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非破壊検査の日本工業検査株式会社 検査補助に人工知能(AI)を活用
2023年7月26日~28日開催「プラントメンテナンスショー」で新技術リリース
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千葉県の内房線、姉ヶ崎 駅近くに非破壊検査(機械部品や構造物の有害なきずを、対象を破壊することなく検出する技術)を行っている、創業1963年の日本工業検査株式会社(本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 小野晃彦、以下 JIT) の技術開発センターが あります 。
弊社 クロスコンパスは2020年6月より、検査の一部に人工知能(AI= artificial intelligence)を活用した技術の 共同開発に取り組んできました 。
今年夏、7/26-7/28に東京ビックサイトで行われる「プラントメンテナンスショー」では、日本工業検査株式会社が約 3 年間取り組んできた、「RTフィルム自動推論システム」をリリースします 。
今回はリリースを前に、お話をお聞きしました。
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先ず紹介するのは、JIT 技術本部 検査技術部 部長 内橋寛晴氏。
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7月にプラントメンテナンスショーでリリース予定の技術について意気込みをお聞きしました。
これまで展示会では、国内外の装置を導入し「新たにこの様な検査サービスが提供できる」といった紹介が中心であったが、今回は既存の技術にAIを組み込むという新しく高度な取り組みを発表するため 、今までとは違う形で当社の技術力をアピールすることになる。
顧客であるプラントユーザーや当社のベテラン非破壊検査員などはこれまで培ってきた知識や技術があり、AIを活用した検査補助の技術に対し抵抗感もあるが、労働人口の減少や技術伝承、品質向上の面でも、既存技術にAIなどのデジタルツールをマッチングさせる新たな取り組みを伝えていきたい。
*今回クロスコンパスはが提供したのは、「 MANUFACIA ADT 」 画像データ特化型 でなく、当社エンジニアがコーディングを行って開発したものです。
クロスコンパス「 MANUFACIA 」についてはこちら
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非破壊検査員になるためにはまず資格の取得が必須となる。放射線や超音波、電磁気など検査手法毎に資格があり、それぞれレベル 1 3 まである。資格を取得するのは早くて 2 年程で可能だというが、一人前の検査員になるには 5 年から 10 年の実務経験と検査対象物の構造や強度など工業分野の広い知識も必要となる。
検査員として必要な要素や判断力について聞いてみました。
返ってきた応えは、「感覚と経験」。
今回AI 技術を導入したRT(放射線透過試験)技術は エックス線やガンマ線といった放射線を対象物に透過させ、内部の欠陥を検出する非破壊試験の一つである。
医療などで使われるレントゲン検査と同様の技術ではあるがJITなど非破壊検査会社ではこれらを工業分野 鉄鋼材料、建築構造物、インフラ設備、プラント設備 で適用している。主な検査サービスは装置や構造物の供用中や定期的に運転を止めた際に行われる保守検査で、対象物として多いのは溶接線の検査である。各現場でデータを取得後、現像施設でフィルム現像と判定を実施するが検査対象物の形状や検出すべききずは多種多様で判定は簡単ではない。
目で見ることができない物の内部を検査する為には、検査対象の種類や今までの経年、使用されている材料や溶接の知識の他に実務経験で備わる人間の感覚が必要です。屋外や厳しい環境での検査、見落としが許されない精神がすり減るような思いで業務に取り組む姿に感服します。
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非破壊検査員は数人のチームを組み1 チームで多い時には1日100枚もの撮影をします。現場で撮影した後、現像処理、きずの判定、報告書(速報)の作成を行う。 もちろん工期もありますし、微細なきずを確実に検出し決してきずの見落としが許されないというプレッシャーもある。
現状は技術面だけでなくJIS等の規格や法規の関係もあり、完全にヒトの技術がAIに取って代わることは難しいが、検査の補助として使用することでダブルチェックがトリプルチェックにもなり品質面の向上が期待できます。全国で10箇所程度ある営業所で運用を始め、品質向上だけでなく人員不足や技術伝承などにも繋げていきたい。
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株式 会社クロスコンパス 右から 鈴木、下坂、ジャック
川崎営業所特殊検査課の福永さんはこう話します。
僕たちの仕事は、属人的で職人技であると言えます。資格を取得後、先輩の技術を盗んで自分で勉強して、経験と感覚を磨いて、一人前になれる。
職人技術のサポートに最先端のAIで貢献することができることに、私たちは大きな喜びを感じています。
もっともっと、「現場でつくるAI 」で日本の技術をサポートさせていただきたい。
技術の詳細は、リリース時にまた掲載させていただきます。
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株式会社クロスコンパス
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