本を読む
こどもの頃から本を読むのが好き。
両親の子育て方針的に、頻繁に物を買ってもらえる家ではなかった。
おもちゃを買ってもらえるのは誕生日とクリスマス。
祖父母もそんな両親の方針に口出しはしなかったけど、やっぱりじーちゃんばーちゃんは孫を可愛がってくれるし、何か買ってあげようと思ってくれてたんかもしらん。本をよく買ってきてくれた。
お正月、お年玉は1000円だけ自由に使うことが許されてた。
やっぱりそれで買うんも本やった。
母親が読書好きって言うのもあったんやと思う。
とりあえず小さい時から読書が好きやった。
小説や学習漫画をいつも読んでた。
小学生の時、映画もあってハリーポッターに夢中になった。
いまだに呪文やハーマイオニーたちのセリフを暗唱できるくらい。
デルトラクエスト、ダレンシャン(同年代にはきっと刺さると思う)
ドラゴンライダー、あぁ、懐かしい。
江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを本棚の端から端まで順番に全部読んだのは思い出。シャーロックホームズもこの時はまった。
中学生になっていじめられてまばらに登校してた時も休み時間はいつも誰もおらん図書室にこもって本を読んでた。
でも、どうしても詩集やエッセイは借りてみても読まないまま返すことが多かった。
小説は自分の知らん世界やありえないものを見せてくれる。自分が絶対になれないものにもなれる。本を読んでる間、あたしはホグワーツでハリーの活躍を見てるし、ワトソンと一緒にホームズの推理に舌を巻いてる。エクスペクトパトローナムだって使える。
でもエッセイや詩集には没入することが難しかった。
自然と手に取ることは少なくなってなんとなく苦手意識を持ったまま大人になった。
大人になっても読書好きは変わらず。
文庫専門書店で本棚の端から端まで順番に眺めていくのがとてつもなく大好きやった。
仕事の関係で技術書や専門書も読むようになった。
そして大好きになった、俳優さん。
その人のエッセイ本があって、こどもの頃に抱いた苦手意識から、ずっと買ってなかった。でも、この自粛期間で読んでみるかーって気になって、買ってみた。
もともと文量もページ数も少なかったってのもあるけど、ほんまに、あっという間に読み切ってしまって、その日のうちにその人が出してるエッセイ全部注文してた。
もちろん、自分が好きで応援している人の本やったってのもあったと思う。
今考えれば、こどもで働いたこともない、学校という狭いコミュニティの中でしかまだ生きていなかったあたしが、大人の書くエッセイ本に共感したり、感情移入して読むことなんて、そりゃできんかったやろなぁと思う。
わかる。そんな時あるよね。あんな輝かしい世界の人でも同じなんやな。えっこれをみただけでそんなこと感じるの?やっぱり考えたことなかったなぁ。あのドラマの時そんな想いやったんや。あの俳優さんってそんな人なんや。
大人になって知った、エッセイの面白さ。
夜中に窓の外を眺めるのが好き。
そんな一文を読んでふと窓の方に意識をやったら、雨降ってきてた。
洗濯物は最小限の被害で済みました。ありがたや。
SHALLU.