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堀口恭司選手Bellatorバンタム級のベルト奪取。歴史的快挙の裏で思うグラップラーの戦い方。

※全文を無料で公開しています。

ニューヨークのMSGで開催されたBellator222。
バンタム級タイトルマッチで堀口選手がコールドウェル選手を判定で破りRIZINバンタム級のベルトと併せて2冠王になりました。


これもの凄いことです。
歴史的快挙。
地上波の臨時ニュースで画面上に出てもいいくらい。
今夜のスポーツニュースや明日のスポーツ新聞で一面になってもいいくらいの快挙なんです。
残念ながらそうならないのが今の日本のMMAの現状。
悔しいけど現実です。

歴史的快挙の裏で私の感じた今後のグラップラーの戦い方について少し書いてみたいと思います。

全体を通してスタンドの打撃で勝負したい堀口選手。
タックルでテイクダウンして寝技に持ち込みたいコールドウェル選手。
という試合展開でした。

実際コールドウェル選手は堀口選手をテイクダウンしたりケージ際で尻もちさせて押さえ込んでいる場面も多かったです。
堀口選手も組み付かれる苦しい展開の中、肘やパウンドで抵抗していました。

判定は3-0で堀口選手。
実際のジャッジを見てみましょう。


ジャッジ2人が1Rをコールドウェル選手が取り、2.3.4.5Rが堀口選手が取り49-46で堀口選手。
ジャッジ1人が1.2Rをコールドウェル選手が取り、3.4.5Rを堀口選手が取り48-47で堀口選手の勝利としています。

私も試合を見ながら採点を付けていましたが、1.2Rはコールドウェル選手、3Rは堀口選手。
4.5Rは昔のイメージの判定ならコールドウェル選手。最近のMMAのジャッジの傾向を見ると堀口選手かなと感じでした。

というのも最近のジャッジの傾向としてテイクダウンや押さえ込むことではほとんど判定に反映されません。
スタンドでもグラウンドでも打撃のダメージが優先です。
それも明確なダメージだけではなく、堀口選手がコールドウェルにやっていたようなケージに押し付けられて尻もちを着いている状態での肘やパウンドもしっかりダメージとして反映されます。
コールドウェルのテイクダウン&押さえ込みよりも堀口選手のテイクダウンディフェンスをしながらの肘やパウンドの方が有効だと言うことが明確に理解できました。

これを見て思ったのは。

現状グラップラーが一本以外で勝つためには絶対的にパウンドが必要であり有効だなということです。
グラウンドでのパウンドだけではなくケージに押し込んだ状態や尻もちをついた状態。
マウントやバックマウント、サイドポジションなと有利なポジションでも常にパウンドを打つことを意識しないといけません。

イメージとしてはヌルマゴメドフ選手がいい手本だと思います。

それに伴いこれからどんどんパウンドの技術レベルも上がっていくことになると思います。
今までなかったようなグラウンドでの打撃戦が見られる未来も想像できます。
進化の早いMMA。これからが楽しみです。
私も置いていかれないよう日々研鑽していきたいと思います。

兎にも角にも堀口選手あっぱれ!!!
お疲れ様でした。

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FIGHT BOX FITNESS代表 茨城県つくば市並木ショッピングセンター 初めての人のための格闘技フィットネスジム RIZIN・Bellator・UFC解説者 ジムトレーナーや解説者として格闘技の楽しさを伝えていきます。