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【お茶活】インドの紅茶編

こんにちは。
烏野です。

前回はざっくばらんに紅茶のご紹介をしてきました。
(こちら前回のnote↓)

さて今回はインド産の紅茶をメインにつらつら書いていきたいと思います。
インドといえば茶葉の名産地。
様々な茶葉が生育されています。今回はインドでもメインどころの3種について、小難しいことは抜きにしつつ、簡潔にご紹介していきたい所存。

ではいざインドのお茶旅へ。


インドの茶葉たち

ざっくりな手書きですんません。


➀ダージリン

こちらは前回ご紹介しましたダージリン。ですので、より簡潔にさっと進めていきます。

ダージリンはインドの北東に位置し、ヒマラヤ山脈の一部を有しています。
その標高は500メートルから2,000メートル。かなり高い!
そこで霧に揉まれ、立派な茶葉になります。
寒暖差が激しいのも美味しさの秘訣。

味わいとしては、茶の渋みや苦味は優しめで、あっさりとした味わい。
ダージリンは香りの紅茶とも呼ばれ、味も香りも楽しみたい!というよくばりな方には問答無用でオススメ。
レモンやミルクを入れないストレートで茶葉を味わってほしいお茶です。

そして特筆すべきは、3つの季節。
【春・ファーストフラッシュ】【夏・セカンドフラッシュ】【秋・オータムナル】があり、同じダージリンなのにかなり雰囲気が違ってきます。

お手製チャートの登場!

若葉のような若々しさを感じたい方はファーストフラッシュ。with レモンもオススメ。
ダージリンの王道、香りと味わいの両取りを楽しみたい方はセカンドフラッシュ
しっとりコク深さを感じたい方はオータムナル。with ミルクもオススメ。
(ちなみに「フラッシュ」というのは、「芽吹き」という意味)

飲食店や量販店でも出回っているイメージの強いダージリン。比較的手に入れやすく、旬のものでなければそこまで高価でもないので、ちょっと本格的な紅茶を飲んでみたいなと言う方にはオススメできる茶葉です!


②ニルギリ

お初の方、いらっしゃいますでしょうか。
ダージリンなんかと比べると日本での知名度はそこまで高くもないかも、なニルギリさん。

ニルギリはインドの南部(「▽」←の下とんがりの方)に位置します。高原一帯で茶葉が育成されており、そこは「青い山」(=ニルギリ)と呼ばれています。
インドの紅茶生産量1/4を占める大所帯です。

基本的に1年中収穫できるニルギリですが、旬は冬

その味わいにはファンも多く、春の到来を告げる紅茶です。ダージリンのファーストフラッシュとも近しい、かなりあっさりめ。かつ、柑橘を思わせるスキっとした後味が魅力。マイルドでクセのない味です。
紅茶初心者にもオススメ
お茶の色は、光に透かした琥珀のような、透明感あり過ぎるオレンジ色です。
香りは優しめ。紅茶の香りが立ちつつも、どこか草原の香りを思わせる青々しさを感じられます。

そして注目の飲み方!
ストレートはもちろん、ニルギリはレモンティーが一押しです。
味わいの一端に柑橘を感じられることから、レモンとの相性が抜群。ニルギリの味レベルが格段に上がるのです。
ぜひやってみて欲しい。

そしてこのニルギリの豆知識。
インドといえば紅茶の産地!ですが、実はこのニルギリ地方では緑茶も生産されています。

インドの緑茶、珍し!

ニルギリ地方にある、その名もグレンデール農園。ここで最高級のニルギリ紅茶、そして緑茶が生産されています。
しかしながら緑茶の生産はかなり少量で、レア中のレア。ニルギリの旬と同時期に生産されるので、冬に収穫、日本に到着するのは春になります。こればっかりは専門店に行かないと出会えない名品。

わたくしも飲んだことありますが、なんというか、緑茶ではあるけどどこか紅茶らしさも感じさせる奥深い味わいでした。緑茶とはいえ、日本茶とはかなり違う雰囲気です。日本茶のまったりとしたコク、というよりは、紅茶寄りのコク……伝わりますか?笑

もし出会ったらぜひご覧ください。ちょっとお値は張ります。

ではちょっと横道、珍しいお茶のご紹介でした!


