連載【5】 5歳と1歳の育児中の専業主婦が刺繍教室を始めることになった閃きとは?
小学生に栞を教えてから数ヶ月が過ぎた頃、1歳を過ぎた娘の母乳卒業の時期が来た。子供は意外とあっさり1日で辞められるのだが、母親の卒乳ケアには時間がかかる。私は確か1ヶ月と1週間くらいだっただろうか。
その日、最後のケアを終えた私は、部屋の中央に寝そべり、ぼんやり天井を見つめていた。カーテンがそよそよ揺らぐ中、とてもスッキリした感覚で、「終わった〜!」と子育ての1つの区切りに満足していたと思う。
その時だった。突然上からキラキラとカタチのない何かが降り注いできた感覚を覚えた。そしてその時、「そうだ!私、これから刺繍の先生になろう!」と何の迷いもなく決心したのである。何の考えもなく、とにかくやるのだと強く思っていた。
続きは来週月曜日…