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【貸付先訪問レポート】「南部メキシコマイクロファイナンス支援ファンド」シリーズの貸付先 Avanza社をご紹介!

「南部メキシコマイクロファイナンス支援ファンド」シリーズの資金需要者である Avanza Sólido, S.A. de C.V., SOFOM, E.N.R.(以下、Avanza社)と同社の顧客である最終資金需要者を訪問して参りましたので、写真とともにご紹介させていただきます。


支店の外観とAvanza社職員

Avanza社について

 Avanza社は、2011年にメキシコ南部のチアパス州に設立された金融事業者で、金融機関へのアクセスが限られる農村地域を中心に事業を展開しています。CrediAvanza Grupal (グループローン:複数の借り手がグループを作りお互いを連帯保証する仕組みのマイクロファイナンスにおいて伝統的な融資)、CrediAvanza Individual (個人事業主支援ローン:他の借り手の連帯保証が不要な比較的信用力のある借り手向けの融資)、Mejora tu vivienda (リフォームローン:店舗の改装などの設備資金や住宅修繕資金向けの融資) といった金融商品を提供し、零細企業や個人事業主の資金ニーズに柔軟に対応することで、順調に事業を拡大してきました。

 現在では、メキシコ南部の5つの州(チアパス州、ユカタン州、タバスコ州、ベラクルス州、カンペチェ州)に計21支店を構え、総勢約4万5千人の顧客にサービスを提供しています。これらの州は、メキシコの中でも特に貧困問題を抱える地域として知られており、国や地域の施策として貧困解消への取り組みが行われています。

 そのような中、Avanza社は従業員の教育プログラムを充実させ、2021年には低所得者層の借り手に公正な金融サービスを提供するマイクロファイナンス機関として顧客保護原則の国際認証を受けるなど、顧客の経済的自立と地域社会の持続可能な発展に寄与しています。

Avanza社の顧客である零細事業者のストーリーをご紹介!

投資家の皆さまからお預かりした資金は、Avanza社を通じて最終資金需要者である零細事業者の方々の手に渡り、日々の経済活動や生活向上に役立てられています。今回訪問した最終資金需要者の方々のストーリーをいくつかここでご紹介させていただきます。

有機コーヒー豆の生産に従事するインディヘナの女性グループ

 Avanza社の本社がある州都トゥクストゥラ・グティエレス市から車で 1時間ほどの距離にある、チアパス州の第三の都市サン・クリストバル・デ・ラス・カサス市を訪問しました。Avanza社は、近隣に点在する先住民の村で有機コーヒー豆の生産に従事するインディヘナの女性グループに小口融資を提供するほか、女性たちが集い情報交換する場として、またコーヒー豆の焙煎作業所として同地に集会所を設置するプロジェクトに参画しています。

 従前より伝統的な織物の製作販売を主な収入源としていた女性たちは、農村地区で暮らす人々を支援するNPO法人Educampo(スペイン語で”Edu”は「教育」を、"campo”は「農村地」を意味します)の提案を受け、Avanza社の小口融資を活用して有機コーヒー豆の栽培を開始しました。収穫した生豆を加工業者に納入することで所得向上を実現した女性たちでしたが、さらに先日、地場銀行の支援基金がコーヒー豆の焙煎機を寄付し、Avanza社が賃料を一定期間負担するなどして集会所が設置されました。グループの女性たちは焙煎機で生豆を自ら加工し付加価値をつけて販売できるようになる他、焙煎機の利用希望者から利用料を徴収することができるようになり、さらなる所得向上が期待されています。

クリーニング店を営む女性とその家族

 サン・クリストバル・デ・ラス・カサス市に暮らす女性は、自宅近くの賃貸物件でクリーニング店兼古着販売店を営んでいます。店舗は比較的大きな通りに面しており、地域住民の固定客も多いため、店内の棚には依頼品がずらりと並べられています。Avanza社の融資で洗濯機と乾燥機を追加購入したことで受注キャパシティが向上し、事業を拡大しています。

個人商店を営む女性

 トゥクストゥラ・グティエレス市内に家族と暮らす女性は、自宅の一角を改装し、日用品や食料品を販売する個人商店を営んでいます。Avanza社の融資を活用して品揃えを充実させるとともに安定的に商品を供給できるようになったことで、売り上げを伸ばすことができました。昼時や夕食時には地域住民が食料品を購入しに訪れる他、近くの小学校の下校時間になるとおやつを買いにやってくる子供たちで賑わいます。

貴金属店を営む女性

 トゥクストゥラ・グティエレス市で貴金属店を営む女性は、郊外から中心部に店舗を移転する際の費用や商品の仕入費用としてAvanza社の融資を活用しました。移転後は店舗の立地が良くなったことやSNSや口コミなどによって顧客が増えたことで売り上げも伸び、従前より顧客から要望の多かったピアシングの施術サービスの提供も開始するなど事業を順調に成長させています。

造花店を営むフラワーコーディネーターの男性

 Avanza社が本社を置くチアパス州には、誕生日を迎えた人に花冠を贈る伝統があり、花冠制作の技法が代々受け継がれています。トゥクストゥラ・グティエレス市で造花店を営む男性は、Avanza社の融資を活用して生花の鮮度を保つためのエアコン室を店舗に設置したことで、提供商品の品質の向上および受注キャパシティの向上を実現しました。男性の販売する花冠はSNSや口コミなどを通じて人気を博し、パーティー会場のフラワーアレンジや花冠作りのオンライン教室開催など事業の多角化に成功しています。


以上、投資家の皆さまからお預かりした資金がAvanza社を通じて、現地の零細事業者の方々がより良い生活を送るための原資として役立てられている様子をご紹介させていただきました。

Avanza社の取組みについてはこちらの動画でもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
 
今後も、「南部メキシコマイクロファイナンス支援ファンド」シリーズをご愛顧いただけますと幸いです。
詳細はファンド募集ページをご覧ください。

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