【お茶活】 紅茶入門編
こんにちは。
烏野です。
いざお茶の世界へ
ところでみなさんお茶、お好きですか?
一口にお茶と言っても日本茶、紅茶、烏龍茶などなど、様々ございます。
ペットボトルなどで日常的に口にしやすいと考えると、やはり身近なのは緑茶かしらという気にもなります。日本茶、って名前だしねぇ。
さて、そんなこんなで本日は、紅茶のお話、したいと思います。
緑茶じゃないんかい、てね、思われた方いるかもしれませんが、本日は紅茶です。緑茶を語る会は気が向いたらやります。
なんで急に紅茶の話なん、て思う方いるでしょう。
まぁいらっしゃらなくても勝手に話しますが、個人的に紅茶が好きだからです。コロナ禍のおうち時間にQOL上げよう、と思ってはじめました。
あとちなみに一瞬だけ、紅茶のお店で働いていました。人生の中では刹那です。
あと補足的な理由も述べると、11月1日は紅茶の日(by 日本紅茶協会)とされているからです。
今年はもう過ぎましたが。
まぁまだ11月だからセーフということで、経緯はこう。
時は江戸時代に遡ります。
日本の遭難者大黒屋光太夫さんがロシアに流れ着き、時の女王エカテリーナ二世さんに謁見しました。その際に紅茶をいただいたことから、初めて紅茶に触れた日本人と言われています。
端的に言うとこんな感じ。
大黒屋光太夫の遭難理由とか、帰国できたのかとか色々ツッコミどころがありますが、今回は紅茶の話なので割愛。
入門編ということで、知ってるよそんなこと、や、案外知らんかった、なんてことがあるかもしれません。
段々と寒くなってまいりましたから、温い飲み物がおいしい季節です。
では、皆さまが紅茶を飲みたくなりますように。
紅茶の種類
小難しいことはさておき、日常的に役立つかもしれない紅茶知識をご紹介。
まずは紅茶の簡単な種類から。
よくカフェやお店へ行くと「ダージリン」や「アールグレイ」などが置いてあるかと思います。
何種類か置かれても味の想像ができないよ。紅茶に違いはないんだろうけど。
って方、結構いらっしゃると思います。
何が違うねん、と。
かつての私もそうでした。
ですので、味や雰囲気の違い、名前の由来なんかも含めて、ざっくり解説していきます。
①ダージリン
メジャーであり、王道であり、一般的な紅茶の名前がダージリン。
大体のお店に置いてある紅茶ですよね。
そしてとりあえずダージリンで、と頼む方も多い様子。
とりあえずビール、じゃないんだから。
ダージリンはインドからやって来た茶葉で、産地がそのまま呼び名となっています。(「静岡茶」みたいな感じ)
その雰囲気は高い山で霧に包まれて育つ、深窓の令嬢なイメージ。
味わいとしては、茶の渋みや苦味は優しめで、あっさりとした味わい。
香りがよいことから、味も香りも楽しみたい!というよくばりな方にはまずオススメの紅茶。
レモンやミルクを入れないストレートがオススメです。
食べ物とペアリングさせるならば、生クリーム系のケーキや軽い味わいのバタークッキーがオススメ。
ダージリンを邪魔せず、お菓子たちの美味しさをもっと引き出してくれます。そもそも油分と紅茶って合うんですよね……。
そしてダージリンを語る上で、ひとつ存じ上げてほしいのは、ダージリンには旬があるということ。
どんな作物も旬がありますが、ダージリンもそう。ていうか、紅茶全体もそう。なんですが、ダージリンは特に旬が絡む。
ダージリンは春、夏、秋の3つの季節で輝きます。
【春】ファーストフラッシュ
春風のような爽やかさ。緑茶にも近いあっさり感が特徴。
お茶の色がレモンのようなイエローに。
【夏】セカンドフラッシュ
春の優しさにコクがプラス。マスカットを思わせる、芳醇なマスカテルフレーバー。「香りの紅茶」とも称され、味わい共にファンが多い。
お茶の色は透明感のある紅茶色。
【秋】オータムナル
3つの季節の中で最もコクがある。ダージリンらしい味の上品さは持ちつつも、紅茶の深い味わいをしっかり楽しめる。
お茶の色は深みのある紅茶色。
と、こんな感じで、ダージリンでも季節が異なると味わいも異なってきます。
じゃあ、季節ものなのになんで通年飲めるの?
という疑問が出て来るでしょう。
これは野菜と同じとお考えください。紅茶も基本的には通年採れるものなんです。
例えばトマトやキュウリは夏が美味しいですよね。ダージリンもそうで、通年採れるけれども、旬を迎えた茶葉は特に美味しい!と、そういうことです。
ただ野菜と違う点は、旬野菜は安く買えるけれども、茶類はそうではないということです。(特にダージリンの旬ものなんかは驚きの価格……)
そしてお店で飲めるダージリンは基本的に夏摘みのダージリンが多いです。ダージリンの中ではベーシックな味わいなので、多く使用されているとのこと。
ちなみにダージリンは世界三大銘茶にラインナップされています。
他は中国のキームン、セイロンのウバ。(それぞれ後程ピックアップ!)
