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余った電力の使い道。マイニング以外の方法についても考えてみた。

 前に余剰電力の使い道について、ビットコインが貢献できるという話を書きました。

 そのときは、確かに良い方法だと感じていました。もちろん今でもそう思っているのですが、たまたまツイッターで目にしたコメントで、ふと、確かに単純にマイニングする以外の方法はどうなんだろうと改めて考えてみたくなりました。

 そういう点も確かにあると、改めて考え直す機会を与えられました。水素などの貯蔵についてもっと調べてみる必要がありそうです。
 結局、発電し過ぎちゃった電気をどうやってお金に換えるかというのにはいろいろな方法があるよな。と改めて思いました。ビットコインに替える方が儲かるのか、水素にして貯めて、発電なり、水素ガスとして売る方が儲かるのかということを考えてみるというのは経済合理性から必須なことでしょう。
 ビットコインにした方が得かどうかはビットコインの価格が変動するので時々により大きく変動しそうなので難しいですが、それ以外の方法、エネルギーを貯める方に関しては具体的な研究なども散々されていそうなので、実際のところ、まだ十分にエネルギー効率を上げられるには道半ばなのでしょう。
 ざっと、今の電力貯蔵技術の動向について調べてみました。結論から言うとやはりコストの問題が大きく、技術開発も道半ばという感じです。もちろん揚水発電やフライホイールなど実用化されている物はいろいろあるようですが、電力需給に柔軟に対応出来るほどのキャパシティをもっているかというと様々な制約があり、実態は発電しすぎた電気は捨てるしか無いという状態のようです。
 ということを踏まえると、ビットコインマイニングで余剰電力を捨てずに活用できるというのはあり得る選択肢と言えるでしょう。マイニングマシンを導入するための設備投資や、難易度の高騰、ビットコインの価格変動などリスク要素もありますが、エネルギー貯蔵技術の技術開発、コスト削減は長い道のりがかかりそうなので、ビットコインマイニングの方がビジネス効果を試算しやすいかもしれません。
 余剰電力を使うので電気代はタダというか廃棄しなくて済む、マイニングマシンのコスト+ビットコインの価格+そのときの難易度、を考えればどのくらいのコストがかかって結果、いくらのもうけになるかが計算できます。最も、法定通貨ベースにする場合は、ビットコインをどの時点で法定通貨にするかにより、現状は大幅に変動しそうなので、それも含めてタイミングを計ることになると思います。
 電力貯蔵技術の開発、コスト削減は再生可能エネルギーの発電技術に比べるとなかなかに時間がかかっているのが実情のようで、再生可能エネルギーの発電能力の向上していくにもかかわらず、貯蔵技術の方は亀の歩みとなっているようです。結果として電力のボラティリティ(という言い方が良いのか分かりませんが)が増えてしまうということになってしまうようです。
 水素に関しては個人的に期待したいエネルギー源なのですが、まだまだ課題が山積しているようです。いわゆるグリーン水素は太陽光などのクリーンエネルギーを元に電気分解するというものですが、そもそも太陽光発電が天候に左右される代物なので効率が悪いようです。結果、コストがかかる。また、水素は貯蔵、輸送などに、液化する必要があり、それがまたコストがかかる。うーん、なかなかやっかいな代物です。ちょっと考えると諦めたくなるようなレベルの課題が残っています。

 ものすごく乱暴に考えてみましたが、前に書いたように電力会社がマイニングを余剰電力で行うというのは現実的にあり、なのでは無いでしょうか。今現在、エネルギー貯蔵技術というのはなかなかコストが厳しいというのが実情のようです。この先、EVの普及に従って蓄電池のコストが大幅に下がる可能性はありますが、余剰電力をまかなうには相当量の蓄電池が必要そうです。
 ただし、テスラはあの手この手で蓄電池を活用しようとしているので、一般ユーザ目線で考えるとEVの蓄電池を活用した蓄電による電気代の削減および売電というのが現実的になってくる可能性があります。
 日本の場合は集合住宅が多いので、集合住宅対策を考えないとテスラの考えている電力グリッドネットワークの普及は厳しそうであり、日本にありがちな政府援助が必要になってきそうな気がしますが。

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