73km先の別世界@パナマ🇵🇦
整然とした街並みが続く、パナマシティ旧市街
そこから、ツアーオペレーターの運転する体感速度200kmの車に乗り
ヒヤヒヤしながら帰り着いたクリストバル港。
その港に隣接するコロンという街。
パナマ運河が開通した際に北部の玄関口として開かれた場所で、現在も多くのクルーズ船や貨物船が寄港する海運の拠点です。
コロンの街並みはというと、残念ながらお世辞にも綺麗とは言えない状態。
中米においても指折りの治安が悪い都市で、お客様もクルーも原則市街地への外出は禁止。(この寄港地メインコンテンツは、運河クルーズや野生動物ウォッチングのツアー)
僕も車では何度も通りましたが街歩きはしていません。
車窓から眺める限り、老朽化した建物が多く下水処理もしっかり整備されていない様子。
そんな場所でも元気に遊ぶ子ども達の姿に
「“誰一人取り残さない”持続的開発って何?」
と柄にもなく真面目なことを考えてしまいました。
言うは易し、なんとやらですね。
このコロンがどこに位置するかというと
ミニクーパーが颯爽と走っていたパナマシティからたった73kmの場所。
京都市から神戸市がちょうどその位の距離です。
モダンな港町と悠久の古都。電車で気軽に行けて、ふたつの街に街並みの違いさえ生活水準の違いはほぼありませんよね。
そんな距離に存在する両極端の生活水準。
僕もパナマに居住していた訳ではないので偉そうな事は言えません。
ですがコロンの風景は、「色々な状況を見て知る事が大切」だと再認識させてくれた街でした。
そして、パナマのもう一つの側面を見た場所。
熱帯雨林の奥深くに位置する、エンベラ村です。
パナマ運河大西洋側の玄関口、ガトゥン湖から約3時間、森と川しか見えない秘境感満載なこの村。
車とボートを乗継ぎ(このボート、kawasakiのエンジン搭載)訪れると
ビーズのような素材の腰布と装飾品で、30名位の村民が出迎えてくれました。
伝統舞踊が披露され、川魚とバナナの昼食を済ませた後、自由時間となりお土産の工芸品を見たり、藁葺きの住居を眺めたり。
いやー、このツアー、レベル高い。
そう、彼らの主要産業は観光業。
スペイン人が入植する前から営まれている先住民族の生活様式をウリにした、人気スポットです。
ただ、熱帯雨林の中にポツンとあるこの村、コンクリ建ての学校などもありどうやら完全なる「ビジネス先住民村」という訳ではなく、本当の生活拠点にもなっている模様。
どこからどこまでがパフォーマンスなのか、ハッキリ区別出来ないまま帰路につく事となりました。それもまた一興。
コロナ禍で観光業が大打撃を被る中、この村に住む彼らも大きな影響を受けた筈。
僕が所属する船会社は今月ようやく、欧州とアラスカで運行再開となります。
屈託の無い笑顔が印象的だった村の子供達との再会を願いつつ、船に戻れる日をもう少し、もう少しだけ待っていようと思います。
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