問題提起をしない日本のスポーツ報道が問題

高校サッカー決勝戦のPK決着が物議をかもしているようだ。

個人的には両校優勝を復活させるべきだと強く思う。
そして、このことについて主催の日本テレビを含むテレビ局43社、後援の読売新聞社は問題提起を私が知る限りしていない。

問題や課題を提起して、検証を促さないこと。これが日本のスポーツジャーナリズムの問題なのである。

マスコミがスポーツ大会の主催や後援をする。そのことによってジャーナリズムを放棄していないだろうか?

今回の高校サッカーならば、前述の決勝戦PK決着と飲酒問題の山辺高校出場が妥当か否かは絶対に検証されるべき問題。
特に山辺高校の件については発覚時から読売新聞は記事にすらしていない。

本来、"臭い所に蓋をさせない"のがマスコミの役割だと思うが、これでは全く話にならない。

自らスポーツ大会の主催や後援して、媒体を使って視聴者や読者に感動を押しつける。そして広告費で多額の富を得る。
お金のためならジャーナリズム精神を捨て、伝えるべきことを伝えない。
某都知事の言葉を借りれば、マスコミにとってより良い大会とは"アスリートファースト"ではなく、"自らが儲かることファースト"なのである。

読売新聞社や日本テレビにしたら、感動の押しつけには両校優勝よりPK決着の方が好都合である。
山辺高校については飲酒問題での大会に対するイメージ低下は御法度である。だから、山辺高校の件は大会結果しか報じないのだ。

これが日本のスポーツジャーナリズム負の姿である。

パワハラ、体罰、過密日程、投球過多…。

マスコミは今まで本気になって問題提起したことがあっただろうか?

視線の先はアスリートではなくスポンサーと自社の体裁に向いている。変わってしまった利権を失う可能性もあるから問題提起が出来ないのである。

日本人のスポーツニュースに対するリテラシーを高まれば様々な問題が解決するだろう。

暴力やパワハラ問題を起こす指導者も粛清も進み、必ずしやアスリートファーストのスポーツ界になるはずだ。

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大勇 (Daiyu) プロボクサーでお坊さん
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