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クラフトビール日記:Teenage Brewing Vexations

今週もようやく折り返し。
年始からいきなり飛ばしているのでもう既にお疲れ気味。
しっかりビールを飲んで残りの数日を過ごしていきたい。
というわけで今日開けるのは昨年末に買ったTeenage BrewingのIPA。
副原料はコーヒーとヘーゼルナッツ、そしてオレンジ。それだけ聞くとスタウトを連想するのだけど、出来上がったのはIPAなのだとか。
ちょっと味の予想ができないビールだけど、ヘイジー好きにはお勧めとのことだったので買ってみた。

感想

注ぐとスモーキーなコーヒーの香り、ナッツの香ばしさに、わずかに土っぽさ。
コーヒーの存在感はアロマだけでなくフレーバーにもしっかり現れていて、モルトと合わさってまるでポーターのようなビター感。おそらくローストモルトは使っていないと思うのだけど、それでも漂う焦がした麦のようなフレーバー。
ヘーゼルナッツの香ばしい甘みが広がり、最後にオレンジのやさしい甘酸っぱさが駆け抜けていく。
べたつくような甘みではなく割とナチュラルな甘み。一応オーツクリーム系ではあるのか。そしてモルトもしっかりしていて度数通りのボディ感は確保されている。

グラスに注いだビールにはあまり濁りもなく、分類としてはスタンダートなIPAになるのだろう。
ただ、コーヒーを使っているのに苦みはかなり抑え目で、柑橘のフルーティな甘みの方が先に味覚に訴えてくる。そういう意味では確かに、オーセンティックなIPA好きよりはヘイジーが好きな人向けのビールだと思う。

しかしそれにしてもコーヒーの存在感よ。ビターではないが、アロマの方ではかなりアピールしてくる。飲む前のアロマから、飲んだ後の鼻を通るアロマまで、しっかりと焙煎香が支配している。
名前を伏せられて、目を瞑って飲んだら「随分フルーティなポーターなんだねえ」とか言ってしまうかもしれない。
しかしそれでいて、焙煎香以外の要素はしっかりIPAなのだから不思議なものだ。ふわふわっとしていて、なんだか掴みどころのないIPA。

しっかりとTeenageらしい完成度ではありつつ、まぁ、一般ウケするビールではないかな(笑
このスモーキーな香りと甘めのフルーティな味の相性が良いかどうかは、解釈の分かれるところではあると思う。
最近のTeenage Brewingはスムージーサワースタウトなるものを作ったりしているので本当に読めない。独特すぎて何をしたいのか本当にわからない(笑
これで美味しくなかったらちゃんとビール作れ!っていう叱咤を飛ばしたくなるところなのだけど、戸惑いはありつつもちゃんと美味しいというのがなかなか憎めないところでもあり。
普通に作れば美味しいものを作れるし、サワーエールもしっかりとスタイルを確立して、三本目の矢は何かな、と模索する段階かな?
独創的なレシピでビールを作るブリュワリーなので、三本目の矢が何になるのか、見守っていきたいところ。

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