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百合漫画寸評005 - 欠けた月とドーナッツ

概略

著:雨水汐
既刊:2巻(2021年4月時点)
連載:コミック百合姫(一迅社)

あらすじ

OL・宇野ひな子は、「普通」の女性になるために、「普通の恋愛」を始めようとしていたが、今ひとつ歩み出せない状態が続いていた。誰かを好きになれない自分と、独りである事の怖さに、彼女の心は限界を迎えていた。その時、偶然彼女の元に現れたのは、会社の同僚である佐藤あさひだった……

作中環境

基本環境:社会人
百合要素:ギャップ百合
辛い要素:C+

見た目だけのオトナ達に捧ぐ成長譚

ひな子は、普通という価値観による束縛に根ざした鬱屈とした感情から抜け出す術を持てていない女性。

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左上のコマの境目が無いのが細かい

対するあさひは、ひなこ目線では年上でしっかり者として映っているが、その実は天然かつ、大きな枷を背負った女性である。(面倒見が良いという点は見立て通りなのだが)

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この話は、そんな似非オトナ達が、ドーナツという繋がりを得て、少しずつ歩み出していく物語である。
関係性がゆっくりと進展していくのをもどかしいと思うか焦らしだと思うかは自由であるが、百合の真骨頂はどちらにも存在するのである。

さいごに

こういう、「全体として捉えると凄くいい雰囲気であるのは間違いないんだけど、要所要所を挙げようとするとすごく難しい」ものもある。

P.S.

「ヘッダの画像ってどういう意図なの?」と聞かれた。
基本的には作品の雰囲気にそった画像を選んでいるが、今回や前回(すわっぷ⇔すわっぷ)などは、本編を読むと意味が分かるようなものとしている。
作品を読んでからもう一度この評価を読んでくれることを願っての仕様である。

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