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クラフトビール日記:Teenage Brewing Cucumber Slumber
昔、きゅうり味のコーラというものがあった。
何を思ってきゅうりとコーラを掛け合わせようと思ったのかはわからないけど、まぁその組み合わせで美味しい飲み物を作れるイメージはまったく湧かない。
案の定、それの評価はなかなか厳しいものだったと記憶している。
それから十余年。
Teenage Brewingの新作のひとつに出てきたのは、きゅうりをつかったビール。
いやいやいや、ビールにきゅうりって。それは無いでしょ。
いくらときがわ町のきゅうりが美味しいからって、そんな。
と、思っていた。
が、今。私の目の前にはこのCucumber Slumberが、ある。
感想
注いでみるとやや薄めの黄金、透明度はとても高い。
さすがに緑色のビールではない(笑
香りはピルスナーにも似た、やや鈍い麦の香り。
に、何か混じっているような…?
恐るおそる飲んでみると、メインはゴーゼらしい塩気を含んだ酸味。後味にはしっかりモルトやホップもいる。
おっ、意外と普通かな……?と思いきや、後から脳裏に浮かぶ強烈なイメージ……。
ピクルスだこれ!
きゅうりの青臭さや瓜臭さは全然感じないものの、きゅうりのあのシルエットが頭から離れない。その理由はこの、ものすごくピクルスっぽいフレーバーから来ているように思う。
それも、ビアバーで注文できる上品なものじゃなくて、ホットドッグやハンバーガーが食べたくなるタイプの。
副原料として使われているきゅうりと昆布の組み合わせから、もっと浅漬け的な和風ゴーゼかと思いきや、香りづけのディルで一気にそっちに寄ったのか。
ここまで読んで、ビールとしてどうなのか?と思う人も少なくないかもしれない。
が、これが意外と悪くないのだ。
酸味の強いビールなので食前や食後に飲むタイプではなく、当然フードと合わせて飲むのが良い。
もちろんペアリングは限られるのだけど、合うものにはばっちり合う。肉、ハンバーガー、フライドポテトなんかはとても相性が良さそうだ。
ビール自体はゴーゼらしい柔らかくて優しい酸味を楽しめる、なかなか飲みやすいビール。Teenage Brewingはサワーエール系の酸っぱいビールも結構得意なのだけど、どれも変な乳酸っぽい飲みづらさがないので、酸味系のビールが苦手な人でも
公式のお勧めペアリングフードは生牡蠣とのことなのだけど、そちら側の発想に至らない馬鹿舌で大変申し訳ないと思いつつ。
でも、どう考えてもこれは、ハンバーガーに齧り付きながら飲むのが一番美味いでしょ。
というわけで、できれば山盛りのポテトフライと、できる限り肉厚なパテを挟んだハンバーガーとともに飲んでいただきたい。