と、ダージリンのご紹介はこんな感じで。
もっともっと深く掘っていくと際限ありませんので(茶園の話とかね)、いったんここら辺で。
②アールグレイ
これもよく耳にするお名前かと思います。
ダージリンと共にお店で見かける紅茶のトップランナー。
アールグレイの茶葉ですが、実はどこ産の茶葉かはっきりしません。
というのも、アールグレイはダージリンのように産地を特定した茶葉を使っておらず、そしてそもそもダージリンとはジャンルが違う紅茶なのです。
ではいざ解説。
まず紅茶界には大きく分けて2つの世界が存在します。
1つは茶葉そのものの味を楽しむ紅茶。これを一般的にはノンフレーバーティーと表現します。代表選手は先ほどのダージリンですね。
2つ目は不特定多数の茶葉に様々な香りをつけて楽しむ紅茶。リンゴやイチゴや柑橘など。こちらはフレーバーティーと呼ばれたりします。
そして今回の主役アールグレイは後者のフレーバーティーに該当します。
主に使われる茶葉(中国のキームン)はありますが、「ダージリンを使ったアールグレイ」だとか、「産地ブレンドの茶葉を使ったアールグレイ」だとかが存在します。
じゃあアールグレイは何の香りが付けられているのか。
その正体はベルガモットです。
日本ではあまり馴染みのない柑橘の一種ですが、ヨーロッパ(特にイタリア)では主流の果実。
それがアールグレイの正体……。いうなればベルガモットティー。
そしてアールグレイの名前はどこから来たのか。
これは人名で、イギリスのグレイ伯爵からとられたと言われています。
19世紀の偉い人(ざっくり)が輸入されてきたフレーバーティーを気に入り、自国でできる似たフレーバーティーをつくらせたところ、ベルガモットの紅茶が出来上がったと、そういうことらしいです。
アールグレイを飲んだことある方結構いると思いますが、一応記述。
とはいえ、ベースの茶葉のよってかなり味わいは変わってきます。
ダージリンベースだと、ダージリンの優しい味わいにベルガモットが相まってアールグレイの中だとかなりあっさりめに仕上がります。
キームンベースだと、キームン自体がしっとりとした燻製にも似た奥深い紅茶なので、味わいしっかりながらも香りで爽やか、という仕上がり。
冒頭でダージリンとは世界を住み分けているという話をしましたが、それゆえ旬は存在せず、通年いつでも飲める万能紅茶であるといえます。
アールグレイとのペアリングは、ベースの茶葉で変えるとよりおいしく飲み食いできるのですが、今回はベルガモットの香りに寄り添ったペアリングを。
ということで、柑橘系のベルガモットさんですので、ここはチョコレートを推しましょう。糖度高めでも、ビター強めでも合います。爽やかでしっかりした香りがチョコレートに負けず、合うんですよ。
お試しあれ。
ということで、以上アールグレイの巻。
飲食店はもちろん、茶葉販売店でもかなりの確率でアールグレイは販売されています。お値段もかなりリーズナブルですので、入門編としてはオススメです!
③キームン
ダージリン、アールグレイときて、3つ目はキームンです。
耳馴染み、ありますか?
私はあまり聞いたことありませんでした。
でも紅茶に力を入れているお店ではよく目にします。
中国の紅茶の代表格がキームンです。漢字で表すと「祁門」。中国の祁門地方で作られています。
世界三大銘茶の1つ。
実は中国は紅茶に限らずお茶の名産地。消費量も半端ないです。
そんなお茶の国、中国が作る嗜好の一杯。
それがキームンです。
味わいは、ダージリンとはまた一線を画す雰囲気。
香り高いバラや蘭を彷彿とさせる芳香、そしてスモーキーな味わいが飲むものを虜にする……。
いやいや、紅茶にスモーキーとは!?
という方、多いでしょう。もちろん紅茶の味わいはします。けど飲むと、燻製した?ってくらいなんですよ。
これはね、飲まないとわからん。
そして味わいはしっかりかつコク強めです。なのでストレートでももちろん、ミルクなんかもオススメです。
キームンとのペアリングはねぇ、味がしっかりめのデザートがよくピックアップされます。生クリームやチョコってよりは、チーズ系のデザートがオススメです。
以上、簡単ですがキームン紅茶のご紹介でした。
ダージリンなどに比べると中々お目にかからないかもしれません。ですが、中国のお茶は個性派揃いで大変面白いです。
お求めの際は紅茶の専門店に行かれるのが無難でしょうか。
さいごに
さて、今回は紅茶の入門編3種をすごくざっくりとご紹介してみました。
身近にあるけどそこまで知らん紅茶について、「へぇ」となっていただければ幸いです。
今回は主にお店で飲むことを想定しての内容です。
自分でいれたい!という方にはちょっと物足りなかったと思います。美味しいいれかたとか載せてないので。
それに関しては、三大銘茶も扱い切れていないので、茶葉解説と共に次回以降に……。
それではおしまいです。
お読みいただきありがとうございました。
いいお茶活を!!