として暗号資産が利用されるケースもある。だが詐欺は依然として最も大きな割合を占めている。

いわゆる「豚の屠殺詐欺」が個人に及ぼす被害を考えると、暗号資産ウォレットを持っている人は皆、注意が必要だ。豚の屠殺詐欺の犯人は、恋愛の誘いかけや他の信頼を築く戦術でターゲットを「太らせ(=投資が増えているように思わせ)」、偽の投資機会を提示してターゲットの資金を盗む。

しかし、詐欺師にとって資金を盗むことは戦いの半分に過ぎない。詐欺師はポジションを決済する必要があるが、中央集権型暗号資産取引所(CEX)は、ここ数年で違法行為を阻止する能力を向上させている。

新たな換金手段として登場したのがHuione Guaranteeだ。カンボジアのコングロマリットが運営するオンラインマーケットプレイスで、誰でも暗号資産をはじめとする、あらゆるものの売買のオファーを投稿できる。このマーケットプレイスは仲介者として機能するのみで、資金の行方(誰が入手したか、どこから得られたか)については規制していない。

チェイナリシスによると、2021年以降、このマーケットプレイスでは490億ドル(約7兆1000億円、1ドル145円換算)の暗号資産が取引されている。チェイナリシスは、その活動の少なくとも一部は、豚の屠殺詐欺やマネーロンダリングを行う暗号資産犯罪者と関連していると見ていると述べた。

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