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クラフトビール日記:WCB GMT+9 Hot Twilight (Picante)
来週の月曜日は事情により休みにはしていないのだけど、それでもこの週末は土日の後に1日挟んでまた休み。
なんか今日はIPAっていう気分じゃないんだよなぁ、ということで、秘蔵のこいつを開けることに。
WCBの熟成ビールであるGMT+9シリーズ、昨年の周年記念で出た3つのBAインペリアルスタウトのうちのひとつ、Hot Twilight。
TBBのファーストバッチを3年半もウィスキー樽で熟成したBAインペリアルスタウトで、副原料にはキャロライナリーパーを使用した所謂チリスタウトスタイル。
甘めのスタウトが多いWCBにしては珍しい方向性だけど、以前Super Spicy Slumber Partyというチリスタウトを醸造したこともあり、そこまで意外というわけでもない。そのSuper Spicy Slumber Partyが結構美味しかったので、これも期待してよいのでは……という。
まぁ、いつも通りこれも既に周年の時に用宗で飲んだことがあるのだけど。
感想
まず最初に感じるのは、ピリッと舌を刺激するキャロライナリーパーの辛み。アクセント程度といった感じではなく、かなりしっかりと辛さを感じるタイプのチリスタウトだ。
そしてその辛さを掻き分けて奥を覗いてみれば、ベリー系の果実感、チョコクッキーのビター感と香ばしさ。
後ろの方には、生のトウガラシを連想させる青さも微かに感じられる。
液質も結構粘性が高く、口に含んでみてもどろっと舌に絡みつく感じがあって、3年半という熟成期間の長さが感じられる。
香りの方も甘みのあるビターなアロマ、そこにトウガラシの、青野菜っぽさのある香りも重なってくる。
樽感はそこまで強くはないのだが、確かに複雑なフレーバーを感じるインペリアルスタウトだ。
が、しかし。
辛い。辛いのだ。辛さは痛覚とよく言われるが、確かに痛覚に近い辛さが舌に長時間残り続ける。
ひと口飲んだだけでも、アルコール以外の要因で身体がカーッと温まるのが感じられる。そういう意味でもかなり、キャロライナリーパーの存在感は大きい。
しかしその分、元のTBBが持つビター感やローストモルトの深みのようなものは、手繰り寄せないとなかなか知覚するのは難しい。
これは辛いものが苦手なひとにはお勧めできないビールかもしれない。
乳製品をお供に飲むのがいいだろう。