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現実世界は内面の投影ー2024日本映画から学ぶ
政治もキャリアも私生活も、全て内面が外界に投影された世界🌏。そのことを和の映像美とともに見事に表現されていた邦画が興味深かったのでご紹介します。劇場版がこの春公開され、最近、ネット配信されるようになった『陰陽師0ゼロ』。
妖怪や呪術や平安時代などに何の興味がない、キャリアアップに夢中のビジネスパーソンでも充分面白く観られる濃い内容。社会(政治・行政)の支配構造、真贋を見抜く情報リテラシー、潜在意識と顕在意識、意識と現象、情報操作、組織・部下を動かす、能力と野心と嫉妬、出世の秘訣、動機と結果、内面のブロックとその解除後に見える世界等についての映像化がスゴイ。現代の日常にもそのまま通用するような内容満載です。単なるエンタメとしてストーリー展開を楽しむこともできるけど、読書したかのような深読みもできて知的にも満足できる。日本のコンテンツってレベル高すぎですね。
予告編の映像は若干極端な部分を切り取った印象ですが、全体を通じて日本の文化や四季、自然や色彩が織りなす美しい映像を堪能できます。琴の音や笛の音も日本ならでは。衣装も彩りが綺麗です。CGなども年々レベルアップしていてますね。ネタバレしないように…ストーリー展開はここでは触れませんが、ベースに仕込まれたモチーフは以下のよう。
・少数の人で多数の人をコントロールするピラミッド型システム
・暗示、催眠、集団催眠ー潜在意識と集合意識
・キャリアシステムの表と裏
・教育制度の光と闇
・社会適応と本質識別
・精神性の活用方向の二極性
・洗脳 vs 脱洗脳
・洗脳されにくい人を気づかず動かすテクニック
・内面意識と現実との関係、意識の物質界への現象化
・潜在意識(潜象界)と顕在意識(現象界)
・事実と真実、客観と主観
・現実を直視できないブロック、バイアスになるもの
・内面の癒しが起きた後の、現実世界の変化
・陰陽五行(木火土金水)の力
個々人の内面の意識が外界につながり、現実を創造し、社会を作り上げている。そして深層世界では皆つながっている。意識を上手く使えば現実創造できるけれど、それは裏返すと意識は人を操れるということでもある。そんな意識と社会との真相、いわば「手の内」がストーリーとともに語られているのも注目どころです。支配コントロールするためには意識を意識させないのが有効。そこから自由になる、そこから自立するには意識を意識して自分を取り戻していくしかない。そんな見方もできる映画でした。
最初の方で陰陽寮での講義がいくつかでてくるのですが、陰陽五経ー木火土金水の暦博士による説明で「水は万物の終焉でもあり、全ての命の素となる。あの世とこの世。潜在意識と顕在意識の橋渡しをしている」というセリフがあるのですが…この「水」も何気にストーリーの土台の下にある鍵アイテムの一つのような気がしました。最近、科学の世界でも注目されてきている「水」。この水の重要性についてのシンクロ?もなんか意味深ですねぇ。。。
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さて、野村萬斎氏じゃない令和版の陰陽師・安倍晴明、どうかな~と思ってたら…山崎賢人氏の陰陽師もなかなかのもの。シュッとしたフォルム、鋭さと強さと冷静さの中に見え隠れする繊細さと優しさと熱さが印象的。なんか、これからも楽しみですね。日本人として日本語ネイティブとして、こういうコンテンツが愉しめるのは本当に恵まれていると感じます。
最近、日本はもうダメだ沈没だ⤵、いやいや日本は素晴らしい⤴、いいの悪いのという暑い論争をちらほら見かけますが…。そういうの論じる前に、自分は何をいい悪いの判断軸にしているのか?そして、そもそも本来の日本らしさって何だろう?どこだろう?というところからも問い直してみる必要があるかもしれませんね。その辺もぼちぼち書いていければと思います。
あと…劇場で映画をみるのも臨場感あっていいけれど、ネット配信でみるのもいいですね。見知らぬ他人が周囲にいないので部屋でリラックスしてみられるし。レンタル期間内だと何回も見られて、1度目は通しでみて、2度目以降は気になるシーンを途中で止めるてみることもできてマイペースに視聴。ポチっとすれば、好きな映画がみられるなんて、便利で本当にいい時代です。