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第1話 とつぜんきのホ。があらわれた

うすた京介先生といえば僕の世代で先生の漫画を読んでいない人間はいないというほどの90年代ジャンプ全盛期を盛り上げた漫画家の一人で、何を隠そう、いや隠す必要もないほど僕は先生の漫画に影響を受けており、僕がこうしてふざけた人間になった一因が先生の「すごいよ!マサルさん」であり、「ピューと吹く!ジャガー」であったりするのである。大感謝。

先生がアイドル好きであることは数年来知っていたし、それが高じてアイドルをプロデュースする、という話も当然(何の因果か少年時代から二十数年経って僕もドルオタになっていたので)知っていた。
でも僕は意外と慎重派なので、いわゆる「著名人がプロデュース」系のアイドルはちょっとなァ…と思っていた。いやみんな思うよね?
ということで、オーディションの告知をちらっと見てRTしたぐらいで、その後すっかり忘れていた。

それから数か月経ち、7月上旬にツイッターでグループ名が発表され、メンバーがお披露目されている動画が目に留まった。
「きのうまではポジティブでした!」というグループ名がうすた先生の字で書かれているのを見て、少年時代の気持ちが一気によみがえった。
まぎれもなくうすた先生から生まれた言葉だなって思った。
メンバーも、みんなかわいいのは当たり前なんだけど、各々のぱっと見のキャラクターがいわゆる“アイドルらしい””キラキラした子“を集めたという感じではなかったので凄く興味を引かれたのだった。(ネガティブな意味ではないよ!)

その後メンバーのツイッターを見ると、それぞれが普通の女の子みたいなツイートしててめちゃくちゃ面白いなと思った。まだ本格的なデビューはしていないとはいえ、「私はアイドルになったんだ」と肩ひじ張って頑張ってかわいらしいツイートしたり自撮りアップしたり、まぁそういう感じになるじゃない普通。そういうステレオタイプからかけ離れた、普通に日常を切り取ったツイートや自分の好きなことを呟いたりする6人を見て、ますます惹かれてしまった。
しかしそうやってヘラヘラしながらも、彼女たちは6人で共同生活をしているのである。年頃の女の子がアイドルやるために上洛して(上洛って言ってみたかった)、生まれた場所も生きてきた道も違う他人と一緒に生活して、まだ見ぬ同じ目標に向かう。それって大変な覚悟じゃないか?一人ひとりがそんな覚悟を抱いて活動を始めたんだと思うと自然と胸が熱くなったし、年頃の女の子6人の生活と人生を一気に預かるという決断をした運営側の本気も感じた。

冒頭に書いたように「へぇ~うすた京介プロデュースね」などと値踏みしながら斜に構えて経過を見ていようと思っていた僕だったが、どうにもそういうわけにはいかなくなってしまった。

この面白いグループの観測者に、当事者にならない手はないじゃないか。

そしてメンバーをフォローしたり、リプしたり、ツイキャスに参加したりしてみた。メンバーはみんな最初の印象から変わらず、変にキャラを作ろうとせず、自然体で発信したり交流してくれて本当に面白いなと思った。
きのホ。というグループがどんどん好きになった。

しかしながら、今どきのアイドルというものは楽曲やパフォーマンスがあってこそ。
僕もめんどくさいドルオタなので(本当は顔面がかわいければ9割OKなのですが)、そういう考えがなくもなく、曲を聴くまではわからないよなという気持ちは常にあった。
もちろんハンサムケンヤ氏共同プロデュースということで楽曲のクオリティは保証されていたけど、好きになれるかどうかはまた別の話で、まずは音源を、と思っていた。
そんな矢先、ついにミニアルバムが発表されることになり、しかもサブスクでの配信ということで、発表されたらすぐ聴ける!と待ち構えた。
そして9月5日午前0時、アルバムの配信と共にライブラリに追加し、僕は再生ボタンを押した―。

ところで皆さんここまで読んでくれてありがとうございます。
今ここまでで1618文字あるんですが、実はこの記事、そもそもはそのアルバムのレビューを書こうと思ってたんですよ。ここまでイントロです。
マジかよこいつ。
お察しの通り、文章に無駄な情報が多いとよく言われます。
だからちょっともう今回は長すぎるので次に書きます…すみません…。

全部自分のせいなのにいかにも不本意っぽい感じで次回につづく。

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