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Dvorakベースのローマ字無拡張、日英両用配列を作った(仮称Astrak配列)

設計にあたって考えたことを忘れそうなので、覚えているうちにnoteに書いておきます。

動機

元々日本語入力はgACT10(Dvorakベースのローマ字拡張)、英語入力はDvorak配列と二種類の入力法を併用していたのですが、iPadなどローマ字テーブルを変更することができない環境でのタイピング作業ができないという問題点にいい加減耐えられなくなりました。

ということで、ローマ字無拡張かつ日英両用の配列を使用することにしました。

ローマ字無拡張+日英両用の配列としては、Astarte配列、大西配列、tomisuke配列、eucalyn配列などが既に存在します。

これらを習得することも考えましたが、これから全く別の配列を覚えるのは日常の業務に支障が出るので避けるべきです

Dvorakベースの日本語入力配列(DvorakJPやACT等)はローマ字拡張を前提としたものしか発見することができなかったので、Dvorakベースでオリジナル配列を設計するに至りました。

設計思想

・ローマ字無拡張
・日英両用
・gACT10/Dvorak配列から大きく変えない
・同指連続をなるべく避ける
・アルペジオを増やす

設計

Dvorakベースで設計を行います。

ローマ字頻出のKが左手にあるので、Cと入れ替える


拗音化キーであるYキーの扱いは難しい。母音キーとして捉え左手に配置する方法と子音キーとして右手に配置する方法があるわけですが、

右手に配置した場合どの指でも同指連続が発生します。(一番被害が少ないのはWと入れ替える方法だと思われる)

なので左手人差し指に配置することにします。(い段+や行のパターンは同指連続になってしまいますが。)

左手人差し指にYキーを配置するメリットは他にもあります。

このように和文で一番登場頻度の低い母音であるEの上にUを配置した場合、「◯ゅ」「◯ぇ」の拗音二つをアルペジオで入力することができます。

子音キーであるPキーを、日本語ローマ字での使用頻度がより低いVキーと入れ替えます。

ショートカットでよく使用するCVキーをQwertyと同じ位置関係にします。

英語で頻出の"pr"が同指連続になるのでPキーとLキーを入れ替えます。(gACT10やQwerty配列とPキーの位置が揃う)

ひとまず完成です。偶然ですが母音キーの配置を微調整した結果左手がAstarte配列に若干似たので、勝手にAstrak配列(Astarte+Dvorak)と呼んで使っています。

統計

ヒートマップ(英文)
ヒートマップ(和文)
KLAスコア(英文)
KLAスコア(和文)

大西配列には和文英文共に負ける結果となりました。Qwerty使用者の方で一から新配列を習得したい方には大西配列をお勧めします。

ただ私が今回Astrak配列を設計したのは他の配列と競うためではないので、まあ十分かなと思っています。

改善点

ショートカット設定が可能なキーボードを購入したため、CVキーの配置をCtrlキーの近くに配置する必要がなくなりました。そのため英文の同指連続を避けるため微調整する可能性があります。

Yキーを右手に配置し、左手母音キーの配列を改良したバージョン(和文で登場頻度の高いAキーをより打ちやすい位置に移動するなど)を設計しようかなとも思いましたが、それはもう大西配列でよくないか…?となるので止めておきます。

まとめ

無改変のDvorak配列と比較するとかなり大きく変わってしまった気がしますが、以上の変更は実用の上で徐々に加えていったものなので、実用上問題なくキー配列を変更することができて満足しています。

gACT10とDvorakの併用をやめてから三週間ほどですが、イータイピング250点くらいまではタイピング速度が復活しました。300点超え安定くらいまでは速くしたいですね。


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