ちょっとセンチメンタル その2
今日うちの子供が
こりす保育園に看板作りの手伝いに来ていて、
スマホで音楽を聴きながら、
看板の文字に色を塗っていた。
どんな音楽を聴いているのかは聞かなかったが、
子供は色を塗りながら、
無意識にワンフレーズを口ずさんだ。
それは山下達郎の「アトムの子」という歌だった。
この曲は、僕が子供のスマホに入れてやった曲だ。
そしてこの曲は死んでしまった桐井という友達が好きだった曲だ。
子供はイヤホンで曲を聴きながら、
無意識のうちに口ずさんでいるので、
自分が歌っていることに気が付いていない。
僕も気が付いていないふりをしていて、
二人で寝ころんで看板に色を塗っていた。
子供はオレンジ色、僕は黒。
桐井が生きていたら、きっと毎日のように、
こりす保育園に来てくれていたことだろう。
そしてこんな風に、
二人で寝ころんで一緒に作業していたかもしれない。
ああ、今も桐井は、
こうしてそばにいてくれているんだなあと思った。
看板に涙が落ちそうだったよ。