③アッサム

インド3つ目の産地は、アッサム。
こちらも聞き馴染み薄いかもしれません。でもニルギリよりは知名度あるかな?

アッサムはダージリンの南側に位置します。
ダージリンが高地であるのに対し、アッサムは低地で生産されます。
高地の茶葉が比較的高価になるのに反し、低地の茶葉は安価になる傾向があります。それゆえ、輸出メインというよりは現地で消費されることが多いと言われています。

アッサムはコク強め
今までご紹介した中では、最も力強い味わいといえます。個人的なイメージは、太陽燦々な畑で元気いっぱいに育った超健康優良児
そのコクの強さに比例し、お茶の色もかなりしっかりとした発色。もはやレンガのような赤茶色です。

そしてコクが強いということはそう、ミルクが合うんです!
アッサムをストレートで飲むと、少し渋いな……と思う方が一定数居ます。それだけ味がしっかりしている紅茶。ですので、ミルクに負けないポテンシャルはかなり高い。
少量のミルクでも、たっぷりのミルクでも、アッサムはその懐の広さで私たちを受け止めてくれます。

そして特筆すべきは、アッサム茶葉の形状
基本的に紅茶の茶葉は摘み取って乾燥させ、くしゃくしゃっとなった形が多いです。つまり、葉っぱの形状なので大きめ。旬の紅茶になればなるほど茶葉は大きいです。
その点アッサムは、なんとツブツブさらさらな茶葉。え、コーヒー?と思うくらいに細かいことが多いです。

その理由は製造工程にあります。
アッサムは摘採されると、主にCTCという製法で加工されます。
CTCとは、クラッシュ(C)・ティアー(T)・カール(C)の略。そして製造の流れもその名の通り。砕いて、潰して、丸める

こうすることで、茶葉そのままの状態よりも紅茶を抽出できる表面積が増え、しっかり濃ゆい紅茶を抽出できるのです。

なぜそうするのか。
インドと言えば、マサラチャイ
チャイにはスパイスやミルクに負けないベースの紅茶が必要不可欠です。
そこで生まれたのがCTC製法。そして元々しっかり味のポテンシャルを持っていたアッサムが、マサラチャイのベースとして大活躍しているのです。

また、補足として、お値段の高低は品質ももちろんですが、茶葉の形状にも左右されます。そのため茶葉が立派なダージリンなどは高く、ツブさらなアッサムはお安くなる、という傾向もあります。

アッサムはCTC、なんですが、旬の時期にはフルリーフの茶葉も登場します。それはダージリン並みのお値段で取引され、アッサムの中でも高級品として扱われます。

ではでは、さらりとアッサムの紹介をさせていただきました。
ここではアッサムはミルク、もしくはマサラチャイということを覚えて帰っていただければOK!
ミルクティーファンだという方はぜひアッサムに挑戦してみてください。


おまとめ

以上、インドの産地3つをご紹介してきました。
同じインドの茶葉でも、高度や日照条件が異なると、全く違う茶葉が生まれるのはまさしく神秘です。

付録として下に今回ご紹介した紅茶たちのチャート表をお持ちしました。
視覚的にご覧いただくと、よりお好みの紅茶を探しやすいかと!

ぜひ色んな紅茶をお召し上がりいただきたいですね。
そして余力があれば、いくつかの紅茶を用意して飲み比べもぜひ。
テイスティングすることで、自分の好みやお茶の個性をより感じることができます。
新たな趣味にもオススメ。

紅茶チャート表

今回登場した紅茶たち
お好みの紅茶をお探しあれ

ではチャート表をご覧いただきながら、今回はこの辺で失礼いたします。
お読みいただきありがとうございました。

次回はスリランカかな。


【参考資料】
知る・味わう・楽しむ 紅茶バイブル 山田 栄(監修) ナツメ社 2017

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