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A 搬送総論 1 搬送の目的と意義 ・傷病者搬送の目的:傷病者に苦痛を与えず,容態を悪化させることなく,医療機関へ安全・迅速に運ぶこと 2 傷病者搬送の手順
A 在宅医療(療養)とは ・在宅療養:住まいにおいて、医療や介護を受けながら療養生活を送ること B 在宅療法への対応 ・在宅医療を受けている傷病者への対応 ■日ごろから傷病者をケアしている ■訪問看護師 ■ホームヘルパー ■などからよく状況を聴取し,必要に応じて処置などについても協力を求める
A 救急蘇生法の概要 1 救急蘇生法とは ・救急蘇生法:急性の疾病や外傷などにより生命に危険のある傷病者に対して緊急に行われる応急手当,応急処置,救急治療などをいう ・医療従事者が行う救急蘇生法 ■心肺停止への基本的な対処である「一次救命処置」(BLS) ■比較的高度な「二次救命処置」(ALS) ■生命を脅かす可能性のある急性病態に対する応急処置,救急治療で構成 ・一次救命処置 ■心肺蘇生(CPR),除細動器による電気ショック,窒息に対する気道異物除去 ■心肺蘇生:胸骨圧
P 体位管理 1 目的 ・目的:傷病者の苦痛の軽減,病態の安定 ・誤った体位をとると苦痛を増強させ,病態が悪化させることがある
M 静脈路確保と輸液 1 目的 ・目的:薬剤の静脈内投与
I 人工呼吸 1 目的 ・人工呼吸:適切な換気量と吸入酸素濃度を維持することにより,血液の酸素化と二酸化炭素排出を改善するとともに,呼吸筋の仕事量を軽減すること 2 適応
F 気管挿管 1 目的 ・気管挿管 ■声門上気道デバイスよりもさらに確実な気道の確保が可能 ■チューブを介した気管吸引にも使用できる ・心肺蘇生(CPR)において:気管挿管により人工呼吸のために胸骨圧迫を中断する必要がなくなり,移動中も救助者は胸骨圧迫に専念できる 2 適応と禁忌 ・救急救命士が行う気管挿管の適応:心臓機能停止状態かつ呼吸機能停止状態の傷病者
A 処置の目的と意義 ・救急救命士が行う救急救命処置:症状が著しく悪化,またその生命が危険な状態にある重度傷病者に対して,医療機関へ搬送されるまでの間に症状の著しい悪化を防止し,生命の危険を回避するために緊急に必要なもの ・救急救命処置によるむやみな現場滞在時間の延長は避け,早期に医療機関へ搬送することを主眼とすることも必要
A パルスオキシメータ 1 目的 ・傷病者の呼吸状態(とくに肺の酸素化の状態)や酸素投与,人工呼吸を行った際の効果の確認 2 適応 ・傷病者の呼吸状態,酸素投与・人工呼吸の効果の確認,末梢動脈血流の評価が必要なときに使用 3 構造と原理 ・SaO2:観血的に測定した動脈血酸素飽和度 ・SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度) ■パルスオキシメータで測定した場合 ■非侵襲的に測定 ・血液中のヘモグロビンは酸素と結合の有無により赤色光と赤外光の吸光度が異なる ・指先や耳朶に
A 緊急度と重症度の概念 1 緊急度と重症度の概念 重症度 ・病態が予後に影響を与える程度:時間の因子は関与しない
A 運動機能 1 運動麻痺 ・(運動)麻痺:運動中枢から筋線維までの運動神経のどこかに障害があって,随意的な運動ができない状態
A 観察結果の表現 ・視診:腫脹,変形,色調異常,創や出血の状態などを見たままに表現 ・触診:軋轢音や握雪感といった特徴的な所見は適切な用語で表現 聴診の所見
A 外見の観察 ・傷病者に接した直後、バイタルサイン,体位や顔色・表情,嘔吐,外出血,四肢の変形などの大まかな全身状態を観察し,傷病者の容態や緊急度を観察する 1 体位 ・体位:立位,坐位(起坐位),仰臥位,腹臥位,側臥位などがある ・通常、傷病者自身が一番楽な体位を自らとっている
A 観察の目的と意義 ・救急活動:傷病者を適切な治療が行える医療機関へ,適切な時間に(早く)搬送することが原則 ・救急救命士傷病者の全身状態を素早く観察し,緊急度・重症度を瞬時に判断する能力が要求される ・観察に時間をかえすぎて救命のチャンスを失うような事態は避ける 観察 ■自らの視覚・嗅覚・触覚を活用した身体情報の収集 ■生命徴候である気道・呼吸・循環・意識といったバイタルサインなどを必要に応じて資器材を用いて実施 ■さらに傷病者や家族などの関係者からは現病歴,受機