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ミニ四駆超速グランプリを終えて④

その④ がんばったこととがんばれなかったこと

ハリケーンソニックはパワードリフトという特性を持って実装された。
タイヤ摩擦が上がると話題になりなぜかフラットコースで重宝された。

解せぬ。

コーナーって書いてあったじゃん?

超速グランプリの最初の大きな転換期といえば「ボディ特性の伝承」が実装された事だろう。
それまでボディ本体に固定されていた特性を他のボディに移し替える事が可能になったのだ。加えてユニークスキル以外の特性については「アシスト特性」として、多少効果がマイルドになるがメイン特性のほかに2つ乗せることが出来るようになった。

この施策の情報はそれまで大会と言えばユーザーにおんぶにだっこだった運営が主催する初の全国大会「スーパーグレート超速グランプリ」の配信内で解禁された。

めちゃくちゃわくわくした

いよいよ
いよいよ全てのコースでソニックを使い倒せる!
ついに俺の超速グランプリが始まるのだ!!

首を長くしてその時を待っていたのを覚えている。

そして2020年10月21日
星7実装や待望のボディ特性伝承を含んだ
超速GPバージョン1.4にアップデートが行われた。

同時実装の新キャラ
ユーザーみんなの敵

よしみんな!
それぞれが思い思いの好きなボディで走ろうぜ!!

ん?

あれ?

おかしいな……

みんなそんなに




ファイターマグナム好きだったの????

超軽い

まぁわかっちゃいたんだけど
やっぱそうなるよね、と。

ボディ自体の性能に差がある限り、特性度外視の有利不利は存在していて
みんなこぞって他よりも圧倒的に軽い「ファイターマグナムVFX」をメインに採用していた。

右もファイター左もファイター
うん、伝承実装以前となんら変わりはないな!

しかしながら軽さだけのアドバンテージならと意地でハリケーンソニックに伝承を施した。
ビートマグナムからドラゴンビート引きはがして乗せたりもした。

もはやマグナムなのかソニックなのか

もうトップは取れないな、と思った。
そもそもその器では無く普通に無理なのだがこの時真の意味で悟った。
好きなボディでがんばることはトップを目指すのを諦めること。

少しだけ悔しかったけど
思ったより腑に落ちた。

だって俺は
ソニックで楽しもうと超速グランプリを始めたんだから。

ちょっとだけ浮気もした夜もあった


ここより後、様々な「強いボディ」が登場する。
耐久性が高いブロッケンGプレミアム
ファイターマグナムの系譜サイクロンマグナムTRF
FMかつ軽量のガンブラスタークスコスペシャル
などなど素体として優秀なボディが続き
アシストに用いられるスキルにも「節電+」「タイヤ摩擦up+」など必須と言われるものが増えていった。

ガシャのたびにトレンドが変わり
特性のみを求められるボディは「餌」などと例えられた。
「アシスト特性」の伝承成功率は当時50%30%
震える指でタップして
失敗の文字にスマホを叩きつけた。

元凶

それでもまだソニックで頑張った。
待ち望んだバスターソニックに各種トレンドの特性を乗せまくって楽しんだ。

そんな中ある日
とあるボディが実装された。

時代を変えたボディ

デュアルリッジJr.JC2021SP

前重心化の専用改造を持つこのボディは全てのボディを過去にした。

好きなボディでがんばりたくても
もうがんばれない時代が訪れた。

つづく。

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