フレキソ印刷機を使った軟包装印刷の可能性③ ーナローウェブフレキソ印刷を用いるー
本稿では下記のFTA(Flexographic Technical Association、フレキソ技術協会)のウェブページ掲載の記事に紹介されている、軟包装印刷を可能にしたナローウェブフレキソ印刷機の発展の概要を紹介する。
北米において、ナローウェブフレキソ印刷を用いた軟包装印刷の市場は拡大しているようだ。それは以前の記事で紹介したように、ワイドウェブ印刷と比較したとき、ジョブチェンジが容易で材料ロスが少なく、多様なインライン加工が可能であることから短納期が可能なナローウェブフレキソ印刷で軟包装印刷を行うメリットが理由のひとつだ(下記の記事参照)。
ナローウェブフレキソ印刷の主な担い手であるラベル印刷会社はもともと、ラベル印刷の際にフィルムを扱うことがあったため軟包装印刷はそれほど遠い存在ではなかった。こうした背景に加えて、ナローウェブフレキソ印刷機の発展も軟包装印刷の実現に貢献している。
例えば熱の影響を受けやすいフィルムへの印刷には熱の管理が重要となる。各印刷機メーカーでは圧胴や圧胴とは独立したロールなどに冷却のためのチルロールを設置し、またインキの乾燥や硬化においては効率的な乾燥設備やUVによる硬化設備を設置している。
伸びやすいフィルム印刷では正確なテンションコントロールも重要となる。最新のフレキソ印刷機ではインフィート・アウトフィードまた各印刷ユニットにおいてサーボシステムを採用しており、また高性能なモニタリングカメラと連携した閉ループ制御により正確なテンションコントロールを実現している。
さらに印圧設定についてもメモリーから保存された印圧設定を呼び出すだけでなく、印刷速度や被印刷体の厚みを考慮した自動制御機能が搭載されているものもある。
こうした軟包装印刷に重要な制御項目について、最新のナローウェブフレキソ印刷機の発展があり、軟包装印刷を可能にしてきている。
弊社の取り扱うMark Andy社のEvolutionシリーズは世界中に実績のある最新ナローウェブフレキソ印刷機のひとつだ。
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