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kaede5557
百合漫画総評005 - Still Sick
概要
作:灯(あかし)
既刊:3巻
連載(当時):マグシブ(ブレイドコミックス)
あらすじ
周囲に隠れて同人誌を作っている隠れオタクである清水真琴(しみず・まこと)は、ある日の同人誌即売会で同僚の前川茜(まえかわ・あかね)に出くわしてしまう。秘密が会社にバレてしまうと焦る真琴は茜に接触するが、彼女にも秘密があって……?
作中環境
基本環境:社会人
百合要素:格差百合、秘密百合
辛い要素:C(ほんのすこしある)
『社会人百合』のデファクトスタンダードとして
社会人×秘密百合という王道モノ。
百合特有のキャラクタ構造(詳細はネタバレになるので伏せる)も踏襲している。
話の構造が妙で、1話目は前川の秘密が明かされない。2話でじわっと彼女の正体が漏れ出て、3話目で明らかになるという話の流れになっている。
その2話の、前川が(真琴に隠れて)一瞬だけ本性を見せるシーンにグッときて、全巻購入することを決めた。
性癖ど真ん中の顔
(自分からみた)天才をどうにかして理解しようとする真琴と、過去が影を落とす神童であった前川の構造はまさに『短期間で埋めようのない格差』であり、乗り越えるべき障害そのものなのであり、それをふたりがどのように乗り越えていくかはぜひ本編をご覧になって頂きたい。3巻で完結するので、さくっと読めるはず。
本当なら、ここに更に『過去の男』や『割って入る女』などの要素が加わると物語により深みが増すのだが、精神衛生上あまりよくないのでたまにはさっぱりした百合もいいんじゃないかなと思う今日この頃なのである。