百合漫画総評003 - すわっぷ⇔すわっぷ
概略
著:とめきち
既刊:4巻
掲載誌(当時):まんがタイムきららキャラット(芳文社)
あらすじ
高校生・一之瀬春子(いちのせはるこ)と二階堂夏子(にかいどうなつこ)は、キスによって自分たちの身体が入れ替わる事に気づいてしまう。春子と夏子はこの状況に戸惑いながらも、一風変わった高校生活をエンジョイする。
作中環境
基本環境:高校生
百合要素:ファンタジー百合
辛い要素:D
ゆるい百合×ファンタジー
キスによって入れ替わるというファンタジー要素を絡めた百合。そのため作宙では頻繁にキスする。桜Trickもかくやというキスの濫用行為に「もう永遠にこのままでいてくれ」と思ってしまう。
未知の領域でもポジティブに考える
入れ替わりファンタジーの王道と言えば、「女子が男子の身体でめちゃくちゃアグレッシブに振る舞ってストレス解消する」「男子が女子の身体で言い寄ってきたバカを粉砕する」「女子更衣室で気絶する」とか色々あるはず。
でもこの世界には男性が存在しないので、彼女たちの入れ替わり能力の使い方が日常系そのもので、見ていてハラハラしないところがかなり良い。
・苦手な教科の時間に入れ替わる
・元々の自分が嫌いなモノの味を他人の舌で確認する
・服の試着を入れ替わって着せ替え形式で行う
・他人の化粧を自分でやる
・猫アレルギーなので猫を触るために入れ替わる
など。日常系じゃん!
彼女たちの戦いはこれからだ
非常に残念なことに、彼女たちの話は4巻で終わってしまう。
百合姫コミックではないので彼女らの関係に明確な決着はつかず、あくまでこれからも彼女たちはこの入れ替わり能力を使ってよろしくやってますよ……と。
伊坂幸太郎作品のような、彼女たちのリトル・ファンタジック・スウィート・シックスティーンは、きっとこれからも続いていくのだ。
個人的にはあと100年ぐらい連載して欲しかった。
さいごに
2021年の百合初めがこれで本当に良かったと思う。
それではまた。